高速の安全運転、雨は雪並みに怖い(Y!ブログ)

松宮 湊人

2017年02月08日 03:00

(この記事は私が過去 2012.4.21. に「湊戸ヒサシ」としてY!ブログにアップした記事です)


近ごろ久しぶりに高速道路を走りましたが、何ていうか、、、いろんな意味で怖かったです。(;^_^A
一番感じたことは、ETCの割引のせいか、あまり高速道路に慣れていない方が多く走るようになったことです。
ETCのおかげで高速は身近になったけれど、安全で無理のない走り方をよく知らずに走っている、という車が多くなったのだと思います。
今度JAFの冊子で、改めて高速の走り方の基本的なレクチャーを連載してほしいなぁ、、。



とまあ、それはさて置き、高速を走っているとき、やや強めに雨が降ってきました。
雨天による速度規制がなされました。
が、多くの車が速度を落とすことなく、100km/h近いスピードで普通に走っていました。
きちんとスピード落として走っている車が少なかったのは、非常に残念です。
皆さん、雨の怖さをあまり知らないんだな、と思いました。


私が考えるには、高速走行において、雨は雪なみに怖い、ということです。
簡易的に路面の滑りやすさを10段階で現すとします。
10がまったく滑らない~1がつるつるに滑るとします。
色々な資料と私の経験を含めると、雨の滑りやすさは8~3、雪は5~1、といった感じです。
雨での高速走行は、全然滑らないときもあれば、簡単に滑るときがあります。
速度と路面の状況によってその滑りやすさに大きな幅があるため、その読みが結構難しい、、。
だから雨の高速道路は危険が大きいのです。

降雪の場合は、皆さん「滑る」「危ない」という意識が強いのでしょう。
雪が降り始めると多くの車がすぐ減速しはじめます。
しかし雨天の時は、近年のタイヤ技術の向上もあって「そんなに滑らない」「結構平気」と思い込んでいる人がかなり多いと思います。

確かに一般道の50km/hくらいなら、雨で滑ることはまずありません。
しかし、それ以上速い速度になってくると、状況によってスリップしやすくなってきます。
高速で走るということは、それだけ危険も大きくなりやすいことを認識しましょう。


また、路面のわだちやうねり等の雨水が溜まっているところは、非常に滑りやすくなります。
いわゆる、ハイドロプレーニング現象です。
よく起きる事故に、追越し車線から走行車線に戻ったとき、そのままつーっとスリップしていって路肩へ突っ込んでいったり、スピンしたりする事故です。
追越し(右側)車線より走行(左側)車線のほうが、トラックやバスなどの重い車がよく走るので、路面の荒れやわだちが多くなっています。
追越し車線は比較的路面の状態が良いので、雨天で100km/hくらいで走ってもそうそうスリップしたりせず、結構普通に走れます。
でも調子にのって?そのスピードのまま、荒れて水が溜まった路面の走行車線へすっと急に車線変更したりすると、上のようにつーっとそのままスリップして制御不能になり、危険な事故になります。
雨天時は、路面状況で事故が起こりやすいことを理解しておきましょう。



それから、近年流行りのエコタイヤと呼ばれる、燃費向上タイヤにも注意が必要です。
燃費が良いということは、摩擦が少なく転がり係数が良いということ。
つまり、基本はスリップしやすいものなのです。
最近のものは、燃費とグリップ性能の両立ができてきましたが、それでもウェット性能はまだまだ良くないと思います。

特に、燃費を売りにしてる近年の国産エコカーが、最初から標準で履いているタイヤは、問題ありです。
そういうタイヤは自動車メーカーがカタログ燃費を良くするためにタイヤメーカーに作らせた特注品で、燃費重視のためにウェット性能などは二の次、つまりはっきり言うとスリップしやすいタイヤなんです。
雨の高速道路を100km/h以上で激走するプ○ウスなどを見かけると、私なんかは怖くて非常にビクビクしてます。(;- -A
燃費が売りの俗にエコカーと呼ばれる国産車に乗っていて、タイヤが買った時のままの方は、特に注意していただきたいと思います。



ともかく、高速道路にて速度規制がされるということは、それなりにきちんとした意味があるのです。
「雨なんてたいしたことない」とどこかで思っている方、足元をすくわれないように気を付けてください。
速度規制が出たらスピードを落とす、これが基本です。

それから、行楽シーズンとなってきました。
車で遠くへ遊びにいく方もたくさんいらっしゃると思います。
以前も言いましたが、知らない土地、知らない道での運転は事故に遭う確率が大きくなります。
どうぞ安全運転で、無理・無茶・無駄のないようお願いします。
乗員全員がシートへ正しく座り、正しくシートベルトを締めてください。
なにとぞご自愛くださいますよう、常にディフェンシブドライブを心がけるようにお願いします。
m(_ _)m


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