年の瀬に、日本の今後を考えてみる

さて、あっという間にこんな季節となりました。
というわけ?で今後の日本の政治、というか軍事・外交の動きについて、勝手ながらもう一度考えておきたいと思います。


平成27年(2015年)は、日本にとって大きな大きな転換点となりました。
単に戦後70年の節目というだけでなく、日本は戦後今までやってこなかった「軍事」という外交手段をとれるようにしようとしています。
これは戦後の日本の在り方を根底から変える、大転換といえる出来事です。
(それを改憲もせずに押し進める自公政権の功罪は非常に大きい。その割にメディアも国民も静かになってしまいました。喉元すぎれば…にしても、国民をなめてる政権の思惑どおりの展開になりつつあってとても悲しいです)

国民の皆さんの多くが、日本が根底から変わってきていることには気付かず、、。
いや、何となく気付いてはいても、ぼんやりとした不安感があるのみなので、日々の慌ただしい生活の中では忘れ去られ、まともには考えていられない、、、といったところでしょうか。
でも、そのぼんやりとした不安を今のまま何も考えずに過ごしていると、突然大きな問題として国民の目の前に現れるでしょう。
過去に日本がいつのまにか世界戦争への道へと突き進んでいったときと同じように、いつのまにやら抜け出すことのできない泥沼の罠にはまっていく可能性が、ここ数か月の日本の動きから見て取れます。

今年から(正しくは昨年2014年から)明らかに、そして確実に日本は「軍事の行使」へと舵を切りました。
日本は大きな大きな船みたいなものですので、舵を切っても当面は少しずつしか変化していきません。
その変化の動きはゆっくりすぎて、正直気付かない人のが多いでしょう。
しかしながら、いまこの瞬間でも、ゆっくりゆっくりと日本は変わってきています。
(政府は自衛隊を海外派遣できるように装備などの準備を少しずつ進めています)
そして気付いたときには、後戻りができないほど、大きな方針転換が起きていることでしょう。
それは、私たち日本国民が望んでいようと望んでいなくても、今のままの政権が続いて行けば日本は確実に変わってしまう。
そこのところを、私たち日本国民は深く深く理解しておかなくてはならないのです。


私の推測では、今のままいけば、日本は十数年後に紛争・戦争に首を突っ込んでいる状態になるでしょう。
先日行われた世論調査を見て、私はこの推測がかなり確率の高いものだと認識しました。
私が注目した世論調査は「中国の南シナ海暗礁埋め立てなどの動きに対し、南シナ海へ自衛隊が出動することに、賛成か?反対か?」というような質問です。
調査の結果は、60%以上が賛成、というものでした。
この結果に、私はショックを受けました。
自衛隊が南シナ海へ行くことが何を意味しているか、多くの日本人が理解していないことの現れです。
なぜなら、日本人の大多数の方々は戦争は嫌だ・ダメだと思いながら、一歩間違えば紛争・戦争へと発展しかねない南シナ海への自衛隊出動を認めても良いと考える人が6割を超えているからです。
自衛隊が南シナ海へ出動するということは、いつでも戦争になりうるということでしかないのです。
軍事的な問題が起きている地域に、よその国の軍隊がやってきたら、軍事衝突がいつ起きてもおかしくない状況が生まれるだけです。
自衛隊派遣にどんな正当性や正義があろうとも、招かれざる軍事的組織が海外の軍事的問題が起きている場所へおもむくことは、いつでも紛争・戦争へと発展するかもしれないということを、十分理解してなくてはなりません。
同時に世論調査での結果を見るに、多くの日本人が中国のことを良く思っていないことが、わかります。
日本の底辺に嫌中意識があるのならば、やはり日中間の紛争・戦争は十分に有り得る、と考えなくてはなりません。
日本が「戦争は嫌だ」「戦争はダメ」と本当に思っているなら、自衛隊派遣は慎重に慎重を重ねるくらいの、非常に高度で難しい判断をしなくてはならない。
本来ならば、南シナ海に首を突っ込むということは、戦争・紛争になるかもしれないということを十分覚悟して、首を突っ込まなくてはならないのです。
しかし、状況に流されやすい日本人にその難しい判断が的確に出来るのか?
たぶん厳しいでしょう。
「中国はけしからん」といった感情のまま、日本は自らの意志で安直に首を突っ込んでいくことになるだろうと推測します。


私たち国民は自衛隊が南シナ海へ行くことが、どんな意味を持つのか理解しなくてはなりません。
そこを理解した上で、日本が「軍事」を外交に使っていくことが、果たして日本にとって正しい道なのか?、についても考えなくてはならないでしょう。
(個人的には、日本は他の先進国とは違った道を探るべきだと思います)
安倍首相は外遊であちこちの国へ行って、「これからは日本も軍事外交をやります」とアピールし続けています。
海外から見たら、日本はすでに軍事外交をする国へと変わってきている、と認識されています。
それは良きにしろ悪かれにしろ、日本が根底から変わることです。
そこのところについて、政府与党から国民にきちんとした説明はありましたか?
そして国民の理解はあったのでしょうか?
その答えは「皆無」といって過言ではないです。
政府与党は安保法制が可決したとき、国民にきちんと説明をして理解を得るよう努力をしていきたい、と言いました。
しかし、政府与党は外交日程を理由に年内の国会を避け、議論を避け、説明の場さえ設けていません。
それにも関わらず、最近は政府与党の支持率が上がってきている…。
やるといったことをやらないのは、OKなんですか?
それでは、先の民主党政権とさほど変わらないのではないですか?
なのに支持率が高くなるってどういうことなんでしょうか?
本当に日本人はよく分からないです…。

なんか愚痴っぽくなってきていますが(汗)、とにかくも今の政治の動きは危険だと私は考えます。
その政権を監視するはずのメディアや国民の目も、なんだか狂ってきているように感じます。
監視や歯止めが有効に効かない権力は、必ず暴走します。
そして、日本の場合は行き着くところまでとことん行ってしまうのです。
これは先の大戦で十分証明されています。



この流れを変えるかそのまま行くのか、重要な鍵を握っているのは、私たち国民です。
つまりは、来年夏の参議院選挙が重大なターニングポイントとなります。
自公与党が勝てば、今の保守的な流れは一気に加速し、自衛隊派遣と軍事を使う外交は容認されたとして、日本はアメリカなどと同じように軍事外交を行うことになり、結果武力による恨み辛み、復讐の連鎖という魔のスパイラルに、自ら入り込んでいくことになります。
そして改憲の話も一気に進むでしょう。
南シナ海での中国との対立も深まり、戦争・紛争の危機がだいぶ近くなるともいえます。

もし自公与党が負ければこの流れは一旦止まりますが、政治の停滞が再び起こるかもしれないリスクがあります。
(私は立ち止まってもう一度よく考える時間があったほうが良いと考えますが)
それを決める重要な選挙となるわけです。

以前も言いましたが、選挙を甘く見てはいけません。
次の選挙で日本の行く末が決まる、といっても言い過ぎではないと思っています。
ですから、参議院選挙には多くの人々に選挙に行ってほしいと願っています。

日本の軍事を使った外交を認めて国際的な軍事協力に参加し、また戦争・紛争の可能性があっても中国の動きを自衛隊を使って日本が主体的に防ぐべきだと思うなら、与党へ。
負の連鎖を生む軍事的な外交は極力避けて、政治停滞などで時間がかかったとしても軍事的な外交とは違う道を探るべきだと思うなら、野党へ。
国民の皆さん一人一人がしっかりと考えて、必ず投票に行ってほしいと、強く強く願うばかりです。



うーん、雑な文でいつもすみません。(;^ ^)A
来年も懲りずによろしくお願いいたします。
m(_ _)m


同じカテゴリー(その他)の記事
 裏金問題、申告ボイコットより投票に行く決意をしよう (2024-03-29 17:56)
 再考、新型コロナ予防とオミクロン株の話 (2022-01-06 10:27)
 生き難い世の中に送る、老子のことば (2020-12-31 12:31)
 肚をくくる時、コロナ終息はおよそ2年と見るべき (2020-03-27 13:02)
 コロナ等飛沫感染症予防の話 基本は「手洗い」 (2020-02-29 00:45)
 匿名のつもりで何気なくアップするネット発言にご用心を (2019-09-16 11:47)
 Y!ブログの過去記事アップについて (2019-03-03 18:14)
 決断科学の話2 リーダーに必要な素養とは? (2018-06-25 23:08)
 決断科学の話1 より良い決断をするための思考法 (2018-03-07 19:16)
 北朝鮮のミサイルな話 (2017-10-16 21:10)
過去記事
読者登録
メールアドレスを入力して登録する事で、このブログの新着エントリーをメールでお届けいたします。解除は→こちら
現在の読者数 1人
アクセスカウンタ
< 2024年05月 >
S M T W T F S
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
プロフィール
松宮 湊人
40代、男、既婚、会社員。
カミさんが言うには、変わった性格だそうです。
QRコード
QRCODE
インフォメーション
長野県・信州ブログコミュニティサイトナガブロ
ログイン

ホームページ制作 長野市 松本市-Web8