近ごろは、欧州の金融不安などを背景に、世界的に景気がしぼんできているようです。
日本では大震災と円高で、ますます景気は落ち込むのではないかと強く懸念されています。
しかし、日本人はどうも根っからの貧乏性で、景気が悪いとか今回の震災などの災害を目の当たりにすると、急に財布のひもがきつくなり、それも過度に締めすぎてしまう傾向があります。
それによりさらに景気が悪くなる…という悪循環になっていきそうですね。
日本は世界でも指折りのお金持ちの国なのに、何とも残念です。
(一番お金を使わない世代が一番お金を持っているのが、問題の根っこでしょう。世代間所得の均衡は喫緊の課題、ということです)
私のお金に関するモットーは、「金は天下のまわりもの」と「倹なるべくして吝(りん)なるべからざるのみ」です。
前者は俗に言う、お金はめぐりめぐって最後は自分に返ってくる、、、というより私はその言葉どおりにとらえています。
すなわち「お金は回ってこそ、その価値がある」ということです。
お金は手元にあり過ぎてもなさ過ぎてもいけない。
何かに使う予定があってお金を貯めるのは良いと思いますが、ただ漠然と過度に貯めこむのはよろしくない。
お金はただ一ヶ所に滞っているより、色々な人にめぐって常に回っていたほうが、多くの人々を幸せに出来るのです。
後者は中国の言葉ですが、倹約するのはおおいに結構、でも決してケチになってはいけない、という意味です。
皆さんは、最近必要なものまで無理に削っていませんか?
景気が悪いから、と何でもかんでも節約するのはよろしくありません。
必要なものは必要と割り切り、必要な所には必要なだけお金を使う、これが良いお金の使い方。
お歳暮とかそのお返し、また仲間との飲み会や忘年会など、一見無駄に見えるかもしれないけれど、より良い人間関係を作るためには必要なことだと思います。
確かに飲み会などはやりすぎは良くないですが、かといって壁ができてしまうほど付き合いを断るのもよくないでしょう。
必要なときには、程よくうまく使わないとその効果が薄れてしまうのが、お金を使う難しさでもあります。
私は今後も、ケチになりすぎないように倹約をしていきたいと思っています。
それから、私は「人の顔が見える」お金の使い方にしようと気を付けています。
要は、何となくお金を使うのではなく、自分や相手が見える(分かる)使い方をしようと心がけています。
例えば、お金を使うときはなるべく知っている人に使うとか、友人が勤めている会社やお店で使うとか。
この不景気では知人、友人の店も苦しいはず。
量販店などへ行けば、安く手に入るかもしれない物もあるけれど、多少高いくらいなら知人、友人がいる店を使うようにしています。
また、自分が気に入っている店、好きな店などへは、行けるときはなるべく行くように努力しています。
知人の店や好きな店でなるべく物を買ったり食事をしたりすれば、若干でも助けになるし、変な話景気が悪い中、その店がなくなってしまう可能性が少しでも減るかもしれません。
私のような会社員は、正直入ってくるお金については、誰が何を買って、どういう経緯で会社へ支払われたお金なのかなんて、詳しいことは分からないのが実情です。
自分の仕事への対価として、会社からもらった「自分のもの」というイメージが強くなりがち。
しかし、実際は会社の仕事の先には必ずお客さんがいて、その感謝の気持ちが「お金」という形で巡ってきて、自分の手元に来ることに変わりはありません。
お金とは感謝の気持ちがめぐりめぐってくるものだということを、私は常に頭に入れておきたいと思っています。
また、入ってくるお金は詳しく分からないとしても、出ていくお金は自分で使うお金ですから、よくよく分かっているはずです。
お金の使い方はその人自身の人間を現す、という言葉もあります。
使って出ていくお金は、自分で考え判断して使っているお金ですから、ある意味自分の意志で自由に使っているお金だといえます。
お金が有効に使えているかは、使う人の価値観や性格によるので、その人の人間性が出てくるのです。
時間があれば、財布の中のレシートをちょっと見てみましょう。
もしかしたら、あなたの人間性が垣間見えるかもしれません。
最後に、もっとも良い理想のお金の使い方について。
その理想は、
「自分のためになって、払う相手のためにもなって、そして社会と公共のためになるように、お金を使うこと」
です。
近江の商人が商売の心得としていた、「三方よし」という考え方です。
ただ実際に何か物を買ったりするときに、正直そこまで考えていられませんよね、、。汗
でも、できれば理想に近づくように、意識だけはしていきたいと私は思っています。
さて、あまり参考にならないお金の話だったでしょうか。
私は明後日に忘年会があります。
地域の景気と、より良い人間関係のため、程ほどにお金を使ってきたいと思います…。(笑)
(2012.2.29. 追記・修正)