2024/03/15
ども、お久しぶりでございます。
前回投稿からまたかなり時間が経ってますね…。
すみません。
私らしいということでお許しください。
やる気に波がありすぎるので、今後もこつこつ、細々と続けていきたいと思っております…。
さて、昨年から自民党の派閥裏金問題が取り沙汰され、政治は相変わらずごたごたが続いてるようです。
権力側である政治家が派閥政治パーティーの帳簿操作によって裏金を一億以上も毎年作ってたとか、元幹事長が数十億も自分の政治団体へ政治資金を出していたあげくルール上何に使ったか公表する必要もないとか、真面目に税金納めている私たち納税者たちからすれば、「なにふざけたことやってんだ」と言いたくなるような事だらけです。
それを受けてか、真面目に確定申告するのが馬鹿馬鹿しいとかでネット上では「確定申告ボイコット」なる運動が行われ、ある種のブームみたいになっていました。
気持ちはわからなくもありませんが、はっきり言って申告ボイコットはなんの意味がないのでやめてください。
それをして困るのは、政治家とは関係のない税務署職員などの官僚であって、裏金を作ってた権力者たちは痛くも痒くもありません。
逆に申告漏れは立派な税法違反です。
ボイコットしたら制度上申告違反になり追徴課税や遅延課税されて、ボイコットした側がさらに多くの税金を取られてしまうことになるので、絶対にやめましょう。
もしまだ申告してないという方は、まだ間に合うかもしれませんので、速やかに確定申告をした方が絶対に良いです。
「一般人が裏金作ったら警察に捕まるか責任取らされるのに、政治家たち権力者は裏金を作っても「知りませんでした」「会計が勝手にやってました」で罪を逃れられるなんて、絶対に納得いかない。おかしい。ふざけてる」
と、多くの国民の皆さんは思っていることでしょう。
でも、彼ら裏金政治家に鉄槌を下すことは、実はとっても簡単なことなんです。
次の選挙でちゃんと投票に行って、彼ら以外の人に投票すれば良い。
ただそれだけのことです。
彼らは国民から選挙で選ばれる国会議員です。
つまり、次の選挙で彼らが当選しないよう、選挙に行って違う人(違う党)へ投票をすれば良いのです。
何ら違反も悪いことでもない、実にまっとうで正式な方法で彼らに直接裁きと怒りの鉄槌を下すことができます。
ただし、彼らもただ鉄槌が下るのを見ているだけではないでしょう。
当然、失職しないようにずる賢く強かに行動するのは十分予想できます。
その第一で最も効果的な方法は、「時間稼ぎ」です。
例えば、今このタイミングですぐ解散総選挙なんてやったら、自分ら裏金議員たちは絶対選挙で苦労するのは分かりきっています。
だから、選挙をなるべく先伸ばしにするのです。
たぶん衆院は任期ギリギリ、今年の晩秋以降にならなければたぶん行われません。
なるべく時間稼ぎしながら、地元へは「すみませんでした」と謝罪しまくると共に、国会で真面目に政治と金の問題に取り組んでますよーアピールをして、世間の批判を和らげることに専念するでしょう。
時間が経てば経つほど、世論はほとぼりが冷めてきて、選挙では勝ちやすくなる。
さらに裏金に本気で怒っていた人たちも、時間が経てば怒りも少し収まり、結果馬鹿馬鹿しい政治が面倒になって選挙に行かなくなってくれれば、さらに彼ら裏金政治家の思惑通りとなります。
投票率が下がれば、組織票・固定票が堅い与党自民党には有利に働くからです。
そういう作戦に出てくる(すでにしている)のはほぼ確実です。
逆に言えば、時間稼ぎをしてほとぼりが冷めれば何とかなると思っている、つまり彼ら裏金政治家は私たち国民をはなからバカにしているわけですね。
裏金を作ってても責任をとろうとしない政治家たちに確実に鉄槌を下したいのなら、普段政治に興味のない人、普段選挙に行かない人たちが、次の選挙には必ず投票に行って裏金議員以外の人(または党)に入れるんだ、と強く決意をすることです。
それしか彼ら裏金権力者へ直接鉄槌を落とすことはできません。
申告ボイコットよりも選挙に行く方が、遥かに彼ら裏金政治家たちにダメージを与えることができます。
選挙は確かに時間がとられる面倒なことですが、このまま私たち国民が動かなければ、裏金を作っていた政治家たちは本当に何の罪に問われることなく、のうのうと再び権力者側へと納まります。
こんなことが許されて、皆さん本当に良いんですか?
彼らに怒りと裁きの鉄槌を下すには、私たち有権者であり納税者である国民の皆さん一人一人の、選挙へ行く決意が最も大切です。
やつらの時間稼ぎ作戦に負けることなく、強い決意を持ってください。
多くの国民の皆さんが、
「次の選挙には絶対投票へ行く」
「裏金政治家には絶対投票しない」
「裏金政党にも絶対に入れない」
と強く心に決めて、次回の選挙へ投票に行っていただければ、国会でしれっと「知りませんでした」と言って責任逃れをしている裏金権力者たちに、泡を噴かせることができます。
裏金問題に怒りを覚えている方々は、その時になったら、是非とも行動に移していただきたいと強く願いつつ、記事を終わります。
雑文、失礼いたしました。
m(_ _)m
前回投稿からまたかなり時間が経ってますね…。
すみません。
私らしいということでお許しください。
やる気に波がありすぎるので、今後もこつこつ、細々と続けていきたいと思っております…。
さて、昨年から自民党の派閥裏金問題が取り沙汰され、政治は相変わらずごたごたが続いてるようです。
権力側である政治家が派閥政治パーティーの帳簿操作によって裏金を一億以上も毎年作ってたとか、元幹事長が数十億も自分の政治団体へ政治資金を出していたあげくルール上何に使ったか公表する必要もないとか、真面目に税金納めている私たち納税者たちからすれば、「なにふざけたことやってんだ」と言いたくなるような事だらけです。
それを受けてか、真面目に確定申告するのが馬鹿馬鹿しいとかでネット上では「確定申告ボイコット」なる運動が行われ、ある種のブームみたいになっていました。
気持ちはわからなくもありませんが、はっきり言って申告ボイコットはなんの意味がないのでやめてください。
それをして困るのは、政治家とは関係のない税務署職員などの官僚であって、裏金を作ってた権力者たちは痛くも痒くもありません。
逆に申告漏れは立派な税法違反です。
ボイコットしたら制度上申告違反になり追徴課税や遅延課税されて、ボイコットした側がさらに多くの税金を取られてしまうことになるので、絶対にやめましょう。
もしまだ申告してないという方は、まだ間に合うかもしれませんので、速やかに確定申告をした方が絶対に良いです。
「一般人が裏金作ったら警察に捕まるか責任取らされるのに、政治家たち権力者は裏金を作っても「知りませんでした」「会計が勝手にやってました」で罪を逃れられるなんて、絶対に納得いかない。おかしい。ふざけてる」
と、多くの国民の皆さんは思っていることでしょう。
でも、彼ら裏金政治家に鉄槌を下すことは、実はとっても簡単なことなんです。
次の選挙でちゃんと投票に行って、彼ら以外の人に投票すれば良い。
ただそれだけのことです。
彼らは国民から選挙で選ばれる国会議員です。
つまり、次の選挙で彼らが当選しないよう、選挙に行って違う人(違う党)へ投票をすれば良いのです。
何ら違反も悪いことでもない、実にまっとうで正式な方法で彼らに直接裁きと怒りの鉄槌を下すことができます。
ただし、彼らもただ鉄槌が下るのを見ているだけではないでしょう。
当然、失職しないようにずる賢く強かに行動するのは十分予想できます。
その第一で最も効果的な方法は、「時間稼ぎ」です。
例えば、今このタイミングですぐ解散総選挙なんてやったら、自分ら裏金議員たちは絶対選挙で苦労するのは分かりきっています。
だから、選挙をなるべく先伸ばしにするのです。
たぶん衆院は任期ギリギリ、今年の晩秋以降にならなければたぶん行われません。
なるべく時間稼ぎしながら、地元へは「すみませんでした」と謝罪しまくると共に、国会で真面目に政治と金の問題に取り組んでますよーアピールをして、世間の批判を和らげることに専念するでしょう。
時間が経てば経つほど、世論はほとぼりが冷めてきて、選挙では勝ちやすくなる。
さらに裏金に本気で怒っていた人たちも、時間が経てば怒りも少し収まり、結果馬鹿馬鹿しい政治が面倒になって選挙に行かなくなってくれれば、さらに彼ら裏金政治家の思惑通りとなります。
投票率が下がれば、組織票・固定票が堅い与党自民党には有利に働くからです。
そういう作戦に出てくる(すでにしている)のはほぼ確実です。
逆に言えば、時間稼ぎをしてほとぼりが冷めれば何とかなると思っている、つまり彼ら裏金政治家は私たち国民をはなからバカにしているわけですね。
裏金を作ってても責任をとろうとしない政治家たちに確実に鉄槌を下したいのなら、普段政治に興味のない人、普段選挙に行かない人たちが、次の選挙には必ず投票に行って裏金議員以外の人(または党)に入れるんだ、と強く決意をすることです。
それしか彼ら裏金権力者へ直接鉄槌を落とすことはできません。
申告ボイコットよりも選挙に行く方が、遥かに彼ら裏金政治家たちにダメージを与えることができます。
選挙は確かに時間がとられる面倒なことですが、このまま私たち国民が動かなければ、裏金を作っていた政治家たちは本当に何の罪に問われることなく、のうのうと再び権力者側へと納まります。
こんなことが許されて、皆さん本当に良いんですか?
彼らに怒りと裁きの鉄槌を下すには、私たち有権者であり納税者である国民の皆さん一人一人の、選挙へ行く決意が最も大切です。
やつらの時間稼ぎ作戦に負けることなく、強い決意を持ってください。
多くの国民の皆さんが、
「次の選挙には絶対投票へ行く」
「裏金政治家には絶対投票しない」
「裏金政党にも絶対に入れない」
と強く心に決めて、次回の選挙へ投票に行っていただければ、国会でしれっと「知りませんでした」と言って責任逃れをしている裏金権力者たちに、泡を噴かせることができます。
裏金問題に怒りを覚えている方々は、その時になったら、是非とも行動に移していただきたいと強く願いつつ、記事を終わります。
雑文、失礼いたしました。
m(_ _)m
2022/01/06
(2022.1.7. 加筆・修正)
新年あけましておめでとうございます。
令和4年が始まるとともに、新型コロナウイルス感染症(COVID19、以下新型コロナ)のオミクロン株(南アフリカ株)が日本国内で急速に広まりつつあります。
改めて新型コロナのことを、私的な見解を入れて各メディアよりも一歩踏み込んだ形で考えてみるとともに、今わかっているオミクロン株の特徴も述べておこうと思います。
ただ、あくまで私が勝手に調べて述べる個人的見解ですので、すみませんが責任は負えません。最終的な判断は皆さん個人で良く考えてご判断くださるようお願いします。
さて、もう後の祭りの感があるのですが、いわゆる新型コロナの「第6波」はもう始まっていると言って間違いないでしょう。
テレビ報道の映像で見る限り、今回の年末年始はかなり多くの人が帰省や旅行で全国を移動し、また有名な寺社での初詣の映像ではかなりの人出と密状態が見て取れるので、今後1~2週間で急激に感染者数が増えるのは確実とみて良いです。
ここにデルタ株以上の感染力を持つオミクロン株の流行も相まって、たぶん去年のオリンピック時と同じペース、またはそれ以上のペースで感染者が増え、全国的にまん延防止措置は確実に行われ、緊急事態宣言の再発もあると考えられます。
また半年前と同じような状況に逆戻りの可能性が高いです。
オミクロン株が騒がれた時点からもっと年末年始の外出自粛を呼びかけるべきだったんでしょうが・・、私の記事も後手に回ってるので強くは言えない立場です。
根本的なコロナの感染予防方法は、以前も言った通り「外に出るな」「他人と会うな」です。
飛沫感染症は人と人が直接会うことによって感染します。
その機会を減らしてやれば感染する確率をかなり減らすことができます。
新型コロナウイルス感染症は飛沫感染症ではありますが、主な感染方法はマイクロ飛沫によるエアロゾル感染だと思われます。(私観では7割以上がエアロゾル感染による感染でしょう)
つまり一種の空気感染のような感染が主な原因と考えられるので、手洗いや手指消毒を徹底しているから大丈夫、とは言い切れません。
それよりもまずは他人と会う機会を減らす、つまりなるべく外出をしないこと、が最も予防効果が高いです。
今の感染拡大の状況から鑑みると、今すぐにそれなりのコロナ対応をしないとあっという間にやばいことなるでしょう。
ここは英断をもって、まん防や緊急事態等が出る前に、自主的な外出の自粛・制限を考えるべきです。
会社や学校などは人が大勢一か所に集まるような会や式は中止し、なるべく早くリモートなどに切り替えるように再び準備を進めた方が良い。
特に受験がある学生などは注意と留意が必要でしょう。
どのように対応するのか、開催する側の感染対策も急ピッチで再考し直しが要ります。(国や文科省は何も事前に用意・準備をしていないような気がしますが…)
もしどうしても外出するにしても、必ずきちんとマスクを着けて不用意に外したりしないことが重要です。
マスクは使い捨ての不織布マスクを使うようにするべきです。
不織布マスクは隙間がないようにきちんと装着すれば70%近い予防効果があると言われています(ちなみにゆるめに適当に着けると40~50%程度)。
使い捨て不織布マスクをきちんと装着するコツは、鼻当てのワイヤー?を鼻の形に折るようにして使うと良いそうです。
文章では説明しづらいのですが、鼻当てワイヤーをまず中央で内側へ半分に折っておいてそこから1cm位の所で両方を逆に折り、上から見ると「W」のような形にしておいてから装着して、ワイヤーをしっかり鼻と頬に押し付けておいてからマスクをあごの下まで覆うように広げる、そうです。
分かりづらい時はネットで他サイトの映像等を調べてみてください。(^ ^;;
ウレタン生地を含めた布マスクの予防効果は40%以下で、20~40%の予防効果だという研究結果もあり、不織布マスクのが予防効果が明らかに高いです。
できれば日常的に不織布マスクを着けるべきだと考えます。
人の少ない屋外であれば布マスクでも良いかと考えますが、普通に生活に使うのであれば必ず不織布マスクを使いましょう。
正直、予防効果の面から言っても、今のような感染拡大期には布マスクは使ってはいけないと考えます。
一時期と違い、使い捨てマスクは普通に手に入るようになっているので、いいかげん不織布マスクを使うべきです。
息苦しいとか肌が荒れるとかメイクの問題など諸々理由があるかと思いますが、布マスクはあまり効果がないと考えられるので、不織布マスクを使うようにしてください。
さらに不織布マスクの上にウレタン布マスクをつけて二重にすると、苦しいですがかなり予防効果が高く、電車・バスなどの公共交通機関を使う際は二重マスクをお薦めします。
オフィス、教室、病院、スーパーなどの不特定多数の人が集まる屋内や、屋外でも混みあったような環境など、感染リスクが高いと思われる場所では二重マスクにすると良いです。
特にオミクロン株は今までの株よりも2~3倍も感染力が強いと言われます。他人と会う事があるのならば、二重マスクをするようにした方が良いです。
外出時でさらに注意することは、他人とは手が届く範囲まで近づかず、2m離れることです。もし近づくにしても最低必ず1mは離れてください。
その一歩を離れることが、あなたとあなたの家族の身を守る重要な一歩となります。
また他人と同じ屋内空間に長時間居ないようにすることも大事です。
なので会社、学校などは本当に一か所に集まる必要があるのか、組織のトップの方は英断をもって判断していただきたいと切に願います。
また個人的な見解としては、もっとも感染リスクが高い、すなわち市中感染の主な場となっているのが、電車とバスではないかと考えています。
電車やバスは比較的空間が狭く、感染リスクの高くなりやすい場です。
また換気をしているといっても、構造上は前方から後方へ抜けていく空気の流れしかないので、仮に車内の前の方に感染者がいるとそこより後ろの人はエアロゾル感染の可能性が生まれると言わざるをえません。
そういう状況下で15分以上経てば感染する可能性がかなり高くなると思われ、やっぱり私は電車とバスは感染リスクがかなり高い場所だと考えています。
かといって移動でどうしても使わざるを得ない場合もあるかと思います。
そういう時は上記での二重マスクがお薦めです。
二重マスクなら70%近い予防効果が見込まれます。
また、なるべく混み合う時間帯には乗らない等の対策をとれるならば、そうした方が良いです。
感染リスクの低い移動方法は、徒歩や自転車です。
他はやはり自家用車やタクシー、と考えます。(費用も高くなりますが・・・)
ただ、それ以前にリモートや遠隔作業等に切り替えができるのなら通勤・通学時の感染リスクそのものがなくなります。
組織の大切な社員や学生の健康を守るという意味でも、英断を期待したいところです。
ちなみに、公共交通で同じような環境の飛行機は、電車・バスほど感染リスクが高くないと考えられます。
飛行機は気圧保持の関係で換気が天上から床へ流れるようになっています。
ゆえに仮に感染者が乗っていたとしてもその席から周囲2mの人が濃厚接触者と考えられるので、他人と席をなるべく空けて座るなどの対策をとってあれば感染リスクは低いと考えられます。
ですが、結局は機内の混み具合によりけり、とも言えるので注意は必要でしょう。
最後にオミクロン株について。
報道でも色々言われていますが、オミクロン株の感染力は去年の夏に流行ったデルタ株(インド株)よりも2~3倍の強い感染力を持っているとされます。
またワクチンを2回打っていても感染する確率が高いと見られています。
すでにオミクロン株への置き換わりが進んでいて、正直これから3週間くらいは倍々計算、二次関数的に急激に感染者が増えていくでしょう。
1週間後には一日の感染者が数万人になってもおかしくはありません。
しかしながらオミクロン株は比較的重症化率が低いと言われます。
アルファ株やデルタ株で見られた急な肺炎悪化症状は少ないと見られ、重症化率と致死率はデルタ株に比べると半分以下になると考えられます。
ですが、感染者の数があまりに多い、つまり分母が多くなれば重症者と死者の数は相対的に増えることになります。
高血圧や糖尿病などの持病を持つ方や高齢者の重症化率と感染致死率はさらに高いと考えられ、感染規模が大きく感染者数が多ければ多いほど分母が増えていき、相対的に亡くなる方も増えると考えられます。
(オミクロン株の罹患致死率はおよそ0.03%だとされます。ですが、これが持病のある方や高齢者だと急に数字が跳ね上がり、約1%近くになるそうです。これは決して楽観できない数字だと、私は考えます)
また、オミクロン株においても一定の割合(感染者のおよそ4割くらい)でコロナの後遺症(倦怠感、味覚障害、抜け毛など)が現れることが分かってきており、さらに感染者のおよそ1割程度には数か月~数年間の長期的な後遺症が残ることがわかってきています。
これについても感染者数が多くなればなるほど、分母が大きくなればなるほど、相対的に後遺症に苦しむ人たちが増えるとともに、さらに長期的に後遺症に苦しむ人たちも増えていくことになります。
このコロナ後遺症の問題は、中長期的に健康に働いて動ける人数をある一定数減らしてしまう可能性があり、経済的な損失を考えると、実は結構重要な問題であると考えられます。
どちらにしても最終的には、感染をなるべく抑えられるかが重要になってくるので、結局のところ私たちができることは、今まで行ってきた感染症対策と同じ対策を粘り強く続けていくことしかないのです。
オミクロン株が出てきた段階で、ワクチンを打ったから大丈夫、という状況ではなくなっているということは、きちんと頭に入れておいてください。
今までの感染予防策と同じように、
不要不急の外出をしない、
外出時はマスクを必ず着ける(不織布マスクにすべき)、
他人とは1m以上離れる(できれば2m)、
屋内では必ず換気をする、
飲食をするときは基本黙食で、話すときは必ずその度にマスクをする、
手洗いと手指消毒の励行、
県をまたぐような長距離の遠出・旅行・帰省は控える、
などの対策を気を抜かずに続けていきましょう。
でなければ、あっという間に緊急事態宣言を出さねばならない状況へと陥り、また飲食・宿泊・サービス業の方々への重く苦しい負担を強いる結果となりかねません。
私は、もうコロナ以前のような生活へは簡単には戻らないのではないかと考えています。
戻るとしてもまだ数年はかかるだろうと思いますし、仮に戻ったとしても次の新しいコロナ株や別の新しい感染症が流行する可能性は誰にも否定できなくなっています。
人類を脅かすような新しくて強力な感染症は、今後も20年くらいの周期で何度もやって来るだろうという学者も多くいます。
つまりは今のコロナ禍のような生活が当たり前となる可能性も、十分にあるということです。
そこを織り込みながら、健康で文化的な人間生活をいかにどのように組み立てていくのか、を考えていかなければならない時期なのではないでしょうか。
リモートや遠隔でできる仕事や授業などはなるべくリモートへと切り替えていくべきだろうし、そうすべきと私は考えます。
そのための機材・環境等は積極的に国や企業、学校等が提供するべきじゃないでしょうか?
それはさておき、まずは今の新型コロナを乗り越えなければなりません。
そのためにはまずは急激な感染拡大を抑えなければならないでしょう。
それには、最終的には私たち一人一人の自覚と対策が重要となっているのです。
もう一度気を引き締めて取り組んでいくことが大切だと考えています。
相変わらずの雑文で申し訳ありません。m(_ _)m
新年あけましておめでとうございます。
令和4年が始まるとともに、新型コロナウイルス感染症(COVID19、以下新型コロナ)のオミクロン株(南アフリカ株)が日本国内で急速に広まりつつあります。
改めて新型コロナのことを、私的な見解を入れて各メディアよりも一歩踏み込んだ形で考えてみるとともに、今わかっているオミクロン株の特徴も述べておこうと思います。
ただ、あくまで私が勝手に調べて述べる個人的見解ですので、すみませんが責任は負えません。最終的な判断は皆さん個人で良く考えてご判断くださるようお願いします。
さて、もう後の祭りの感があるのですが、いわゆる新型コロナの「第6波」はもう始まっていると言って間違いないでしょう。
テレビ報道の映像で見る限り、今回の年末年始はかなり多くの人が帰省や旅行で全国を移動し、また有名な寺社での初詣の映像ではかなりの人出と密状態が見て取れるので、今後1~2週間で急激に感染者数が増えるのは確実とみて良いです。
ここにデルタ株以上の感染力を持つオミクロン株の流行も相まって、たぶん去年のオリンピック時と同じペース、またはそれ以上のペースで感染者が増え、全国的にまん延防止措置は確実に行われ、緊急事態宣言の再発もあると考えられます。
また半年前と同じような状況に逆戻りの可能性が高いです。
オミクロン株が騒がれた時点からもっと年末年始の外出自粛を呼びかけるべきだったんでしょうが・・、私の記事も後手に回ってるので強くは言えない立場です。
根本的なコロナの感染予防方法は、以前も言った通り「外に出るな」「他人と会うな」です。
飛沫感染症は人と人が直接会うことによって感染します。
その機会を減らしてやれば感染する確率をかなり減らすことができます。
新型コロナウイルス感染症は飛沫感染症ではありますが、主な感染方法はマイクロ飛沫によるエアロゾル感染だと思われます。(私観では7割以上がエアロゾル感染による感染でしょう)
つまり一種の空気感染のような感染が主な原因と考えられるので、手洗いや手指消毒を徹底しているから大丈夫、とは言い切れません。
それよりもまずは他人と会う機会を減らす、つまりなるべく外出をしないこと、が最も予防効果が高いです。
今の感染拡大の状況から鑑みると、今すぐにそれなりのコロナ対応をしないとあっという間にやばいことなるでしょう。
ここは英断をもって、まん防や緊急事態等が出る前に、自主的な外出の自粛・制限を考えるべきです。
会社や学校などは人が大勢一か所に集まるような会や式は中止し、なるべく早くリモートなどに切り替えるように再び準備を進めた方が良い。
特に受験がある学生などは注意と留意が必要でしょう。
どのように対応するのか、開催する側の感染対策も急ピッチで再考し直しが要ります。(国や文科省は何も事前に用意・準備をしていないような気がしますが…)
もしどうしても外出するにしても、必ずきちんとマスクを着けて不用意に外したりしないことが重要です。
マスクは使い捨ての不織布マスクを使うようにするべきです。
不織布マスクは隙間がないようにきちんと装着すれば70%近い予防効果があると言われています(ちなみにゆるめに適当に着けると40~50%程度)。
使い捨て不織布マスクをきちんと装着するコツは、鼻当てのワイヤー?を鼻の形に折るようにして使うと良いそうです。
文章では説明しづらいのですが、鼻当てワイヤーをまず中央で内側へ半分に折っておいてそこから1cm位の所で両方を逆に折り、上から見ると「W」のような形にしておいてから装着して、ワイヤーをしっかり鼻と頬に押し付けておいてからマスクをあごの下まで覆うように広げる、そうです。
分かりづらい時はネットで他サイトの映像等を調べてみてください。(^ ^;;
ウレタン生地を含めた布マスクの予防効果は40%以下で、20~40%の予防効果だという研究結果もあり、不織布マスクのが予防効果が明らかに高いです。
できれば日常的に不織布マスクを着けるべきだと考えます。
人の少ない屋外であれば布マスクでも良いかと考えますが、普通に生活に使うのであれば必ず不織布マスクを使いましょう。
正直、予防効果の面から言っても、今のような感染拡大期には布マスクは使ってはいけないと考えます。
一時期と違い、使い捨てマスクは普通に手に入るようになっているので、いいかげん不織布マスクを使うべきです。
息苦しいとか肌が荒れるとかメイクの問題など諸々理由があるかと思いますが、布マスクはあまり効果がないと考えられるので、不織布マスクを使うようにしてください。
さらに不織布マスクの上にウレタン布マスクをつけて二重にすると、苦しいですがかなり予防効果が高く、電車・バスなどの公共交通機関を使う際は二重マスクをお薦めします。
オフィス、教室、病院、スーパーなどの不特定多数の人が集まる屋内や、屋外でも混みあったような環境など、感染リスクが高いと思われる場所では二重マスクにすると良いです。
特にオミクロン株は今までの株よりも2~3倍も感染力が強いと言われます。他人と会う事があるのならば、二重マスクをするようにした方が良いです。
外出時でさらに注意することは、他人とは手が届く範囲まで近づかず、2m離れることです。もし近づくにしても最低必ず1mは離れてください。
その一歩を離れることが、あなたとあなたの家族の身を守る重要な一歩となります。
また他人と同じ屋内空間に長時間居ないようにすることも大事です。
なので会社、学校などは本当に一か所に集まる必要があるのか、組織のトップの方は英断をもって判断していただきたいと切に願います。
また個人的な見解としては、もっとも感染リスクが高い、すなわち市中感染の主な場となっているのが、電車とバスではないかと考えています。
電車やバスは比較的空間が狭く、感染リスクの高くなりやすい場です。
また換気をしているといっても、構造上は前方から後方へ抜けていく空気の流れしかないので、仮に車内の前の方に感染者がいるとそこより後ろの人はエアロゾル感染の可能性が生まれると言わざるをえません。
そういう状況下で15分以上経てば感染する可能性がかなり高くなると思われ、やっぱり私は電車とバスは感染リスクがかなり高い場所だと考えています。
かといって移動でどうしても使わざるを得ない場合もあるかと思います。
そういう時は上記での二重マスクがお薦めです。
二重マスクなら70%近い予防効果が見込まれます。
また、なるべく混み合う時間帯には乗らない等の対策をとれるならば、そうした方が良いです。
感染リスクの低い移動方法は、徒歩や自転車です。
他はやはり自家用車やタクシー、と考えます。(費用も高くなりますが・・・)
ただ、それ以前にリモートや遠隔作業等に切り替えができるのなら通勤・通学時の感染リスクそのものがなくなります。
組織の大切な社員や学生の健康を守るという意味でも、英断を期待したいところです。
ちなみに、公共交通で同じような環境の飛行機は、電車・バスほど感染リスクが高くないと考えられます。
飛行機は気圧保持の関係で換気が天上から床へ流れるようになっています。
ゆえに仮に感染者が乗っていたとしてもその席から周囲2mの人が濃厚接触者と考えられるので、他人と席をなるべく空けて座るなどの対策をとってあれば感染リスクは低いと考えられます。
ですが、結局は機内の混み具合によりけり、とも言えるので注意は必要でしょう。
最後にオミクロン株について。
報道でも色々言われていますが、オミクロン株の感染力は去年の夏に流行ったデルタ株(インド株)よりも2~3倍の強い感染力を持っているとされます。
またワクチンを2回打っていても感染する確率が高いと見られています。
すでにオミクロン株への置き換わりが進んでいて、正直これから3週間くらいは倍々計算、二次関数的に急激に感染者が増えていくでしょう。
1週間後には一日の感染者が数万人になってもおかしくはありません。
しかしながらオミクロン株は比較的重症化率が低いと言われます。
アルファ株やデルタ株で見られた急な肺炎悪化症状は少ないと見られ、重症化率と致死率はデルタ株に比べると半分以下になると考えられます。
ですが、感染者の数があまりに多い、つまり分母が多くなれば重症者と死者の数は相対的に増えることになります。
高血圧や糖尿病などの持病を持つ方や高齢者の重症化率と感染致死率はさらに高いと考えられ、感染規模が大きく感染者数が多ければ多いほど分母が増えていき、相対的に亡くなる方も増えると考えられます。
(オミクロン株の罹患致死率はおよそ0.03%だとされます。ですが、これが持病のある方や高齢者だと急に数字が跳ね上がり、約1%近くになるそうです。これは決して楽観できない数字だと、私は考えます)
また、オミクロン株においても一定の割合(感染者のおよそ4割くらい)でコロナの後遺症(倦怠感、味覚障害、抜け毛など)が現れることが分かってきており、さらに感染者のおよそ1割程度には数か月~数年間の長期的な後遺症が残ることがわかってきています。
これについても感染者数が多くなればなるほど、分母が大きくなればなるほど、相対的に後遺症に苦しむ人たちが増えるとともに、さらに長期的に後遺症に苦しむ人たちも増えていくことになります。
このコロナ後遺症の問題は、中長期的に健康に働いて動ける人数をある一定数減らしてしまう可能性があり、経済的な損失を考えると、実は結構重要な問題であると考えられます。
どちらにしても最終的には、感染をなるべく抑えられるかが重要になってくるので、結局のところ私たちができることは、今まで行ってきた感染症対策と同じ対策を粘り強く続けていくことしかないのです。
オミクロン株が出てきた段階で、ワクチンを打ったから大丈夫、という状況ではなくなっているということは、きちんと頭に入れておいてください。
今までの感染予防策と同じように、
不要不急の外出をしない、
外出時はマスクを必ず着ける(不織布マスクにすべき)、
他人とは1m以上離れる(できれば2m)、
屋内では必ず換気をする、
飲食をするときは基本黙食で、話すときは必ずその度にマスクをする、
手洗いと手指消毒の励行、
県をまたぐような長距離の遠出・旅行・帰省は控える、
などの対策を気を抜かずに続けていきましょう。
でなければ、あっという間に緊急事態宣言を出さねばならない状況へと陥り、また飲食・宿泊・サービス業の方々への重く苦しい負担を強いる結果となりかねません。
私は、もうコロナ以前のような生活へは簡単には戻らないのではないかと考えています。
戻るとしてもまだ数年はかかるだろうと思いますし、仮に戻ったとしても次の新しいコロナ株や別の新しい感染症が流行する可能性は誰にも否定できなくなっています。
人類を脅かすような新しくて強力な感染症は、今後も20年くらいの周期で何度もやって来るだろうという学者も多くいます。
つまりは今のコロナ禍のような生活が当たり前となる可能性も、十分にあるということです。
そこを織り込みながら、健康で文化的な人間生活をいかにどのように組み立てていくのか、を考えていかなければならない時期なのではないでしょうか。
リモートや遠隔でできる仕事や授業などはなるべくリモートへと切り替えていくべきだろうし、そうすべきと私は考えます。
そのための機材・環境等は積極的に国や企業、学校等が提供するべきじゃないでしょうか?
それはさておき、まずは今の新型コロナを乗り越えなければなりません。
そのためにはまずは急激な感染拡大を抑えなければならないでしょう。
それには、最終的には私たち一人一人の自覚と対策が重要となっているのです。
もう一度気を引き締めて取り組んでいくことが大切だと考えています。
相変わらずの雑文で申し訳ありません。m(_ _)m
2020/12/31
令和2年(2020年)ももうあと僅かです。
昨年に確認された新型コロナウイルス感染症(COVID19)は今年に入って世界的大流行となり、政治・経済はじめ教育・文化・生活習慣など多種多様な分野にまで大きく影響を与えました。
そしてそれは今現在も進行中であり、私が予想するには来年(2021年)後半から再来年にならなければワクチンが広く国民に接種できる環境にはならず、それまでは今のような感染症対策を続けながら過ごしていくしかないでしょう。
しかしここ数ヵ月のニュースを見るに、たくさんの方々が不安やストレスに磨り潰されるような思いを懐いているようです。
今年の自殺者は増えているようで、特に女性、学生、子供の自殺者が増えていると耳にしています。
その話を聞いて微力ながら何かやれることはないだろうか?と思ったとき、「老子」が良いのではないかと思い至りました。
老子は中国にて今から3000年くらい前から約800年間続いた春秋戦国時代に起きた中華思想と文化の爆発期(諸子百家)の時代に生まれた思想の一つです。
いわゆる道家思想(道教)、老荘思想の重要な文献の一つとなります。
老子を敢えて簡単に言ってしまえば、事物はありのままに受け止め、ことさらな行動はせずに世の中の根元である「道(タオ、どう、みち)」に従い自然体に無為のまま生きていく、という思想です。
よく受動的で後ろ向きな思想とも言われますが、当時800年も続いた理不尽な戦乱と混乱の中で、庶民がいかに生き延びていくかを説いた処世術を表した思想であり、今のままならないコロナ禍にあって何かしらの指針となるのではないか?と思い、ブログに載せようと考えました。
(春秋戦国時代はほぼ毎年のように戦が起き、男は徴兵で駆り出されて生死の境を歩き、女は略奪の対象として暴行を受けるのが当たり前の世界でした。例えば農民は戦が始まって敵軍が近くを通ると分かれば必要最低限の荷物をもってすぐに家を出て捕まらないよう山野に隠れなくてはならない。特に女は常に兵から性暴力を受ける対象であり10歳以上であればその対象となり得るのでとにかく捕まらないよう逃げる。敵軍が1日駐留なのか数日なのか、はたまた数カ月の駐留なのかによっては逃げる期間も変わります。場合によっては1年以上も避難し続けねばならない。また、ようやく戦が終わり兵がいなくなって自宅へ戻っても家や田畑は荒らされて食料・家財・田畑の作物は奪われているのが常。また戦のせいで田畑が荒れて実入り少なく蓄えが無くても、毎年の年貢は請求されるのが当たり前で農家は常に苦しい生活を送らなければならない。しょっちゅう大軍が通るような所では農業はできず、肥沃な土地でも百年近く荒野のまま捨てられたとされます。そういう理不尽が常にある時代でした)
といっても私は専門家でもなんでもなく、にわか仕込みの人間です。
なのであくまで私が気になる、気に入った老子の章節を、お手本を参考になるべくそのまま載せていこうかと思います。
これを読んでどう思い感じるかは皆さんに丸投げしようと考えています。
書き下し文と訳文は、
岩波文庫 蜂谷邦夫 訳注 老子
を元にしつつ若干私なりの解釈を加えていきます。
漢字はなるべく原文に従いたいと思いますが、
難字や常用漢字にないもの等は文字化けを危惧して主にひらがなにしています。
これらの老子のことばを読んで何かしら気になった方は、是非とも図書館や販売されている本などで老子を直接手にとって本格的に読んでいただき、この生き難い世の中の何かしらの道標となればと思います。
では、ただの自己満足になりそうな気がしますが、とにかく載せていこうと思います…。
第二章
(書き下し文)
天下、皆美の美たるを知る、これ悪なるのみ。皆善の善たるを知る、これ不善なるのみ。故に有無相い生じ、難易相い成り、長短相い形し、高下相い傾き、音声相い和し、前後相いしたがう。
ここを以て聖人は無為の事におり、不言の教えを行う。万物はおこりて辞せず、生じて有せず、為して恃まず、功成りて居らず、ここを以て去らず。
(訳文)
世の中の人々は、美しいものは美しいと知っているだろうが、実はそれ(美しいものしか知らないこと)は悪いことである。
みな善い事や物は善いと知っているだろうが、実はそれ(善い事物しか知らないこと)は善くないことである。
であるからして、有ると無いとは相手(その二つの相対する事物)があってこそ生まれ、難しいと易しいとは相手があってこそ成り立ち、長いと短いとは相手があってこそ形となり、高いと低いは相手があってこそ現れて傾きとなり、音階と旋律は相手があってこそ調和をなし、前と後ろとは相手があってこそ並び順序が決まる。
そういうわけで聖人は無為(明確な目的や結果を期待せずに行動すること)の立場に立ち、言葉によらない教えを行う。
万物は自生に任せて作為を加えず、万物を生育してもその所有はせず、万物を施しても見返りは求めず、万物の活動を成就させてもその功績の上に居座ったりしない。
そもそも居座らないからその功績は永遠になくなることがないのだ。
第八章
上善は水の如し。水は善く万物を利して争わず、衆人のにくむ所におる、故に道にちかし。
居は地を善しとし、心は淵を善しとし、まじわるは仁を善しとし、言は信を善しとし、正は治を善しとし、事は能を善しとし、動は時を善しとす。
それただ争わず、故に尤(とが)無し。
最上の善なるあり方は水のようなものだ。
水はあらゆる物に恵みを与えながら争うことはなく、誰もが嫌に思う低いところ(地位・立場)に落ち着く、だから道に近い。
身の置きどころは低いところがよく、心の持ち方は静かに深いのがよく、人との交際は思いやり(仁)の心で付き合うのがよく、言葉は正しいもの(誠信)であるのがよく、政治はよく治まるのがよく、ものごとは成りゆきに任せるのがよく、行動は時期にかなっているのがよい。
そもそも争わないから、咎められる(尤められる)ことがない。
第九章
持してこれをみたすは、そのやむるに如かず。揣(し)してこれを鋭くするは、長く保つべからず。金玉の堂に満つるは、これをよく守るなし。富貴にして驕れば、自らその咎を遺す。功遂げて身退くは、天の道なり。
満ちたりた状態を失わぬように保ち続けるのは、やめた方がよい。
刃物を鍛え磨いて鋭くすると、長く切れ味は保てない。
金銀財宝が部屋いっぱいにあっても、守り続けることはできない。
富み貴ばれる地位にいて驕り高ぶれば自ら災難を招く。
仕事を成し遂げたならすんなり身を退ける、それが天の道と言うものだ。
第十六章
虚を致すこと極まり、静を守ること篤し。万物並びおこり、吾れ以て其のかえるを観る。それ物の芸芸(うんうん)たる、各おの其の根に復帰す。
根に帰るを静といい、これを命にかえるという。命にかえるを常といい、常を知るを明という。常を知らざらば、妄作して凶なり。
常を知らば容なり、容ならば乃ち公なり、公ならば乃ち王なり、王ならば乃ち天なり、天ならば乃ち道なり、道ならば乃ち久し。身を没するまであやうからず。
心を限りなく虚に致し(私欲や外界の刺激に惑わされず無心に到ること)、しっかりと静かな心を保ち守っていく。
すると万物はあまねく生成され変化していくのだが、[虚に致り静を守っていると]わたしにはそれら万物が道に復帰していくさまが見てとれる。
そもそも万物は盛んに生成活動をしながら、それぞれの根元へと復帰(回帰)するのだ。
根元へと復帰することを静といい、それを命に帰る(万物を活動させている根元の道に帰る)という。
命に帰ることを恒常的なあり方といい、恒常的なあり方を知ることを明知という。
恒常的なあり方を知らなければ、みだりに行動して災禍をひき起こす。
恒常的なあり方を知れば、いっさいを包み込み受け容れる。
いっさいを包み込み受け入れれば公平である。公平であれば王(王道)である。
王であれば天と同じである。天と同じであれば道と一体である。
道と一体であれば永遠である。
そうすれば一生危ういことはない。
第二十二章
曲がれば則ち全く、かがまれば則ち直く、窪めば則ちみち、やぶるれば則ち新たに、少なければ則ち得、多ければ則ち惑う。
ここを以て聖人は一を抱きて天下の式と為る。自ら見ず、故に明らかなり。自ら是とせず、故にあらわる。自らほこらず、故に功有り。自らほこらず、故にひさし。
それただ争わず、故に天下よくこれと争うなし。古の所に謂う、曲がれば則ち全しとは、あに虚言ならんや。誠に全くしてこれを帰す。
曲がっているからこそ全うでき、かがまっているからこそ真っ直ぐになれ、窪んでいるからこそ満ちることができ、破れているからこそ新しくでき、少なければこそ得られ、多ければこそ迷うものだ。
そういうわけで聖人は、一なる道を抱いて世の人々が仰ぎ見る模範となる。
みずからを見識あるとしないから物事がよく見える。
みずからを正しいとしないから是非が明らかになる。
みずから功を誇らないから功が保たれる。
みずから才知を誇らないから長続きする。
そもそも誰とも争わない(競わない)から、世の中の人々は彼と争う(競う)ことができない。
古の人が言った「曲がっているからこそ全うできる」というのは、どうしてでたらめなものか。
まことに、我が身を全うして天に帰すのだ。
第四十四章
名と身といずれか親しき、身と貨といずれか多(まさ)れる、得と失といずれかそこなう。
この故に、甚だ愛せば必ず大いに費え、多く蔵せば必ず厚くうしなう。
足るを知らば辱しめられず、止まるを知らばあやうからず、以て長久なるべし。
名誉と身体とはどちらが身近なものであろうか。
身体と財産とはどちらが大切なものであろうか。
何かを得ることと失うこととはどちらが苦しみであろうか。
ひどく物惜しみをすれば必ず大いに散財するはめになり、多量に蓄えれば必ずひどく失うことになる。
だから、満足することを知っていれば辱しめを受けず、止まることを知っていれば危険を免れられ、いつまでも長らえられるのだ。
第四十五章
大成は欠けたるがごときも、其の用はすたれず。大盈はむなしきがごときも、其の用は窮まらず。
大直は屈するがごとく、大巧は拙なるがごとく、大弁は訥(とつ)なるがごとし。
躁は寒に勝ち、静は熱に勝つ。清静は天下の正となる。
大いなる完成とは、欠けているように見えるがその働きが衰えることはない。
大いなる充実は、空虚のようであるがその働きは窮屈ではない。
大いなる直線は屈折しているように見え、大いなる技巧は稚拙なように見え、大いなる弁舌は口下手のように見える。
活発に運動すれば寒さに勝ち、じっと静かにしていれば暑さに勝つ。
清らかに静かであれば世の中の模範となる。
第五十三章
もし我れ介然として智有らば、大道を行きて、ただ施をこれ畏(おそ)れる。大道は甚だ夷なるも、しかれども民は径を好む。
朝(ちょう)は甚だよごれ、田は甚だあれ、倉は甚だ虚しきに、文綵を服し、利剣を帯び、飲食に厭き、財貨余り有り。これを盗夸(とうか)と謂う。道にあらざる哉。
もし、わたしにしっかりとした知恵があるならば、[安全な]大きな道をあるき、[邪な]脇道に入りこむだけを恐れる。
大きな道はまことに平坦であるのに、人民は[邪な]近道を行きたがる。
朝廷では汚職邪悪がまかり通り、田畑は荒れほうだいで、米倉はすっかり空っぽなのに、[為政者は]きらびやかな衣服を身にまとい、りっぱな剣を腰に差し、飽きるほど飲み食いし、財産は有り余るほどだ。これを盗人の親玉という。
道ではないのだ。
第五十四章
善く建てたるは抜けず、善く抱けるはおちず、子孫以て祭祀してやまず。
これを身に修めば、其の徳は乃ち真なり。これを家に修めば、其の徳は乃ち余る。これを郷に修めば、其の徳は乃ちひさし。これを邦に修めば、其の徳は乃ち豊かなり。これを天下に修めば、其の徳は乃ち普(あまね)し。
故に、身を以て身を観(み)、家を以て家を観、郷を以て郷を観、邦を以て邦を観、天下を以て天下を観る。吾れ何を以て天下のしかるを知るや、此れを以てなり。
しっかりと建てられたものは引き抜かれることはなく、しっかりと腕に抱えられたものは落とすことがなく、[そうすれば]子孫はずっと先祖に感謝し祀ることを絶やすことはない。
その道を個人の身に修めれば、その者の徳は充実したものとなる。
家を治める者がその道を修めると、その家の豊かさはあり余るほどになる。
郷(さと)を治める者がその道を修めると、その郷は[人口が増え]長続きする。
邦(くに)を治める者がその道を修めると、その邦は[人口も経済も]豊かになる。
天下を治める者がその道を修めると、その恩恵は人民の生活にあまねく広く行きわたる。
だから、個人の身を修める道をもってその身を観察し、家を治める道をもって家を観察し、郷を治める道をもって郷を観察し、邦を治める道をもって邦を観察し、天下を治める道をもって天下を観察する。
わたしは何によって天下の状況が分かるのかというと、このこと(天下を治める者が天下を治める道をしっかり修めているかどうか)によって知るのである。
第五十六章
知る者は言わず、言う者は知らず。
其のあなを塞ぎ、其の門を閉ざし、其の鋭を挫き、其の分を解き、其の光を和らげ、其の塵に同ず。これを玄同と謂う。
故に得て親しむべからず、また得て疎んずべからず。得て利すべからず、また得て害すべからず。得て貴ぶべからず、また得ていやしむべからず。故に天下の貴と為る。
本当の知者はものを言わず、もの言う者は本当の知者ではない。
[本当の知者は欲望がわく]目や耳などの穴を塞ぎ(欲望へと繋がる情報を受け取らず)、[欲望が生じる悪しき]心の門を閉ざす。
知恵によって起こる鋭さを弱め、知恵によって起こる煩わしさを解きほぐす。
知恵の光を和らげ、世の人々にその知恵を[均しく]同化させる。
これを[知恵と]道との玄妙な合一と言う。
だから、世の人々は彼に親しむこともできず、また疎んじることもできない。
利益を与えることもできず、損害を与えることもできない。
貴ぶこともできず、いやしむこともできない。
だから、世の中の真に貴い存在となるのだ。
第五十八章
其の政、悶悶たらば、其の民、淳淳たり。其の政、察察たらば、其の民、欠欠たり。禍や福のよる所、福や禍の伏する所。だれか其の極みを知らん。
其れ正無し。正はまた奇と為り、善はまた妖と為る。人の迷えるや、其の日もとより久し。
ここを以て聖人は方にしてしかも割かず、廉にしてしかもやぶらず、直にしてしかも肆(し)ならず、光りてしかもかがやかず。
政治がぼやっと寛容で大まかであれば、人民は純朴となる。
政治が厳しく端々まで細かいと、人民はずるがしこくなる。
災禍には幸福が寄りそっており、幸福には災禍がひそんでいる。
だれがその窮極を知っていようか。
そもそも絶対的な正常などはないのだ。
正常はまた異常になり、善事はまた妖(まがごと)となる。
世の人々がこの相対する道で迷っているのも、まことに久しいことだ。
そういうわけで聖人は、[厳しく]方正であっても人を傷つけず、切れ味鋭くても人を刺すことはなく、真っ直ぐであってもそれを押し通さず、光っていても人の目を眩ますことはない。
第六十三章
為す無きを為し、事無きを事とし、味無きを味わう。
小を大とし、少を多とする。怨みに報いるに徳を以てす。難きを其の易きに図り、大なるを其の細(ちい)さきに為す。天下の難事は必ず細さきよりおこる。ここを以て聖人は、終に大を為さず。故によく其の大を成す。
それ軽がるしく諾せば必ず信すくなく、易しとすること多からば必ず難きこと多し。ここを以て聖人すら、なおこれを難しとす。故に終に難きこと無し。
なにも為さないということを為し、なにも事がないことを事とし、なにも味がないということを味とする。
小さいものを大きいものとして扱い、少ないものを多いものとして扱う。
怨みには徳でもって報いる。
難しいことはそれが易しいうちに手がけ、大きいことはそれが小さいうちに処理する。
この世の難しい物事は必ず易しいことからおこり、世の中の大きな物事は必ず些細なことからおこるのだ。
そういうわけで聖人は、[物事が小さいうちに処理してしまうので]いつも大きな物事は行わない。
だから[結果として]大きな物事を成しとげたことになるのだ。
いったいぜんたい、安うけあいすれば必ず信用は少なくなり、易しいと見くびることが多ければ必ず難しいことが多くなる。
そういうわけで聖人でさえ、[すべての]物事を[常に]難しいこととして対処する。
だから、いつでも[本当に]難しい[物事にあたる]ことにはならないのだ。
第六十七章
天下、皆謂う、我れは大にして不肖に似たりと。それただ不肖なり、故によく大なり。もし肖ならば、久しいかな其の細なるや。
我れに三宝あり、持してこれを保つ。一に曰く慈、二に曰く倹、三に曰く敢えて天下の先と為らずと。慈なり、故によく勇なり。倹なり、故によく広し。敢えて天下の先と為らず、故によく器の長と成る。
今、慈を捨ててまさに勇ならんとし、倹を捨ててまさに広からんとし、後を捨ててまさに先ならんとすれば、死せん。
それ慈は、以て戦わば則ち勝ち、以て守らば則ち固し。天まさにこれを救わんとし、慈を以てこれをまもる。
世の人々は皆、わたしは大人物のようだが愚かに見える、という。
そもそも愚かであるからこそ、大きくありうるのだ。
もし[わたしが]賢ければ、細かいこと(礼儀)にうるさい人間になって久しいであろう。
わたしには三つの宝があり、しっかりと保持している。
一つ目は慈悲、二つ目は倹約、三つ目は世の人々の先頭に立たない、ということである。
慈悲深いからこそ勇敢でもあるし、倹約であるからこそ[経済・人口など様々なことが]広く大きくなり、世の人々の先頭に立たないから万人の長となりうるのだ。
もしも今、慈悲を捨てて勇敢であろうとし、倹約を捨てて広く大きくしようとし、人の後になることを捨てて先頭に立とうとすれば、わたしはすぐに[災禍にあって]死んでしまうだろう。
この慈悲によって戦えば勝ち、慈悲によって守れば堅固である。
天が人を救うのならば、慈悲深い者を守るのだ。
以上で、私の老子のことばは終わりにしようと思います。
もっと載せたかったことばはたくさんあるのですが、かなりの量になるのでやめておきます。
あとは本などを直に読んでいただければ、と考えます。
この記事がどなたかの何かのプラスになればと良いな、と思ってはいますが、ただの自己満足な記事に終わるのかも…。
そもそもコロナ下に適した「ことば」がチョイスできたのかも不明です汗。
やっぱりただの自己満足でしょうか…。
申し訳ない限りです。
ただ最後に言いたいことは、ダメなときはダメと開き直る心も大事、ということです。
新型コロナ流行の中において、多くの方々が不便を強いられ、多くの方々が同じような不安を感じ、多くの方々が苦しい中にあり、多くの方々が努力をし頑張っています。
しかしながら、皆同じなんだからと無理に努力をしようとし、無理に我慢をすることはやめていただきたいのです。
無理に努力したり我慢をしてストレスを溜め込むようなことはせずに、ダメなときはダメ、と手を抜いたり周りに助けを求めて良いと考えます。
そういう時はぜひとも電話でもチャットでもラインでも何でも良いので、信頼できる人や専門の相談所、地域の役所などへ相談するなどして、その話をしてみてください。
不安やストレスはまず言葉にして誰かに吐き出すことが肝要です。
特に女性は自らの口でしゃべって吐き出すことが大事だと考えます。
ですから、ネットなどの画面の文字を通じるよりもできれば電話、もしくはしっかりマスクをして感染対策をしたうえで専門の相談所や役所の窓口、カウンセリングなどで話しをすることがベターでしょう。
もし根本的な解決とならなくても、話しをするだけでストレスは和らぐはずです。
上の老子の話はあくまで心構えとして記憶にとどめていただき、苦しいと思った時はなるべく早く相談へ行っていただきたいと思います。
じゃ、老子のことばは何だったんだと突っ込まれそうですが汗、物事(起こってしまった事)はありのまま自然体に受け入れる、受け入れられないことはあれこれ深く考えないようにして受け流す、他人は他人・自分は自分と割り切って無理なことなしない、という発想はストレスを溜め込まないためには大切じゃないかと思います。
無理に利益を求めない、無理に良いことをしようとしない、無理に率先して行動しない、自分にプラスになることしかしようとしない、こうじゃなきゃいけない・こうしなきゃいけないという常識に縛られすぎない、世間の目を気にしすぎない、などなど、もっと気を楽にして気を抜いて生きても良いのだと、私は考えるのです。(もっとも、私は気を抜きすぎただらしない人間でもあるのですが…。(;^ ^)A)
適度に気を抜いて要所では気を引き締めるように生きることは、現代の過度なストレス社会とコロナ下でのプレッシャーの中で生きていくには、とても大事で重要なことではないかと私は考えています。
さて、まとまったかまとまってないかよく分からない所で、だらしなく終わりにしたいと思います。(苦笑)
令和3年が少しでも良い年となるよう心からお祈りいたしますとともに、まずは皆さまご自愛くださいますようお願いいたします。
いつもの通りの、雑文で申し訳ありません。m(_ _)m
昨年に確認された新型コロナウイルス感染症(COVID19)は今年に入って世界的大流行となり、政治・経済はじめ教育・文化・生活習慣など多種多様な分野にまで大きく影響を与えました。
そしてそれは今現在も進行中であり、私が予想するには来年(2021年)後半から再来年にならなければワクチンが広く国民に接種できる環境にはならず、それまでは今のような感染症対策を続けながら過ごしていくしかないでしょう。
しかしここ数ヵ月のニュースを見るに、たくさんの方々が不安やストレスに磨り潰されるような思いを懐いているようです。
今年の自殺者は増えているようで、特に女性、学生、子供の自殺者が増えていると耳にしています。
その話を聞いて微力ながら何かやれることはないだろうか?と思ったとき、「老子」が良いのではないかと思い至りました。
老子は中国にて今から3000年くらい前から約800年間続いた春秋戦国時代に起きた中華思想と文化の爆発期(諸子百家)の時代に生まれた思想の一つです。
いわゆる道家思想(道教)、老荘思想の重要な文献の一つとなります。
老子を敢えて簡単に言ってしまえば、事物はありのままに受け止め、ことさらな行動はせずに世の中の根元である「道(タオ、どう、みち)」に従い自然体に無為のまま生きていく、という思想です。
よく受動的で後ろ向きな思想とも言われますが、当時800年も続いた理不尽な戦乱と混乱の中で、庶民がいかに生き延びていくかを説いた処世術を表した思想であり、今のままならないコロナ禍にあって何かしらの指針となるのではないか?と思い、ブログに載せようと考えました。
(春秋戦国時代はほぼ毎年のように戦が起き、男は徴兵で駆り出されて生死の境を歩き、女は略奪の対象として暴行を受けるのが当たり前の世界でした。例えば農民は戦が始まって敵軍が近くを通ると分かれば必要最低限の荷物をもってすぐに家を出て捕まらないよう山野に隠れなくてはならない。特に女は常に兵から性暴力を受ける対象であり10歳以上であればその対象となり得るのでとにかく捕まらないよう逃げる。敵軍が1日駐留なのか数日なのか、はたまた数カ月の駐留なのかによっては逃げる期間も変わります。場合によっては1年以上も避難し続けねばならない。また、ようやく戦が終わり兵がいなくなって自宅へ戻っても家や田畑は荒らされて食料・家財・田畑の作物は奪われているのが常。また戦のせいで田畑が荒れて実入り少なく蓄えが無くても、毎年の年貢は請求されるのが当たり前で農家は常に苦しい生活を送らなければならない。しょっちゅう大軍が通るような所では農業はできず、肥沃な土地でも百年近く荒野のまま捨てられたとされます。そういう理不尽が常にある時代でした)
といっても私は専門家でもなんでもなく、にわか仕込みの人間です。
なのであくまで私が気になる、気に入った老子の章節を、お手本を参考になるべくそのまま載せていこうかと思います。
これを読んでどう思い感じるかは皆さんに丸投げしようと考えています。
書き下し文と訳文は、
岩波文庫 蜂谷邦夫 訳注 老子
を元にしつつ若干私なりの解釈を加えていきます。
漢字はなるべく原文に従いたいと思いますが、
難字や常用漢字にないもの等は文字化けを危惧して主にひらがなにしています。
これらの老子のことばを読んで何かしら気になった方は、是非とも図書館や販売されている本などで老子を直接手にとって本格的に読んでいただき、この生き難い世の中の何かしらの道標となればと思います。
では、ただの自己満足になりそうな気がしますが、とにかく載せていこうと思います…。
第二章
(書き下し文)
天下、皆美の美たるを知る、これ悪なるのみ。皆善の善たるを知る、これ不善なるのみ。故に有無相い生じ、難易相い成り、長短相い形し、高下相い傾き、音声相い和し、前後相いしたがう。
ここを以て聖人は無為の事におり、不言の教えを行う。万物はおこりて辞せず、生じて有せず、為して恃まず、功成りて居らず、ここを以て去らず。
(訳文)
世の中の人々は、美しいものは美しいと知っているだろうが、実はそれ(美しいものしか知らないこと)は悪いことである。
みな善い事や物は善いと知っているだろうが、実はそれ(善い事物しか知らないこと)は善くないことである。
であるからして、有ると無いとは相手(その二つの相対する事物)があってこそ生まれ、難しいと易しいとは相手があってこそ成り立ち、長いと短いとは相手があってこそ形となり、高いと低いは相手があってこそ現れて傾きとなり、音階と旋律は相手があってこそ調和をなし、前と後ろとは相手があってこそ並び順序が決まる。
そういうわけで聖人は無為(明確な目的や結果を期待せずに行動すること)の立場に立ち、言葉によらない教えを行う。
万物は自生に任せて作為を加えず、万物を生育してもその所有はせず、万物を施しても見返りは求めず、万物の活動を成就させてもその功績の上に居座ったりしない。
そもそも居座らないからその功績は永遠になくなることがないのだ。
第八章
上善は水の如し。水は善く万物を利して争わず、衆人のにくむ所におる、故に道にちかし。
居は地を善しとし、心は淵を善しとし、まじわるは仁を善しとし、言は信を善しとし、正は治を善しとし、事は能を善しとし、動は時を善しとす。
それただ争わず、故に尤(とが)無し。
最上の善なるあり方は水のようなものだ。
水はあらゆる物に恵みを与えながら争うことはなく、誰もが嫌に思う低いところ(地位・立場)に落ち着く、だから道に近い。
身の置きどころは低いところがよく、心の持ち方は静かに深いのがよく、人との交際は思いやり(仁)の心で付き合うのがよく、言葉は正しいもの(誠信)であるのがよく、政治はよく治まるのがよく、ものごとは成りゆきに任せるのがよく、行動は時期にかなっているのがよい。
そもそも争わないから、咎められる(尤められる)ことがない。
第九章
持してこれをみたすは、そのやむるに如かず。揣(し)してこれを鋭くするは、長く保つべからず。金玉の堂に満つるは、これをよく守るなし。富貴にして驕れば、自らその咎を遺す。功遂げて身退くは、天の道なり。
満ちたりた状態を失わぬように保ち続けるのは、やめた方がよい。
刃物を鍛え磨いて鋭くすると、長く切れ味は保てない。
金銀財宝が部屋いっぱいにあっても、守り続けることはできない。
富み貴ばれる地位にいて驕り高ぶれば自ら災難を招く。
仕事を成し遂げたならすんなり身を退ける、それが天の道と言うものだ。
第十六章
虚を致すこと極まり、静を守ること篤し。万物並びおこり、吾れ以て其のかえるを観る。それ物の芸芸(うんうん)たる、各おの其の根に復帰す。
根に帰るを静といい、これを命にかえるという。命にかえるを常といい、常を知るを明という。常を知らざらば、妄作して凶なり。
常を知らば容なり、容ならば乃ち公なり、公ならば乃ち王なり、王ならば乃ち天なり、天ならば乃ち道なり、道ならば乃ち久し。身を没するまであやうからず。
心を限りなく虚に致し(私欲や外界の刺激に惑わされず無心に到ること)、しっかりと静かな心を保ち守っていく。
すると万物はあまねく生成され変化していくのだが、[虚に致り静を守っていると]わたしにはそれら万物が道に復帰していくさまが見てとれる。
そもそも万物は盛んに生成活動をしながら、それぞれの根元へと復帰(回帰)するのだ。
根元へと復帰することを静といい、それを命に帰る(万物を活動させている根元の道に帰る)という。
命に帰ることを恒常的なあり方といい、恒常的なあり方を知ることを明知という。
恒常的なあり方を知らなければ、みだりに行動して災禍をひき起こす。
恒常的なあり方を知れば、いっさいを包み込み受け容れる。
いっさいを包み込み受け入れれば公平である。公平であれば王(王道)である。
王であれば天と同じである。天と同じであれば道と一体である。
道と一体であれば永遠である。
そうすれば一生危ういことはない。
第二十二章
曲がれば則ち全く、かがまれば則ち直く、窪めば則ちみち、やぶるれば則ち新たに、少なければ則ち得、多ければ則ち惑う。
ここを以て聖人は一を抱きて天下の式と為る。自ら見ず、故に明らかなり。自ら是とせず、故にあらわる。自らほこらず、故に功有り。自らほこらず、故にひさし。
それただ争わず、故に天下よくこれと争うなし。古の所に謂う、曲がれば則ち全しとは、あに虚言ならんや。誠に全くしてこれを帰す。
曲がっているからこそ全うでき、かがまっているからこそ真っ直ぐになれ、窪んでいるからこそ満ちることができ、破れているからこそ新しくでき、少なければこそ得られ、多ければこそ迷うものだ。
そういうわけで聖人は、一なる道を抱いて世の人々が仰ぎ見る模範となる。
みずからを見識あるとしないから物事がよく見える。
みずからを正しいとしないから是非が明らかになる。
みずから功を誇らないから功が保たれる。
みずから才知を誇らないから長続きする。
そもそも誰とも争わない(競わない)から、世の中の人々は彼と争う(競う)ことができない。
古の人が言った「曲がっているからこそ全うできる」というのは、どうしてでたらめなものか。
まことに、我が身を全うして天に帰すのだ。
第四十四章
名と身といずれか親しき、身と貨といずれか多(まさ)れる、得と失といずれかそこなう。
この故に、甚だ愛せば必ず大いに費え、多く蔵せば必ず厚くうしなう。
足るを知らば辱しめられず、止まるを知らばあやうからず、以て長久なるべし。
名誉と身体とはどちらが身近なものであろうか。
身体と財産とはどちらが大切なものであろうか。
何かを得ることと失うこととはどちらが苦しみであろうか。
ひどく物惜しみをすれば必ず大いに散財するはめになり、多量に蓄えれば必ずひどく失うことになる。
だから、満足することを知っていれば辱しめを受けず、止まることを知っていれば危険を免れられ、いつまでも長らえられるのだ。
第四十五章
大成は欠けたるがごときも、其の用はすたれず。大盈はむなしきがごときも、其の用は窮まらず。
大直は屈するがごとく、大巧は拙なるがごとく、大弁は訥(とつ)なるがごとし。
躁は寒に勝ち、静は熱に勝つ。清静は天下の正となる。
大いなる完成とは、欠けているように見えるがその働きが衰えることはない。
大いなる充実は、空虚のようであるがその働きは窮屈ではない。
大いなる直線は屈折しているように見え、大いなる技巧は稚拙なように見え、大いなる弁舌は口下手のように見える。
活発に運動すれば寒さに勝ち、じっと静かにしていれば暑さに勝つ。
清らかに静かであれば世の中の模範となる。
第五十三章
もし我れ介然として智有らば、大道を行きて、ただ施をこれ畏(おそ)れる。大道は甚だ夷なるも、しかれども民は径を好む。
朝(ちょう)は甚だよごれ、田は甚だあれ、倉は甚だ虚しきに、文綵を服し、利剣を帯び、飲食に厭き、財貨余り有り。これを盗夸(とうか)と謂う。道にあらざる哉。
もし、わたしにしっかりとした知恵があるならば、[安全な]大きな道をあるき、[邪な]脇道に入りこむだけを恐れる。
大きな道はまことに平坦であるのに、人民は[邪な]近道を行きたがる。
朝廷では汚職邪悪がまかり通り、田畑は荒れほうだいで、米倉はすっかり空っぽなのに、[為政者は]きらびやかな衣服を身にまとい、りっぱな剣を腰に差し、飽きるほど飲み食いし、財産は有り余るほどだ。これを盗人の親玉という。
道ではないのだ。
第五十四章
善く建てたるは抜けず、善く抱けるはおちず、子孫以て祭祀してやまず。
これを身に修めば、其の徳は乃ち真なり。これを家に修めば、其の徳は乃ち余る。これを郷に修めば、其の徳は乃ちひさし。これを邦に修めば、其の徳は乃ち豊かなり。これを天下に修めば、其の徳は乃ち普(あまね)し。
故に、身を以て身を観(み)、家を以て家を観、郷を以て郷を観、邦を以て邦を観、天下を以て天下を観る。吾れ何を以て天下のしかるを知るや、此れを以てなり。
しっかりと建てられたものは引き抜かれることはなく、しっかりと腕に抱えられたものは落とすことがなく、[そうすれば]子孫はずっと先祖に感謝し祀ることを絶やすことはない。
その道を個人の身に修めれば、その者の徳は充実したものとなる。
家を治める者がその道を修めると、その家の豊かさはあり余るほどになる。
郷(さと)を治める者がその道を修めると、その郷は[人口が増え]長続きする。
邦(くに)を治める者がその道を修めると、その邦は[人口も経済も]豊かになる。
天下を治める者がその道を修めると、その恩恵は人民の生活にあまねく広く行きわたる。
だから、個人の身を修める道をもってその身を観察し、家を治める道をもって家を観察し、郷を治める道をもって郷を観察し、邦を治める道をもって邦を観察し、天下を治める道をもって天下を観察する。
わたしは何によって天下の状況が分かるのかというと、このこと(天下を治める者が天下を治める道をしっかり修めているかどうか)によって知るのである。
第五十六章
知る者は言わず、言う者は知らず。
其のあなを塞ぎ、其の門を閉ざし、其の鋭を挫き、其の分を解き、其の光を和らげ、其の塵に同ず。これを玄同と謂う。
故に得て親しむべからず、また得て疎んずべからず。得て利すべからず、また得て害すべからず。得て貴ぶべからず、また得ていやしむべからず。故に天下の貴と為る。
本当の知者はものを言わず、もの言う者は本当の知者ではない。
[本当の知者は欲望がわく]目や耳などの穴を塞ぎ(欲望へと繋がる情報を受け取らず)、[欲望が生じる悪しき]心の門を閉ざす。
知恵によって起こる鋭さを弱め、知恵によって起こる煩わしさを解きほぐす。
知恵の光を和らげ、世の人々にその知恵を[均しく]同化させる。
これを[知恵と]道との玄妙な合一と言う。
だから、世の人々は彼に親しむこともできず、また疎んじることもできない。
利益を与えることもできず、損害を与えることもできない。
貴ぶこともできず、いやしむこともできない。
だから、世の中の真に貴い存在となるのだ。
第五十八章
其の政、悶悶たらば、其の民、淳淳たり。其の政、察察たらば、其の民、欠欠たり。禍や福のよる所、福や禍の伏する所。だれか其の極みを知らん。
其れ正無し。正はまた奇と為り、善はまた妖と為る。人の迷えるや、其の日もとより久し。
ここを以て聖人は方にしてしかも割かず、廉にしてしかもやぶらず、直にしてしかも肆(し)ならず、光りてしかもかがやかず。
政治がぼやっと寛容で大まかであれば、人民は純朴となる。
政治が厳しく端々まで細かいと、人民はずるがしこくなる。
災禍には幸福が寄りそっており、幸福には災禍がひそんでいる。
だれがその窮極を知っていようか。
そもそも絶対的な正常などはないのだ。
正常はまた異常になり、善事はまた妖(まがごと)となる。
世の人々がこの相対する道で迷っているのも、まことに久しいことだ。
そういうわけで聖人は、[厳しく]方正であっても人を傷つけず、切れ味鋭くても人を刺すことはなく、真っ直ぐであってもそれを押し通さず、光っていても人の目を眩ますことはない。
第六十三章
為す無きを為し、事無きを事とし、味無きを味わう。
小を大とし、少を多とする。怨みに報いるに徳を以てす。難きを其の易きに図り、大なるを其の細(ちい)さきに為す。天下の難事は必ず細さきよりおこる。ここを以て聖人は、終に大を為さず。故によく其の大を成す。
それ軽がるしく諾せば必ず信すくなく、易しとすること多からば必ず難きこと多し。ここを以て聖人すら、なおこれを難しとす。故に終に難きこと無し。
なにも為さないということを為し、なにも事がないことを事とし、なにも味がないということを味とする。
小さいものを大きいものとして扱い、少ないものを多いものとして扱う。
怨みには徳でもって報いる。
難しいことはそれが易しいうちに手がけ、大きいことはそれが小さいうちに処理する。
この世の難しい物事は必ず易しいことからおこり、世の中の大きな物事は必ず些細なことからおこるのだ。
そういうわけで聖人は、[物事が小さいうちに処理してしまうので]いつも大きな物事は行わない。
だから[結果として]大きな物事を成しとげたことになるのだ。
いったいぜんたい、安うけあいすれば必ず信用は少なくなり、易しいと見くびることが多ければ必ず難しいことが多くなる。
そういうわけで聖人でさえ、[すべての]物事を[常に]難しいこととして対処する。
だから、いつでも[本当に]難しい[物事にあたる]ことにはならないのだ。
第六十七章
天下、皆謂う、我れは大にして不肖に似たりと。それただ不肖なり、故によく大なり。もし肖ならば、久しいかな其の細なるや。
我れに三宝あり、持してこれを保つ。一に曰く慈、二に曰く倹、三に曰く敢えて天下の先と為らずと。慈なり、故によく勇なり。倹なり、故によく広し。敢えて天下の先と為らず、故によく器の長と成る。
今、慈を捨ててまさに勇ならんとし、倹を捨ててまさに広からんとし、後を捨ててまさに先ならんとすれば、死せん。
それ慈は、以て戦わば則ち勝ち、以て守らば則ち固し。天まさにこれを救わんとし、慈を以てこれをまもる。
世の人々は皆、わたしは大人物のようだが愚かに見える、という。
そもそも愚かであるからこそ、大きくありうるのだ。
もし[わたしが]賢ければ、細かいこと(礼儀)にうるさい人間になって久しいであろう。
わたしには三つの宝があり、しっかりと保持している。
一つ目は慈悲、二つ目は倹約、三つ目は世の人々の先頭に立たない、ということである。
慈悲深いからこそ勇敢でもあるし、倹約であるからこそ[経済・人口など様々なことが]広く大きくなり、世の人々の先頭に立たないから万人の長となりうるのだ。
もしも今、慈悲を捨てて勇敢であろうとし、倹約を捨てて広く大きくしようとし、人の後になることを捨てて先頭に立とうとすれば、わたしはすぐに[災禍にあって]死んでしまうだろう。
この慈悲によって戦えば勝ち、慈悲によって守れば堅固である。
天が人を救うのならば、慈悲深い者を守るのだ。
以上で、私の老子のことばは終わりにしようと思います。
もっと載せたかったことばはたくさんあるのですが、かなりの量になるのでやめておきます。
あとは本などを直に読んでいただければ、と考えます。
この記事がどなたかの何かのプラスになればと良いな、と思ってはいますが、ただの自己満足な記事に終わるのかも…。
そもそもコロナ下に適した「ことば」がチョイスできたのかも不明です汗。
やっぱりただの自己満足でしょうか…。
申し訳ない限りです。
ただ最後に言いたいことは、ダメなときはダメと開き直る心も大事、ということです。
新型コロナ流行の中において、多くの方々が不便を強いられ、多くの方々が同じような不安を感じ、多くの方々が苦しい中にあり、多くの方々が努力をし頑張っています。
しかしながら、皆同じなんだからと無理に努力をしようとし、無理に我慢をすることはやめていただきたいのです。
無理に努力したり我慢をしてストレスを溜め込むようなことはせずに、ダメなときはダメ、と手を抜いたり周りに助けを求めて良いと考えます。
そういう時はぜひとも電話でもチャットでもラインでも何でも良いので、信頼できる人や専門の相談所、地域の役所などへ相談するなどして、その話をしてみてください。
不安やストレスはまず言葉にして誰かに吐き出すことが肝要です。
特に女性は自らの口でしゃべって吐き出すことが大事だと考えます。
ですから、ネットなどの画面の文字を通じるよりもできれば電話、もしくはしっかりマスクをして感染対策をしたうえで専門の相談所や役所の窓口、カウンセリングなどで話しをすることがベターでしょう。
もし根本的な解決とならなくても、話しをするだけでストレスは和らぐはずです。
上の老子の話はあくまで心構えとして記憶にとどめていただき、苦しいと思った時はなるべく早く相談へ行っていただきたいと思います。
じゃ、老子のことばは何だったんだと突っ込まれそうですが汗、物事(起こってしまった事)はありのまま自然体に受け入れる、受け入れられないことはあれこれ深く考えないようにして受け流す、他人は他人・自分は自分と割り切って無理なことなしない、という発想はストレスを溜め込まないためには大切じゃないかと思います。
無理に利益を求めない、無理に良いことをしようとしない、無理に率先して行動しない、自分にプラスになることしかしようとしない、こうじゃなきゃいけない・こうしなきゃいけないという常識に縛られすぎない、世間の目を気にしすぎない、などなど、もっと気を楽にして気を抜いて生きても良いのだと、私は考えるのです。(もっとも、私は気を抜きすぎただらしない人間でもあるのですが…。(;^ ^)A)
適度に気を抜いて要所では気を引き締めるように生きることは、現代の過度なストレス社会とコロナ下でのプレッシャーの中で生きていくには、とても大事で重要なことではないかと私は考えています。
さて、まとまったかまとまってないかよく分からない所で、だらしなく終わりにしたいと思います。(苦笑)
令和3年が少しでも良い年となるよう心からお祈りいたしますとともに、まずは皆さまご自愛くださいますようお願いいたします。
いつもの通りの、雑文で申し訳ありません。m(_ _)m
2020/03/27
(2021.8.20. 加筆・修正)
(2021.8.20. 追記の訂正)
新型コロナウイルス感染症(COVID19)について、もう一言いっておくべきだろうと思い、急いで記事をアップします。
現在進行形で続く、新型コロナウイルス感染症(以下、新型コロナとします)の急激な流行を防ごうとする、様々な取り組み。これがいったいいつまで続くのか?といった声があちこちから聞こえてきています。コロナ疲れ、自粛疲れ、みたいな感じでその取り組み・対策が緩んで来ているような気がして、私は危機感を覚えています。それについて、あくまで素人知識での推測ですが、率直に述べておこうと思います。
ただし今までも何度も言いってきましたが、あくまで素人である私が科学者・専門家の話と新聞・メディア・ネット等の情報を総合的に考えて、個人的見解を述べるものです。素人発言ゆえ申し訳ないのですが責任は取れません。あくまでも参考程度で見ていただき各々で考えてもらい、最終的な判断は各自でしてください。さらに、私は極力楽観視はせずに最悪のパターンを想定したいと思います。
私は、新型コロナ感染症の終息には、2年はかかるだろうとみています。
終息とは、医療機関がパンクするような大流行(爆発的流行、オーバーシュート)の心配が完全になくなる状況を想定します。終息には、全人口の6割超が一度新型コロナに感染(発症の有無は問わず)するか、またはワクチン接種により、新型コロナの抗体ができたと考えられる状況(集団免疫)です。その状況に至るまでには少なくともあと1年以上、私的には2年はかかるだろうと予想します。
理由としては、現状で世界的流行(パンデミック)が起きてしまっていること、日本国内でも感染経路の不明な感染者がかなり増えてきていることから、どんなに厳しい対策をしても新規感染者が早期にゼロになることはないと見るべきだからです。今回の新型コロナはどちらかというと弱毒性であり、感染者の4割くらいが無症状かごくわずかに体調が悪いだけとなり、無症状の感染者が無意識に広めていくことになると思います。早期に感染者がゼロにはなることはないと考えると、人口の6割が一度感染するかワクチン接種などで抗体を持つ(集団免疫に至る)までは、爆発的流行が起きなくなる状況とはならず終息に向かうことはないと考えられるからです。現在行われている爆発的流行を抑え込もうと感染増加をコントロールする取り組み(感染ピークを遅らせる対策、ピークシフト)を続けながら、少しずつ感染者が増えていくとすると、全人口の6割が抗体を持つに至るには数年の時間がかかるだろうと考えられます。そして2年後くらいには新型コロナのワクチンが完成して、ある程度広く接種ができるだろうと予想し、抗体を持たない人にワクチン接種が進めば、流行が終息に向かうと考えられます。
ゆえに、今の政府や自治体首長の要請による外出自粛、経済活動の自粛、集会やイベントの縮小・中止といったものは、最低でも1年、長ければ2~3年は続くと考えるべきだと思います。現状のような爆発的流行を抑える取り組みを続けていきながら、少しずつ発症者・感染者が増えていく状況を維持していくことが、多くの死者を出さない(爆発的流行を起こさせない)ために必要だからです。ひとたび1日数万人規模の感染の爆発的流行が起きてしまえば、緊急事態に軟弱な日本の医療体制では簡単に医療崩壊が起きてしまい、新型コロナ以外の病気患者含めて多くの死者が出てしまう可能性が非常に高いと言えます。
そして、新型コロナはすでに世界的大流行になっているので、日本国内だけの対策で封じ込められるという状況ではなくなってきています。仮に日本国内で早期に感染者がゼロになったとしても、海外(特に発展途上国)では感染が続いているはずです。それはウイルスの進化が続くことも意味しており、新たな株(型?)が生まれては日本に再び入ってくる、という流れが続きます。国民の6割超が一度感染なりして集団免疫を持つに至っていなければ、海外からウイルスが流入すれば再び規模の大きい感染流行が始まってしまいます。これを防ぐには集団免疫に至るしかないと思います。集団免疫に至っていれば、感染があったとしても急激に広がることなく一部だけの感染にとどまる確率が高いのです。とにかく、爆発的流行が起きないように発症者・感染者をコントロールしていくしか、道はないのです。
ここははっきりと日本の危機であり世界の人類の危機だと認識し、爆発的流行を抑え込むために、覚悟を決めて長期対策に取り組むべきです。
我々一般市民ができる取り組みの詳細は、私の前の記事でも言いましたが、基本は手洗い・消毒と咳エチケットの徹底です。そして最も大事なことは、家族以外の人とはなるべく直接会わないこと、直接他人と会う機会・場面・状況を極力減らすことであり、感染が起きるような場所・環境(同居人以外の他人と直接会う場、他人と手が届くような距離に近づく・集まる、空気の流れの少ない屋内空間)には行かない・作らないことです。
新型コロナウイルス感染症は、人と人を介して広がる感染症です。ゆえに基本的には、人間が他の人間と直接会うなどして接触することによって、感染し広がっていく病気です。つまり、感染拡大を防ぐために最も有効な手段は、他人と直接会う機会を極力減らすことです。(だから8割おじさんはしごく尤もな正論を述べていただけです)
ゆえに感染を完全に防ごうとするならば、基本的に外出をしないことが最も効果があります。
また、新型コロナで一番感染リスクが高い状況と考えられているのが、「飛沫を直接的に吸うこと」です。特に会話による飛沫(いわゆるマイクロ飛沫を含む)が最も遭遇機会があり、最も危険であると考えられます。感染拡大を防ぐ2つ目の方法としては、他人と直接的に面と向かった会話を極力控えることです。(電話やリモート等で済ませられることはすべてそうすべきです。また外出をしなければ必然的に他人との会話は防げることになります)
ただ、人間生活・活動をする上で食料や生活用品買い出しなどで最低限の外出は必要で、買い物等ではある程度の他人との会話も必要でしょう。もしどうしても外出するのならば、
1.混雑した人混みにはなるべく近寄らないこと。
2.他人とは基本的に1m以内に近づかないこと。
3.人と会話するときは飛沫を避けるため、必ずマスクをしたうえ2m以上離れること。(マスクは不織布マスクのが効果が高いので、布・ウレタンマスクより不織布マスクを使用する方が良い)
4.他人と同じ空間に入る屋内・室内空間へはなるべく行かないこと。
5.他人と同乗する電車・バス等はなるべく避けること。
6.やむを得ず外出する時には、屋内・室内では必ず常にマスクをきちんと正しく着用し、不用意に外したりしないこと。
7.どうしても外出先で食事をするときは、できれば屋外で、かつ会話を挿まない「黙食」を徹底すること。
8.外出から帰宅したときはすぐに手洗いをはじめとして、消毒・着替え・シャワー等で徹底して清潔にすること。
これらの対策をしっかり実行・励行していかなくてはならないでしょう。特に感染力が強いとされるデルタ株に対しては上記の対策はきちんととるべきです。
(他人と距離を取ることを世間では「ソーシャル・ディスタンス」などと言ってますが、重要なのは「距離を取ろうと行動すること」ですので、「ディスタンシング」(ing形)でなくてはなりません。常に周りの人と距離を取ろう、取ろうという行動をとってください)
加えて、風邪(感冒)の症状(発熱・咳・鼻水・喉の痛み等)が出た段階で、症状の重い軽いに関わらず、即刻外出は控えて自宅で4日以上待機・休ませることができる社会環境を整えることが重要でしょう。
上のようにして感染リスクの高い環境・状況に近づかなければ感染の可能性は低く抑えらえます。ゆえに感染する可能性がない環境と状況を常に作り、感染する可能性のある場には行かないようにすること。そして手洗いと咳エチケットといった前回の記事で挙げたことを徹底することです。
(各研究機関等の発表によると、新型コロナは飛沫接触感染よりもエアロゾル感染(またはエーロゾル感染。一種の空気感染のようなもので、乾燥したすごく小さな飛沫(マイクロ飛沫)が通常より長く空気中に漂い、広く遠くまで飛び散り感染すること。さらに飛沫がごく小さく肺の奥深くまで入りやすくなるため、急激な肺炎症状悪化の原因ではないかと考えられている)による感染拡大の可能性が高いのではないかという情報があります。となると、手洗い等の飛沫接触感染の対策も重要ですが、重要なのはエアロゾル感染対策の徹底が必要ではないかと思います。一番危険なのはマスクをせずに不特定多数で同じ室内に居ながら会話をする、または屋外でも2m以内の近い距離でマスクなしで会話をするような状況です)
(2021年7月ころから日本国内で感染拡大が広がっているデルタ株(インド株)は非常に感染力が高く、従来株(最初オリジナルの新型コロナ)に比べると、2~3倍ほどの感染力があるとされています。このレベルの感染力になると、1m以内の密接状態でマスクなしで数十秒、マスクしてても数分以上会話をするだけで、感染するリスクがあると言っていいでしょう。オーストラリアではエスカレーターの上りと下りのたった数秒のすれ違いだけで感染したとみられる事例があります。また、20歳以下のいわゆる若い世代(特に10代以下の小学生・園児など)の方にも普通に感染するリスクが高くなっていると言えます。すなわち若いから感染しにくいという考えは通用しない状況になったと考えなくてはなりません。従来株やアルファ株では若い世代は感染しにくかったかもしれませんが、デルタ株が感染主流になった今では20代以下の若者であろうが普通に感染してしまう、と認識するべきです。となると、感染を高い確率で抑えるためには感染対策の徹底とワクチン接種しかない、ともいえるわけです。全世代を通してワクチン接種率が6割近くになり集団免疫にならない限り新型コロナが終息に向かうことはない、と考えなくてはならないのです。ワクチンが打てない・打たない時はひたすら上記の感染対策をしっかり実行していくしかありません)
(夜の飲酒をメインにした飲食店は総じて感染リスクが高いと言え、特にスナック・パブといった形態の会話が主となる飲み屋は特に危険だと考えられます。また室内に不特定多数が集まる一般的な飲食店や電車・バス、オフィス・教室なども状況によっては感染リスクが高いと考えるべきです。
また、感染報告を見るとR3年位から、感染の経緯が「不明」という感染者が全体の半分を占めるようになっています。つまり、濃厚接触やクラスター等による感染経緯が分かる感染者より、原因不明すなわち市中感染による感染者が増えてきている、と見るべきです。多くの「感染経緯不明」の方は仕事等で外出をしていましたが、政府が示す感染対策(マスク着用、手指消毒、手洗い、うがい等)をきちんと行っていた人が多いこともわかっています。やはり外出による他人との接触機会が多かったことが感染理由の可能性が高いでしょう。感染を防ぎたいならば外出をしない、ということが感染対策の基本中の基本と言えると考えられます)
さらにはもし風邪の症状、特に発熱(6割以上でまず発熱の症状が出ると報告されています)が出たら、重い軽いに関わらずすぐに学校・仕事等を休ませて、4日以上の自宅待機をさせられる環境整備は、すぐにやらなければならないことです。風邪っぽい症状がある人は新型コロナであろうがなかろうが、とにもかくにも4日以上休ませて自宅待機させ、4日経っても症状が改善せず何かしら症状が続く時、4日以内でも息苦しさを感じた時などは、新型コロナの疑いがあるのですぐに関係機関・保健所・かかりつけ医などへ電話で問い合わせをしましょう。
(日本社会は多少の風邪なら市販の薬でも飲んで無理してでも出勤・登校させることが当たり前になっていますが、新型コロナ感染症についていえばそれが感染拡大をさせる原因となります。特に感染者が風邪の症状が出始めてから3日間が周囲へ感染拡大させる事例が多いことがWHOの情報から分かっています。その3日間を休ませ自宅待機させるだけで、会社や学校での感染拡大はかなり防ぐことができるはずです。今回の新型コロナだけの特例でも良いので、風邪の症状が出た人を即刻休ませて4日以上自宅待機させ、それがただの風邪で新型コロナや流感では無かったとしても、休んだ分は仕事ならきちんと休業補償をし、学校なら欠席・欠課扱いにはしない、というような社会的対策をすぐに整えるべきです)
これらの事をしっかり確実に実行していけば、爆発的流行は抑えられると考えられます。これを1〜2年ほどの長期戦を続ける覚悟が必要です。
特にお願いしたいのは、10代〜30代の若い世代の方々です。新型コロナは弱毒性といわれ若く体力のある健康な方々は、もし感染していても発熱等の症状が出にくく、無症状か多少体調が悪くなる程度なので、感染していても知らない間に外出等で感染を広げていってしまっている可能性が高いからです。高校生から大学生、社会人の若い世代の方は、イベント・ライブの中止・延期や、外へ遊びに行けなくてつまらないとは思いますが、ここは是非とも協力していただきたいです。また外出がダメだから、と個人の部屋に仲間を集めて遊んだり部屋飲みしたり、屋外でもBBQなどの集まりをしないようお願いします。
特に飲み会については、お酒が入ることによって人と面と向かって大きな声を出したりはしゃいだりして、非常に感染リスクが高くなると思います。(飲食するためにマスクを外した状況で大声を出したり騒いだりして飛沫が飛ぶことが大きな感染原因となっています)
その集団感染からさらに感染が広がることにより、多くの死者が出る可能性は、誰にも否定できません。その死者の中にあなたの大切な人が含まれる可能性もあります。多くの命を救うため、また回り回って身近な人の命を守るためと割り切って、飲み会は絶対に止めていただきたいと強く訴えたいです。(特定の業種を突くようで申し訳ないのですが…)
また、大学・学校・仕事が休みだからといって、実家へ帰省したり、地方へ旅行や遊びに行ったり、といったこともしないようにすべきです。その行動によって感染が地方へ飛び火する可能性が高くなってしまいます。
それから、もう一点言っておこうと思います。新型コロナ対策が続く間の数年間は、通常の学校生活は無くなる可能性がある、と考えておいた方が良いと考えます。学校へ行って教室で先生が授業をして教えてもらう…という例年通りの通常の学業ができなくなる可能性があるのです。現状では近隣で感染者がでたり、学校の生徒が感染したというたびに、休校や学級閉鎖になる可能性が高い。と考えれば、コロナが収まらない限り、これから数年間はすでに非常で異常な状態が続くと見るべきであり、自宅自習や通信・リモートなどが主になり、通常の学校活動は行われないかもしれないと考えるべきでしょう。
そうなると、今後の学業は基本的に家での学習、自習が重要なポイントになっていくと考えるべきです。塾なども新型コロナの影響で開かれる・集まれる状況ではなくなる可能性があるので、本当の意味ですべて学生個人個人の努力が大切となってくる可能性が高いでしょう。特に小6、中3、高3などの受験がある学生、今年入学したばかりの小学1年生などはかなり気合を入れて勉学に取り組む必要があり、同時に家族や周囲の勉学のサポート・フォローも必要だと思います。今から、自宅での学習の体制を十分に準備をして、その覚悟をしておく必要があると考えます。
また、どうにもこの新型コロナ感染症を甘く見ている方がいらっしゃるようですが、この新型コロナの流行は本当に日本の、世界の危機です。体力があるとか若いからといって重症化はしないという訳ではなく、若くて体力があっても重症化はするし、場合によっては死に至ります。また、軽症で済んだとしても何かしらの後遺症が残る場合があることが分かってきており、やはり甘く見るのは禁物です。
(新型コロナの後遺症としては、倦怠感、めまい、呼吸器異常(長く体を動かせない、すぐ疲れる等)、血管疾患(血栓、脳梗塞、心筋梗塞等)、味覚・嗅覚異常、抜け毛・脱毛症、消化器官疾患(軟便、下痢、腹痛等)、などが確認されています。1年以上症状が続いている人もいれば、数カ月で収まった人もいて、症状が出る期間の長さは不明です。また重度の肺炎により肺の細胞が死滅してしまうこともあり(肺細胞の線維化)、重要な器官がダメージをうけた場合は一生後遺症が残ることになります)
また、一度罹患してしまうとかなりの高い確率で家庭内・家族内感染へと至るパターンが多いことも分かっています。外出においては他人との接触は十分に気を使っている方が多いのですが、やはり家庭内・家族内では常に同じ屋根の下ではその対策はどんなに頑張っても不十分になってしまうことが多いのです。やはり外出時に感染しないように徹底的に対策をとる、というのが基本かと思います。家族・身近な人を守るという観点からも、感染対策はしっかり励行して欲しいと思います。
現在分かっている情報だと、新型コロナの全世界平均で罹患重症化率は2割超、罹患致死率は4~5%くらい(R2.7.時)と言われています。(R3年1月時点での全世界の罹患致死率は2%くらい、R3.8.時点の日本国内において罹患死亡率は1%以下のようです)
単純な可能性だけの話をすると、日本の人口を1億人と考えて半分の5000万人が感染したとして単純計算すれば、重症者は1000万人、250万人が死亡する可能性がある訳です。
さらに分かりやすく考えると、感染者が30人いれば、6人は重症化し、そのうち1~2人が死亡する計算になります(例えばテレビ等で「今日の感染者は100人」と出たなら、その内20人は重症化して4~5人(現在は2人位)は亡くなる可能性が高い、と考えられます。1000人ならばその10倍ですので、重症化は200人、死亡が40~50人(現在は20人位)出ると考えられるのです)。あなたの家族や親戚、友人関係、会社関係、学校関係を集めれば軽く30人くらいにはなるでしょう。このまま感染が広がって仮にその知人たち30人くらいが集団感染するような事態となれば、6人は重症化して生死をさまよい、1~2人は死亡に至る計算になります。それがあなたやあなたの家族や大事な人である可能性は誰にも否定できません。市中感染が進んでいるのが確実と言われる現在においては、いつどこで感染してもおかしくはない状況ともいえ、決して他人事ではないいのです。今後もちゃんとした対策を取り続けなければ、十分に起こりうる事態なのです。
また、感染者の中で約6割が症状が出るといわれ、残り4割程度はほぼ無症状だと言われています。若い世代や体力のある方だと半分以上が無症状もしくはごく僅かな体調不良になるのではないかと言われます。ほぼ半分近くが症状がないため、新型コロナは「弱毒性」といわれていますが、この言葉の響きは誤解を生みやすいので、気を付けた方が良いです。先ほども言ったとおり、新型コロナの罹患重症化率は2割超、罹患致死率は4~5%くらい、とされています。
ちなみに季節性インフルエンザ感冒症(流行性感冒)は、重症化率は1%未満、罹患致死率は 0.001%とされ、単純に新型コロナはインフルエンザと比べると現在(R2.7.時)では20倍以上重症化しやすく、5000倍死亡する可能性がある、危険な病気だということが分かります。これは現在、新型コロナはまさしく全くの新型流行性感染症であり抗体を持つ人はほぼいないということと、流感と違い特効薬がないという理由でもありますが、現実問題として新型コロナは非常に危険な病気であることに変わりがないのです。
上の数字はあくまで情報を鵜呑みにした単純計算ではありますが、可能性・確率でいえばあり得る数字です。ましてや、爆発的流行(オーバーシュート)が起きて病院・医療機関がパンク状態になり、医療崩壊が起きてしまったとしたら、致死率の数字は一気に跳ね上がることでしょう。同時に新型コロナだけでなく、他の緊急性・重篤性の高い病気の患者も十分な治療が受けられなくなって、もっと多くの方々が死亡する可能性も高いのです。爆発的流行とそれに伴う医療崩壊は、本当に危険な状況なのです。そうならないように、もう一度自分のこととして、自分の家族と大切な人を守ることとして、コロナ下においての考えと行動を改めて見直して欲しいと思います。
あと、政府も情報や要請が小出し過ぎだと私は考えます。現状では「今後の状況の推移を見ながらになるが、1〜2年の間は今後も不要不急の外出自粛要請を出していくことになる」、とはっきり言えば良いのです。まずは生き残ることを考えないといけない段階となりつつあります。政府は経済のことを気にしすぎて常に後手後手の対応しか取れていません。(逆に言うと政権は国民の生命より経済のが大事と考えている訳です。残念です) 厳しいことを言って申し訳ないのですが、経済なんて二の次で良いのです。命あっての物種なんです。そこをはっきりと力強く国のトップが言わないと、多くの国民は今が世界的危機のど真ん中にいるということを、理解できないと思います。
私たち現代人は、まだましな時代に生きているのです。およそ100年前のスペイン風邪世界的流行の時代には、ウイルスなんて存在も多くの人間が一切知らず、また第一次世界大戦中もあってそのようなはやり病が流行していることは各国で秘匿されていたために、感染初期では何も知らずに感染対策もとらず普通の生活を送って新型のインフルエンザが急激に拡大し、結果的に多くの人々が亡くなりました。その時代に比べれば、我々現代人は先人たちの努力、科学の発達のお蔭でウイルスという存在を知り、どうすればその大流行を抑えられるのか十分な対策がとれるのです。決して真の意味での見えない恐怖ではありません。相手を知って取るべき対策が分かっているのにそれをしないということは、多くの先人たちの努力を無駄にしてしまう、残念な行為だと理解してください。
最後に、多くの皆さんも身近な愛する人・大事な人を守るためでもあると肚をくくって、感染拡大を防ぐ行動を是非とも採ってください。爆発的感染が起きてしまったら、確実にたくさんの死者が出ます。その中にあなたの身近な人が含まれる可能性は、高いと言わざるを得ません。今はその瀬戸際の危機なのです。決して甘く考えたり楽観視しないでください。後になって後悔とならないためにも、ここで強い警告を発信したいと思います。
雑文、粗文で申し訳ありません。m(_ _)m
(2021.8.20. 追記の訂正)
新型コロナウイルス感染症(COVID19)について、もう一言いっておくべきだろうと思い、急いで記事をアップします。
現在進行形で続く、新型コロナウイルス感染症(以下、新型コロナとします)の急激な流行を防ごうとする、様々な取り組み。これがいったいいつまで続くのか?といった声があちこちから聞こえてきています。コロナ疲れ、自粛疲れ、みたいな感じでその取り組み・対策が緩んで来ているような気がして、私は危機感を覚えています。それについて、あくまで素人知識での推測ですが、率直に述べておこうと思います。
ただし今までも何度も言いってきましたが、あくまで素人である私が科学者・専門家の話と新聞・メディア・ネット等の情報を総合的に考えて、個人的見解を述べるものです。素人発言ゆえ申し訳ないのですが責任は取れません。あくまでも参考程度で見ていただき各々で考えてもらい、最終的な判断は各自でしてください。さらに、私は極力楽観視はせずに最悪のパターンを想定したいと思います。
私は、新型コロナ感染症の終息には、2年はかかるだろうとみています。
終息とは、医療機関がパンクするような大流行(爆発的流行、オーバーシュート)の心配が完全になくなる状況を想定します。終息には、全人口の6割超が一度新型コロナに感染(発症の有無は問わず)するか、またはワクチン接種により、新型コロナの抗体ができたと考えられる状況(集団免疫)です。その状況に至るまでには少なくともあと1年以上、私的には2年はかかるだろうと予想します。
理由としては、現状で世界的流行(パンデミック)が起きてしまっていること、日本国内でも感染経路の不明な感染者がかなり増えてきていることから、どんなに厳しい対策をしても新規感染者が早期にゼロになることはないと見るべきだからです。今回の新型コロナはどちらかというと弱毒性であり、感染者の4割くらいが無症状かごくわずかに体調が悪いだけとなり、無症状の感染者が無意識に広めていくことになると思います。早期に感染者がゼロにはなることはないと考えると、人口の6割が一度感染するかワクチン接種などで抗体を持つ(集団免疫に至る)までは、爆発的流行が起きなくなる状況とはならず終息に向かうことはないと考えられるからです。現在行われている爆発的流行を抑え込もうと感染増加をコントロールする取り組み(感染ピークを遅らせる対策、ピークシフト)を続けながら、少しずつ感染者が増えていくとすると、全人口の6割が抗体を持つに至るには数年の時間がかかるだろうと考えられます。そして2年後くらいには新型コロナのワクチンが完成して、ある程度広く接種ができるだろうと予想し、抗体を持たない人にワクチン接種が進めば、流行が終息に向かうと考えられます。
ゆえに、今の政府や自治体首長の要請による外出自粛、経済活動の自粛、集会やイベントの縮小・中止といったものは、最低でも1年、長ければ2~3年は続くと考えるべきだと思います。現状のような爆発的流行を抑える取り組みを続けていきながら、少しずつ発症者・感染者が増えていく状況を維持していくことが、多くの死者を出さない(爆発的流行を起こさせない)ために必要だからです。ひとたび1日数万人規模の感染の爆発的流行が起きてしまえば、緊急事態に軟弱な日本の医療体制では簡単に医療崩壊が起きてしまい、新型コロナ以外の病気患者含めて多くの死者が出てしまう可能性が非常に高いと言えます。
そして、新型コロナはすでに世界的大流行になっているので、日本国内だけの対策で封じ込められるという状況ではなくなってきています。仮に日本国内で早期に感染者がゼロになったとしても、海外(特に発展途上国)では感染が続いているはずです。それはウイルスの進化が続くことも意味しており、新たな株(型?)が生まれては日本に再び入ってくる、という流れが続きます。国民の6割超が一度感染なりして集団免疫を持つに至っていなければ、海外からウイルスが流入すれば再び規模の大きい感染流行が始まってしまいます。これを防ぐには集団免疫に至るしかないと思います。集団免疫に至っていれば、感染があったとしても急激に広がることなく一部だけの感染にとどまる確率が高いのです。とにかく、爆発的流行が起きないように発症者・感染者をコントロールしていくしか、道はないのです。
ここははっきりと日本の危機であり世界の人類の危機だと認識し、爆発的流行を抑え込むために、覚悟を決めて長期対策に取り組むべきです。
我々一般市民ができる取り組みの詳細は、私の前の記事でも言いましたが、基本は手洗い・消毒と咳エチケットの徹底です。そして最も大事なことは、家族以外の人とはなるべく直接会わないこと、直接他人と会う機会・場面・状況を極力減らすことであり、感染が起きるような場所・環境(同居人以外の他人と直接会う場、他人と手が届くような距離に近づく・集まる、空気の流れの少ない屋内空間)には行かない・作らないことです。
新型コロナウイルス感染症は、人と人を介して広がる感染症です。ゆえに基本的には、人間が他の人間と直接会うなどして接触することによって、感染し広がっていく病気です。つまり、感染拡大を防ぐために最も有効な手段は、他人と直接会う機会を極力減らすことです。(だから8割おじさんはしごく尤もな正論を述べていただけです)
ゆえに感染を完全に防ごうとするならば、基本的に外出をしないことが最も効果があります。
また、新型コロナで一番感染リスクが高い状況と考えられているのが、「飛沫を直接的に吸うこと」です。特に会話による飛沫(いわゆるマイクロ飛沫を含む)が最も遭遇機会があり、最も危険であると考えられます。感染拡大を防ぐ2つ目の方法としては、他人と直接的に面と向かった会話を極力控えることです。(電話やリモート等で済ませられることはすべてそうすべきです。また外出をしなければ必然的に他人との会話は防げることになります)
ただ、人間生活・活動をする上で食料や生活用品買い出しなどで最低限の外出は必要で、買い物等ではある程度の他人との会話も必要でしょう。もしどうしても外出するのならば、
1.混雑した人混みにはなるべく近寄らないこと。
2.他人とは基本的に1m以内に近づかないこと。
3.人と会話するときは飛沫を避けるため、必ずマスクをしたうえ2m以上離れること。(マスクは不織布マスクのが効果が高いので、布・ウレタンマスクより不織布マスクを使用する方が良い)
4.他人と同じ空間に入る屋内・室内空間へはなるべく行かないこと。
5.他人と同乗する電車・バス等はなるべく避けること。
6.やむを得ず外出する時には、屋内・室内では必ず常にマスクをきちんと正しく着用し、不用意に外したりしないこと。
7.どうしても外出先で食事をするときは、できれば屋外で、かつ会話を挿まない「黙食」を徹底すること。
8.外出から帰宅したときはすぐに手洗いをはじめとして、消毒・着替え・シャワー等で徹底して清潔にすること。
これらの対策をしっかり実行・励行していかなくてはならないでしょう。特に感染力が強いとされるデルタ株に対しては上記の対策はきちんととるべきです。
(他人と距離を取ることを世間では「ソーシャル・ディスタンス」などと言ってますが、重要なのは「距離を取ろうと行動すること」ですので、「ディスタンシング」(ing形)でなくてはなりません。常に周りの人と距離を取ろう、取ろうという行動をとってください)
加えて、風邪(感冒)の症状(発熱・咳・鼻水・喉の痛み等)が出た段階で、症状の重い軽いに関わらず、即刻外出は控えて自宅で4日以上待機・休ませることができる社会環境を整えることが重要でしょう。
上のようにして感染リスクの高い環境・状況に近づかなければ感染の可能性は低く抑えらえます。ゆえに感染する可能性がない環境と状況を常に作り、感染する可能性のある場には行かないようにすること。そして手洗いと咳エチケットといった前回の記事で挙げたことを徹底することです。
(各研究機関等の発表によると、新型コロナは飛沫接触感染よりもエアロゾル感染(またはエーロゾル感染。一種の空気感染のようなもので、乾燥したすごく小さな飛沫(マイクロ飛沫)が通常より長く空気中に漂い、広く遠くまで飛び散り感染すること。さらに飛沫がごく小さく肺の奥深くまで入りやすくなるため、急激な肺炎症状悪化の原因ではないかと考えられている)による感染拡大の可能性が高いのではないかという情報があります。となると、手洗い等の飛沫接触感染の対策も重要ですが、重要なのはエアロゾル感染対策の徹底が必要ではないかと思います。一番危険なのはマスクをせずに不特定多数で同じ室内に居ながら会話をする、または屋外でも2m以内の近い距離でマスクなしで会話をするような状況です)
(2021年7月ころから日本国内で感染拡大が広がっているデルタ株(インド株)は非常に感染力が高く、従来株(最初オリジナルの新型コロナ)に比べると、2~3倍ほどの感染力があるとされています。このレベルの感染力になると、1m以内の密接状態でマスクなしで数十秒、マスクしてても数分以上会話をするだけで、感染するリスクがあると言っていいでしょう。オーストラリアではエスカレーターの上りと下りのたった数秒のすれ違いだけで感染したとみられる事例があります。また、20歳以下のいわゆる若い世代(特に10代以下の小学生・園児など)の方にも普通に感染するリスクが高くなっていると言えます。すなわち若いから感染しにくいという考えは通用しない状況になったと考えなくてはなりません。従来株やアルファ株では若い世代は感染しにくかったかもしれませんが、デルタ株が感染主流になった今では20代以下の若者であろうが普通に感染してしまう、と認識するべきです。となると、感染を高い確率で抑えるためには感染対策の徹底とワクチン接種しかない、ともいえるわけです。全世代を通してワクチン接種率が6割近くになり集団免疫にならない限り新型コロナが終息に向かうことはない、と考えなくてはならないのです。ワクチンが打てない・打たない時はひたすら上記の感染対策をしっかり実行していくしかありません)
(夜の飲酒をメインにした飲食店は総じて感染リスクが高いと言え、特にスナック・パブといった形態の会話が主となる飲み屋は特に危険だと考えられます。また室内に不特定多数が集まる一般的な飲食店や電車・バス、オフィス・教室なども状況によっては感染リスクが高いと考えるべきです。
また、感染報告を見るとR3年位から、感染の経緯が「不明」という感染者が全体の半分を占めるようになっています。つまり、濃厚接触やクラスター等による感染経緯が分かる感染者より、原因不明すなわち市中感染による感染者が増えてきている、と見るべきです。多くの「感染経緯不明」の方は仕事等で外出をしていましたが、政府が示す感染対策(マスク着用、手指消毒、手洗い、うがい等)をきちんと行っていた人が多いこともわかっています。やはり外出による他人との接触機会が多かったことが感染理由の可能性が高いでしょう。感染を防ぎたいならば外出をしない、ということが感染対策の基本中の基本と言えると考えられます)
さらにはもし風邪の症状、特に発熱(6割以上でまず発熱の症状が出ると報告されています)が出たら、重い軽いに関わらずすぐに学校・仕事等を休ませて、4日以上の自宅待機をさせられる環境整備は、すぐにやらなければならないことです。風邪っぽい症状がある人は新型コロナであろうがなかろうが、とにもかくにも4日以上休ませて自宅待機させ、4日経っても症状が改善せず何かしら症状が続く時、4日以内でも息苦しさを感じた時などは、新型コロナの疑いがあるのですぐに関係機関・保健所・かかりつけ医などへ電話で問い合わせをしましょう。
(日本社会は多少の風邪なら市販の薬でも飲んで無理してでも出勤・登校させることが当たり前になっていますが、新型コロナ感染症についていえばそれが感染拡大をさせる原因となります。特に感染者が風邪の症状が出始めてから3日間が周囲へ感染拡大させる事例が多いことがWHOの情報から分かっています。その3日間を休ませ自宅待機させるだけで、会社や学校での感染拡大はかなり防ぐことができるはずです。今回の新型コロナだけの特例でも良いので、風邪の症状が出た人を即刻休ませて4日以上自宅待機させ、それがただの風邪で新型コロナや流感では無かったとしても、休んだ分は仕事ならきちんと休業補償をし、学校なら欠席・欠課扱いにはしない、というような社会的対策をすぐに整えるべきです)
これらの事をしっかり確実に実行していけば、爆発的流行は抑えられると考えられます。これを1〜2年ほどの長期戦を続ける覚悟が必要です。
特にお願いしたいのは、10代〜30代の若い世代の方々です。新型コロナは弱毒性といわれ若く体力のある健康な方々は、もし感染していても発熱等の症状が出にくく、無症状か多少体調が悪くなる程度なので、感染していても知らない間に外出等で感染を広げていってしまっている可能性が高いからです。高校生から大学生、社会人の若い世代の方は、イベント・ライブの中止・延期や、外へ遊びに行けなくてつまらないとは思いますが、ここは是非とも協力していただきたいです。また外出がダメだから、と個人の部屋に仲間を集めて遊んだり部屋飲みしたり、屋外でもBBQなどの集まりをしないようお願いします。
特に飲み会については、お酒が入ることによって人と面と向かって大きな声を出したりはしゃいだりして、非常に感染リスクが高くなると思います。(飲食するためにマスクを外した状況で大声を出したり騒いだりして飛沫が飛ぶことが大きな感染原因となっています)
その集団感染からさらに感染が広がることにより、多くの死者が出る可能性は、誰にも否定できません。その死者の中にあなたの大切な人が含まれる可能性もあります。多くの命を救うため、また回り回って身近な人の命を守るためと割り切って、飲み会は絶対に止めていただきたいと強く訴えたいです。(特定の業種を突くようで申し訳ないのですが…)
また、大学・学校・仕事が休みだからといって、実家へ帰省したり、地方へ旅行や遊びに行ったり、といったこともしないようにすべきです。その行動によって感染が地方へ飛び火する可能性が高くなってしまいます。
それから、もう一点言っておこうと思います。新型コロナ対策が続く間の数年間は、通常の学校生活は無くなる可能性がある、と考えておいた方が良いと考えます。学校へ行って教室で先生が授業をして教えてもらう…という例年通りの通常の学業ができなくなる可能性があるのです。現状では近隣で感染者がでたり、学校の生徒が感染したというたびに、休校や学級閉鎖になる可能性が高い。と考えれば、コロナが収まらない限り、これから数年間はすでに非常で異常な状態が続くと見るべきであり、自宅自習や通信・リモートなどが主になり、通常の学校活動は行われないかもしれないと考えるべきでしょう。
そうなると、今後の学業は基本的に家での学習、自習が重要なポイントになっていくと考えるべきです。塾なども新型コロナの影響で開かれる・集まれる状況ではなくなる可能性があるので、本当の意味ですべて学生個人個人の努力が大切となってくる可能性が高いでしょう。特に小6、中3、高3などの受験がある学生、今年入学したばかりの小学1年生などはかなり気合を入れて勉学に取り組む必要があり、同時に家族や周囲の勉学のサポート・フォローも必要だと思います。今から、自宅での学習の体制を十分に準備をして、その覚悟をしておく必要があると考えます。
また、どうにもこの新型コロナ感染症を甘く見ている方がいらっしゃるようですが、この新型コロナの流行は本当に日本の、世界の危機です。体力があるとか若いからといって重症化はしないという訳ではなく、若くて体力があっても重症化はするし、場合によっては死に至ります。また、軽症で済んだとしても何かしらの後遺症が残る場合があることが分かってきており、やはり甘く見るのは禁物です。
(新型コロナの後遺症としては、倦怠感、めまい、呼吸器異常(長く体を動かせない、すぐ疲れる等)、血管疾患(血栓、脳梗塞、心筋梗塞等)、味覚・嗅覚異常、抜け毛・脱毛症、消化器官疾患(軟便、下痢、腹痛等)、などが確認されています。1年以上症状が続いている人もいれば、数カ月で収まった人もいて、症状が出る期間の長さは不明です。また重度の肺炎により肺の細胞が死滅してしまうこともあり(肺細胞の線維化)、重要な器官がダメージをうけた場合は一生後遺症が残ることになります)
また、一度罹患してしまうとかなりの高い確率で家庭内・家族内感染へと至るパターンが多いことも分かっています。外出においては他人との接触は十分に気を使っている方が多いのですが、やはり家庭内・家族内では常に同じ屋根の下ではその対策はどんなに頑張っても不十分になってしまうことが多いのです。やはり外出時に感染しないように徹底的に対策をとる、というのが基本かと思います。家族・身近な人を守るという観点からも、感染対策はしっかり励行して欲しいと思います。
現在分かっている情報だと、新型コロナの全世界平均で罹患重症化率は2割超、罹患致死率は4~5%くらい(R2.7.時)と言われています。(R3年1月時点での全世界の罹患致死率は2%くらい、R3.8.時点の日本国内において罹患死亡率は1%以下のようです)
単純な可能性だけの話をすると、日本の人口を1億人と考えて半分の5000万人が感染したとして単純計算すれば、重症者は1000万人、250万人が死亡する可能性がある訳です。
さらに分かりやすく考えると、感染者が30人いれば、6人は重症化し、そのうち1~2人が死亡する計算になります(例えばテレビ等で「今日の感染者は100人」と出たなら、その内20人は重症化して4~5人(現在は2人位)は亡くなる可能性が高い、と考えられます。1000人ならばその10倍ですので、重症化は200人、死亡が40~50人(現在は20人位)出ると考えられるのです)。あなたの家族や親戚、友人関係、会社関係、学校関係を集めれば軽く30人くらいにはなるでしょう。このまま感染が広がって仮にその知人たち30人くらいが集団感染するような事態となれば、6人は重症化して生死をさまよい、1~2人は死亡に至る計算になります。それがあなたやあなたの家族や大事な人である可能性は誰にも否定できません。市中感染が進んでいるのが確実と言われる現在においては、いつどこで感染してもおかしくはない状況ともいえ、決して他人事ではないいのです。今後もちゃんとした対策を取り続けなければ、十分に起こりうる事態なのです。
また、感染者の中で約6割が症状が出るといわれ、残り4割程度はほぼ無症状だと言われています。若い世代や体力のある方だと半分以上が無症状もしくはごく僅かな体調不良になるのではないかと言われます。ほぼ半分近くが症状がないため、新型コロナは「弱毒性」といわれていますが、この言葉の響きは誤解を生みやすいので、気を付けた方が良いです。先ほども言ったとおり、新型コロナの罹患重症化率は2割超、罹患致死率は4~5%くらい、とされています。
ちなみに季節性インフルエンザ感冒症(流行性感冒)は、重症化率は1%未満、罹患致死率は 0.001%とされ、単純に新型コロナはインフルエンザと比べると現在(R2.7.時)では20倍以上重症化しやすく、5000倍死亡する可能性がある、危険な病気だということが分かります。これは現在、新型コロナはまさしく全くの新型流行性感染症であり抗体を持つ人はほぼいないということと、流感と違い特効薬がないという理由でもありますが、現実問題として新型コロナは非常に危険な病気であることに変わりがないのです。
上の数字はあくまで情報を鵜呑みにした単純計算ではありますが、可能性・確率でいえばあり得る数字です。ましてや、爆発的流行(オーバーシュート)が起きて病院・医療機関がパンク状態になり、医療崩壊が起きてしまったとしたら、致死率の数字は一気に跳ね上がることでしょう。同時に新型コロナだけでなく、他の緊急性・重篤性の高い病気の患者も十分な治療が受けられなくなって、もっと多くの方々が死亡する可能性も高いのです。爆発的流行とそれに伴う医療崩壊は、本当に危険な状況なのです。そうならないように、もう一度自分のこととして、自分の家族と大切な人を守ることとして、コロナ下においての考えと行動を改めて見直して欲しいと思います。
あと、政府も情報や要請が小出し過ぎだと私は考えます。現状では「今後の状況の推移を見ながらになるが、1〜2年の間は今後も不要不急の外出自粛要請を出していくことになる」、とはっきり言えば良いのです。まずは生き残ることを考えないといけない段階となりつつあります。政府は経済のことを気にしすぎて常に後手後手の対応しか取れていません。(逆に言うと政権は国民の生命より経済のが大事と考えている訳です。残念です) 厳しいことを言って申し訳ないのですが、経済なんて二の次で良いのです。命あっての物種なんです。そこをはっきりと力強く国のトップが言わないと、多くの国民は今が世界的危機のど真ん中にいるということを、理解できないと思います。
私たち現代人は、まだましな時代に生きているのです。およそ100年前のスペイン風邪世界的流行の時代には、ウイルスなんて存在も多くの人間が一切知らず、また第一次世界大戦中もあってそのようなはやり病が流行していることは各国で秘匿されていたために、感染初期では何も知らずに感染対策もとらず普通の生活を送って新型のインフルエンザが急激に拡大し、結果的に多くの人々が亡くなりました。その時代に比べれば、我々現代人は先人たちの努力、科学の発達のお蔭でウイルスという存在を知り、どうすればその大流行を抑えられるのか十分な対策がとれるのです。決して真の意味での見えない恐怖ではありません。相手を知って取るべき対策が分かっているのにそれをしないということは、多くの先人たちの努力を無駄にしてしまう、残念な行為だと理解してください。
最後に、多くの皆さんも身近な愛する人・大事な人を守るためでもあると肚をくくって、感染拡大を防ぐ行動を是非とも採ってください。爆発的感染が起きてしまったら、確実にたくさんの死者が出ます。その中にあなたの身近な人が含まれる可能性は、高いと言わざるを得ません。今はその瀬戸際の危機なのです。決して甘く考えたり楽観視しないでください。後になって後悔とならないためにも、ここで強い警告を発信したいと思います。
雑文、粗文で申し訳ありません。m(_ _)m
2020/02/29
(2020.7.5. 加筆・修正)
今冬は全国的にとても暖かく、山が雪不足なのが目に見えて分かります。雪不足が水不足となって影響出ないことを祈りつつ…。
さて、周りでは新型コロナウイルス感染症(COVID19、コビッド19)の話題で持ちきりです。毎日そのニュースばかりで、特にネット上ではどこの誰が罹患しただのと晒しが横行し、紙が不足するなどあることないこと噂が飛び交っています。個人的には過剰反応しすぎな気がします。福島原発事故の放射能の時と同じような展開で、とても既視感を覚えます。結局あの時の反省がなされていない事に残念に思います。皆さんにはもっと冷静に科学的・合理的な判断をもって、行動をしてほしいと願うばかりです…。
じゃ私も科学的・合理的で具体的なお話をしないと…と自ら首を絞めつつ(苦笑)、感染症予防の話を少ししようかな、と思います。普段私が流行性感冒(インフルエンザ感冒症)の流行期に警報が出るとしている対策です。
といっても今まで同様、あくまで素人が調べられる範囲の知識ですから、いつも通り参考程度に見てください。
ではまず、ウイルス性飛沫感染症の基本的な感染と症状の流れを確認してみましょう。
流行性感冒(インフルエンザ。以下、流感とします)も新型コロナウイルス感染症(COVID19。以下、新型コロナとします)も、どちらも基本的には飛沫で感染します。飛沫(ひまつ)は和読みで「しぶき」と読み、くしゃみや咳などで飛び散るつばや鼻水等の水分に感染ウイルスが含まれたものを、口・鼻で吸い込んだり、その飛沫水分を触った手で目・口・鼻を触ったりして感染する、という意味です。
(飛沫した水分を手で触って感染することを正確には飛沫接触感染と言います。また当然ながら接触感染もします。キスなどで感染者の口腔内粘液等を直接接触することによる感染です)
目・口・鼻より入ったウイルスは鼻腔内や口腔内咽頭部(喉や鼻の奥)などの細胞に取り付いて細胞内部へ侵入して寄生し、その細胞を乗っ取ります。乗っ取った細胞の生命維持機能を利用してウイルスを増殖させ、最終的に細胞が死んで細胞膜が破裂するときに中の増殖したウイルスがばらまかれ、他の細胞へ取り付いてさらに侵入、増殖…といった感じで増えていきます。結果、咽頭部が炎症(炎症は細胞が何らかの理由で壊死することを言います)を起こします。最悪のケースは肺や肺に近い呼吸器系で炎症、すなわち肺炎を起こし、呼吸が正常にできなくなると死に至る…というのが一般的な流感の感染の流れになります。
(新型コロナでは乾燥などで飛沫が微粒子となり、喉や鼻を通りすぎて直接的に肺や肺に近い呼吸器へウイルスが取り付くという事例があることが分かっています。主に鼻・喉の粘膜機能が弱っている高齢者等に多いらしいのですが、この場合肺などの呼吸器系から炎症し始めるため、発熱などの風邪の症状が出てから急に息苦しさを生じて症状が悪化する、という危険な症例が多いそうです)
咽頭などで炎症が起こると人間は自己防衛のため、免疫機能(白血球、NK細胞、B細胞、T細胞、食中細胞、抗体などの免疫系細胞活動。ウイルス等の病原体を捕えて取り込む、ウイルス感染した細胞の機能を止めたり壊す、ウイルスが細胞に取り付くのを阻害する、といった免疫機能がある)が活動しやすい体温へと体温を上昇(38℃前後が良いらしい)させると同時に、原因であるウイルスを物理的に外へ追い出そうとつばや鼻水を多く出して水分で流し落とそうとし、また咳やくしゃみを出させて体外へ押し出そうとします。熱が出て鼻水や咳やくしゃみが出る、という症状は自己免疫機能の一環で、人間が自分の体を守るため自ら起こす、感冒(風邪)の二次的症状です。
(なので大人であれば発熱時はよほどの熱(おおよそ38.5℃以上)でなければ解熱剤を飲んではいけません。人間の正常な免疫機能を邪魔してしまうからです。健康な大人であれば、発熱後、普通の感冒や流感でも3日ほどで免疫機能は病原体をやっつけ?て熱は治まります。ですから熱が出たら消化の良い食事と栄養剤などを飲んでとにかく体を休めるのが最も正しい治療法と言えます。
普通の風邪で熱が出て医者に行っても、感冒を直接的に治す治療法や薬はありません(流感についてはウイルス増殖を防ぐ有効的な薬(タミフル・リレンザ等)がありますので、急な高熱の場合は早めに医者へ行く方が良いでしょう。特に流感脳症の出やすい15歳以下の子供はなるべく早く行くべきです)。抗生物質も感冒そのものに効果がある訳ではありません。あくまで解熱、咳止め、胃腸薬といった対処療法の薬を処方されるだけですので、高熱が出た場合(おおよそ38.5℃以上。15歳以下の子供の時は38℃以上の熱があるとき)や咳・のどの痛みがひどくて眠れない等といった自宅で療養するのに支障がある事態でなければ、感冒(風邪)で医者に行くのはよろしくないと言えます。)
さらに4日経っても熱が下がらなかった場合は感冒ではなく肺炎の疑いが出てきます。これは「肺炎の4日ルール」といって4日以上熱が続いた場合は肺炎を疑うという、医療現場では常識なんだそうです。ゆえに新型コロナの政府情報でも、熱が出たら3日間は自宅で休み(待機し)、4日間37.5℃以上の熱が続いた場合は相談センターや保健所、かかりつけの病院等へ連絡するように、と要請している訳です。また高齢者の方、持病がある方、妊婦の方は2日間37.5℃以上の発熱が続いた場合、電話相談するように、とされています。<-5月14日より、保健所のガイドラインが見直され、4日間以上風邪の症状が続いた場合と、4日以内でも風邪の諸症状に加えて少しでも息苦しさを感じるような場合は、熱が高くなくてもすぐ保健所等へ電話で問合わせするように変わりました。
なお、60歳以上の高齢者の方、持病(呼吸器疾患、肺疾患、糖尿病、腎臓疾患、循環器疾患、高血圧、心臓疾患、その他)がある方、妊婦の方は、発熱等風邪の症状が出た段階で早めに相談センターや保健所、かかりつけ医院等へ一度電話問い合わせをした方が良いと考えています。また発熱等の風邪の症状の他に息苦しさ、倦怠感、味覚・嗅覚異常、下痢などが見られることもあるそうですので、それらの症状があるときも早めに電話相談した方が良いです。
あと、現状では新型コロナに一番感染しやすい場所の一つに病院・医療機関があります。多くの人が風邪の症状が出た時にただの風邪だと思って電話相談などせず直接病院へ行ったりするからです。現在の状況で風邪の症状で直接病院へ行くのは、新型コロナ感染拡大を防ぐという点から絶対にしてはいけない行為です。そして残念ながら、現状では病院の待合室等での院内感染が感染拡大の要因となってしまっています。どうしても行く場合は必ず病院へ電話をしてから行くのが良いです。現在は薬の処方箋をもらうだけならば電話だけで済むような対策が取られているはずですので、緊急でない場合は病院・医療機関へは極力行かないようにしてください)
それでは、飛沫感染症にうつらないためには何をするべきでしょうか。
飛沫に接触しない、吸わない、というのが大事になります。ウイルス感染者の免疫機能の一環で体外へ押し出されるウイルスを含んだ水分やウイルスの飛沫を介して感染するからです。
さらにこういった飛沫感染症の感染経緯を調べた研究結果をみると、実のところ7割以上の確率で人間の手を介した感染が多いことが分かってきています。つまり、感染者が咳・くしゃみを手のひらで受けて、その手で人間生活に欠かせないあらゆる物を触ります。それを他の人が触り、その手で鼻や目を触ったり食べ物などを素手で食べたりして感染するのです。人間がその生活をする上で手は必ず使うもので、手で触れなければ使えない物は山ほどあります。
具体的には、扉・戸の取手(ノブ)、照明のスイッチ、エレベーターのスイッチ、階段・エスカレーターの手すり、水道の蛇口、水洗トイレのレバー(カラン?)、鍵、機械・電化製品のスイッチ類などなど、挙げればキリがありません。そういった物の中で特に不特定多数の人が触るであろう公共の物は、感染の原因となる可能性は非常に高いと言えるでしょう。
(新型コロナウイルスは、物に付着したウイルスの残存時間はおよそ半日~2日と言われています。特にプラスチックや金属などのつるつる・すべすべしたような面に付いたウイルスはおよそ2日間と長く残存するようです。ドアノブや手すり、機械のスイッチ類等には十分注意した方が良いかもしれません。特にスマホは主に手を使うしつるつるしてるし、危険な物と言えます。時々消毒・殺菌した方が良いかもしれません)
で、人間は何気ない動作の中で無意識に顔の周りを手で触ってしまう生き物です。私もきっとあなたも、頬杖をついたり鼻をすするときについつい鼻や口の周りを手で触ってしまっているはずです。
(頬・鼻を触ったり頭を掻いたりすると心理的に気持ちが落ち着く効果があるからです)
そうやって口や鼻などの周りに着いたウイルスなどが口腔内に入り感染する、というケースが非常に多いと考えられます。
(なお、この記事は私が面倒くさがりなのもあって汗、基本文章のみです。視覚的に分かりやすいものとしては→こちら の九州大 矢原教授がまとめたものを見ていただくと良いかと思います)
主な感染経路は「手」を介す、と分かればとるべき有効な対応は見えてくると思います。まずは手洗いの徹底です。特に外出後の帰宅時には(できれば家の中に入る前に家の外で)しっかりと手洗いをしましょう。
効果的な手洗いは、流水で流しながら20秒間手をしっかり洗うことです。重要なので具体的にもう一回言います(笑)。水道の蛇口からジャーっと流れ出る流水の中に手を入れ水で流し濡らせ続けながら、20秒間かけて手をこすり洗います。これが最も効果的な手洗い方法です。
これ、ちゃんとやってる人はほとんどいないかと思います。多くの皆さんは、石けん等をつけたあと、泡立たせながら泡でしっかり手を洗いますが、流水で泡を流す時は結構適当に流しているであろうと思います。しかしそれでは不十分なんです。大事なのはその流水で流すとき。ジャーっと流水の中に手を入れ続けながら、手をこすり、手の指先・指の腹をこすり、親指周りを握るようにこすり、手の平を猫の手にした爪でこすり、手の甲をこすり、手首を握るようにこすり…と流水で洗い流し続けます。当然左右両方の手をよく洗い流しましょう。特にあちこちよく触る指先(爪先)と指の腹はしっかりよく洗ってください。よく石けんの泡で丁寧に洗う(泡立てる?)時の動作を、流水で流しながらやるような感じです。なお、普通の固形石けんの泡で手をしっかり洗う(こすって泡立てる)ことも、ウイルスを洗い流すのにとても効果があります。なので、手を石けんの泡で20秒以上かけてしっかりと洗った後に、同じように流水でもしっかり20秒以上かけて洗い流し続ける、というのが最も効果的な手洗い方法だと思います。
これを外出から帰った後にしっかり行うことが、大切だろうと考えます。
冬の時期の水は冷たいし、手が荒れるからと流水で手を洗い続けるのは大変かもしれませんが、この方法がウイルスを落とすのに一番効果的です。水はあらゆる物質を取り込もうとする性質があり、その性質は非常に強力で、流水で流し続けながら手を洗うことはウイルスを流し落とすのに効果的なんです。特に石けんが無いような所で手を洗う時は、流水で流しながらしっかりと手を洗うことは重要です。
手洗いの具体的方法は以上の通りですが、手洗いの後にさらに顔をしっかり洗うことも大事です。上でも述べましたが人間は無意識に顔周辺を触ってしまう生き物です。外出から帰った後はすぐにしっかり顔を洗いましょう。
さらに口をすすいでうがいをし(歯磨きも効果的です)、鼻の周りや中を洗い、耳をぬぐうように洗い(水で濡らした手でぬぐうように)、髪の毛もぬぐうように洗い、と一通り顔・頭をきれいにしましょう。その後、もう一度流水で20秒かけて手を洗いましょう。
できれば帰宅後すぐにシャワー・入浴し、着替えをするのがベストです。(これらは花粉症対策にも有効です)
また外出時では、手で顔を触れないように努力することも大切でしょう。人は無意識で顔を触ってしまうので、外出時は特に意識して顔・頭、首から上の部分は手で触らないようにします。
次の対策としては不特定多数の人間が手で触る物・部分を、直接手で触らないように心がけることです。
ドアはノブを肘などで回し肩や足などを使って開けます。ただ押せば開けられる扉なら手は使わず肘や肩や体で押して開ける。ふすまとか引き戸なら引手(取手?)部分を触らないように、また他の人が触らなさそうな高い位置のへり(ふち?さん?わく?)などをなるべく指を使わないよう手のひらや手首辺り、足(行儀悪いけど汗)などを使って開けます。 閉めるときも肘や体や足で閉めます。イメージとしては両手が塞がった状態で戸を開け閉めする…ような感じです。一方古い?丸いタイプのドアノブはしっかり握らないと開けづらいのですが、指先がなるべく触れないにように手の平で握るようにして開けると良いと思います。
どうしても手で触れなければならないときは、なるべく指先・指の腹で触らないようにするのがベターです。指先、指の腹は現代の人間が一番よく使う部分です。家電のスイッチやスマホなど、指先・指の腹を使うものは非常に多いです。また顔や鼻を触ったり掻いたりするときも指先や指の腹を使うはずなので指・指先はなるべく使わないようにする方が良いのです。
階段やエスカレーターの手すりもなるべく使わない、触らない方が良いです。肘や腕などをうまく使うようにすると良いでしょう。しかし、足や膝が悪い方は手すりはしっかり使ってください。転倒・転落のが危険ですから。手すりを使ったならば、そのあとはなるべくその手で顔などを触らないようにして、早めに手洗いやアルコール消毒をしましょう。
エレベーターなどのスイッチ類は手の甲の外側、手を軽く握った薬指や小指の第二間接・第三関節の山?を使うと良いです。指・指の腹はなるべく使わない方が良いです。
照明等のスイッチもなるべく指・指の腹は使わずに、手の甲や手の外側(手刀・チョップみたいに)とか肘などを使いましょう。紐を引っ張るタイプは多くの人が触るであろう紐の下の方ではなく、紐の真ん中あたりか上の方をつかんで使います。
スイッチ類など、どうしても触らなくてはならないものはなるべく指先・指の腹を避けて使用すると、感染のリスクを減らすことができます。しかしながら、手にウイルス等が付いている可能性は高いので、なるべく早く手洗いや消毒をするべきでしょう。
トイレは現在感染リスクが高いところ、と言えるかと思います。しかしながら、ある程度手で直接的に触るのは仕方がないと思われます。そのため、使用後には必ずしっかりと手洗いをすると良いです。便座やフタなどを触る時・座る時は、トイレットペーパーを使って直接触らないようにしたり、除菌液などが備え付けてあればそれを使って良く拭き取ります。用を足した後で手洗いをするまではウイルスが他へ付着しないように、なるべく手で顔の周りや服など自分の体をなるべく触らないようにします。また用を足してに水を流すときは、便器にフタがあるなら必ずフタを閉じてから流しましょう。(トイレを流すときは水流によって水が飛び跳ね、多くのしぶきが発生します。それによりウイルスが周囲に飛び散る可能性があります) 次にトイレ使用後の手洗いの時、水道がセンサーで自動で出るタイプは手が触れないので良いですが、蛇口をひねるタイプは手で触る部分をよく水で洗い、それから手洗いをしっかりして水を止めるようにします。または、紙のお手拭きの備え付けがあればそれを使って直接蛇口を触らないようにして締めると良いです。
トイレが個室のタイプ(小さい居酒屋などの、一つの空間にトイレ、手洗い等一式備えてあるトイレ)だと手を洗った後に鍵を開けたり戸を開けたりしなくてはならないので、非常に難しいです。戸の開ける時にトイレットペーパーや紙のお手拭きを使うのが良いでしょう。手洗い後、紙を使って直接手で触れないように鍵とノブを開け、肩や肘で戸を開けつつ紙はゴミ箱へ捨てて外に出る、というのが良いかと思います。
ひと通り、公共の施設で手で触れそうなものを、どうやってうまく直接手で触れないように使うか、挙げてみました。参考にしてみてください。手洗いの徹底と、公共の物を直接手で触れない努力をすれば、かなりの確率で飛沫接触感染を防ぐことができます。
(新型コロナウイルスでは、特に大便(トイレ)と靴(床)に注意が必要だと言われています。
大便(トイレ)は、感染者のつばや鼻水などの飛沫よりも、大便に含まれるコロナウイルスの方が長期間検出されることが指摘されています。長い人でおよそ1ヶ月間ほど大便からウイルスが検出され続けるようです。また感染者の一部に下痢の症状が出ることも分かっており、症状が出ていない感染者でも大便からウイルスが検出されることも分かっているので、不特定多数が使用する公共のトイレは実のところかなり感染の可能性が高い場所だと考えられます。なので上で述べたように、便座等の殺菌とトイレで水が飛び散らないように配慮する必要があると考えます。便器のフタがあればトイレを流すときは必ずフタを閉じてから水を流しましょう。また大便をする前にあらかじめ溜まっている水の水面にトイレットペーパーを浮かべておくと用を足すときの跳ね返りが少なくなります。流す前にも大便と水面全体にフタをするようにトイレットペーパーを載せて?おくと、流すときの飛び散りを少し減らすことができます。ただしあまり紙を使いすぎるとトイレのつまりの原因となるので、ほどほどにして便器のフタを使う方が賢いと思います。また大便器に小便をするときは必ず座って(又はしゃがんで)用を足すべきだと思います。男性の方は特にお願いしたいです。なお、フタがほぼない和式(トルコ式)の場合は流すときにどうしても水の飛び散りが発生してしまいますので、流す前に身支度を全て整えて立ちあがってから流すようにしましょう。また流したらすぐ外へでるとか、すぐ便器から離れるとか、背を向けて息をなるべく止めるとか?、何かしらの対策がいるかもしれません。
トイレでは、流すときに水が飛び散り、トイレの床にウイルスが付着するケースが多いことが分かっています。その後、床に付着したウイルスを靴などで踏んで底にウイルスが付き、その靴であちこち歩いてウイルスを床に付けつつ広めて歩き、それをまた別の人が踏んで広めていく…といったケースがあるようです。トイレでなくても、くしゃみや咳などで床に飛沫が飛び、それを靴で踏んで靴を介してウイルスを広めていくこともあります。特に公共施設や商業施設などの床はビニル製などでつるつるしてますので、ウイルスの残存期間は長いと考えます。そのウイルスが付着した床に物を落として拾ったり、誤って靴を手で触ったり、子供が転んで手を付いたり、また靴についたウイルスを自宅まで運んだり…、と考えれば靴(床)を介する感染も十分考えられます。ゆえに帰宅時に靴(靴底)の消毒も必要となってくるでしょう。消石灰や1cm位に張った消毒液に靴を入れて消毒という本格的な消毒も必要かもしれませんが、台所用塩素系漂白剤を水で薄めた液で湿らせた雑巾やマットなどを踏んで消毒するという手が考えられます。床の消毒には、除菌効果のあるウェットワイパーや台所用塩素系漂白剤を薄めた水で雑巾がけをすると良いです。特に感染者または感染が疑わしい人が自宅待機するときなどは、トイレの便器周り(特にフタの裏や便座等)やトイレの床、廊下・フローリング、スリッパなどの掃除も重要となってきます。
以上を総合的に考えると、現状では外出時の公共トイレはなるべく使わないようにするのがベターなのかもしれません。長時間外出する時などは致し方ないと思いますが、近所への買い物などの短い外出ではなるべく外でトイレは避けるようにすべきかと思います)
ではその他に、感染のリスクがありそうな場面・場所を具体的に考えてみましょう。
まず、風通りの少ない室内空間に、不特定多数の人が、手が届くくらいの範囲に密集して長時間一緒にいるような場所。具体的には、学校の教室、病院、オフィス、会議室、室内の催し物会場、電車、バスなどでしょうか。人混みの室内でも、プールや温泉・銭湯などでは湿度が高いので意外と感染リスクは低い(ウイルスは湿気に弱い)のですが、プール・浴室以外の脱衣所、扉等では飛沫接触感染等の可能性はあります。
もう一つ感染リスクが高いのは、飲み会・食事会など同じ室内空間で同居人以外の多人数で会話をしながら飲食をすることです。飲食をするときはどうしてもマスクを外さざるを得ないし、飲み会だと酔って盛り上がったりしてはしゃいだり大きな声を出したときに飛沫が周囲の人へ飛んだり、その飛んだつばが付いた食器・食べ物等を皆で触ったり食べたりすることになり、感染のリスクが非常に高くなると考えられます。こういった飲み会・食事会は、今の市中感染が広まりつつある中では行うべきではなく、できれば止めるべきだと思います。
政府有識者対策会議の3月2日発表の中で、今回の新型コロナウイルス感染症の感染拡大(集団感染、クラスター感染)の一番多いケースが、この飲み会・パーティ等での手が届くくらいの近い距離(唾が飛んで届くくらいの距離)で大勢で飲食をする、という状況だそうです。他に、ライブ会場やスポーツジム、カラオケ(完全な個室のカラオケボックスは除く)などが感染しやすい環境と指摘されていました。(激しく動いたりするのでマスクをしない、してられないから感染拡大するのではないかと考えられます)
特に、感染していても体力が十分で症状が出にくい10代後半~30代くらいの若い世代の方が多く集まりそうな場所なので、気付かないうちに感染を拡大させているのではないか?とみられています。飲み会・パーティ・ライブ等ができないのはつまらないかもしれませんが、感染拡大が懸念される間は自粛をした方が良いです。自分が感染を広めるきっかけとならないよう、若い方には特に気を付けていただきたいと思います。
(新型コロナ感染症の感染時の発症初期の症状としては、一般的な感冒(風邪)の症状(発熱、咳、鼻水等)が現れ、特に発熱(微熱、発熱の兆候含め)と咳の症状が多いと報告されています。熱や咳が出たら、すぐに新型コロナを疑い、保健所や医療機関等へ電話で連絡をしましょう。その他の症状に、息苦しさ、強い倦怠感(だるさ)が伴い、また嗅覚・味覚異常、下痢の症状が出るそうです。これらの息苦しさ、だるさ、嗅覚・味覚異常、下痢の症状がでた場合でも、できれば早く保健所や医療機関等へ電話問合せをした方が良いです。
さらに感染者の発症症状の割合を多い順に見ると、約6割が発熱、約4割が咳、約3割が息苦しさと倦怠感といった順に多く、あと1割前後の割合で嗅覚・味覚異常と下痢、といった感じになっています。現状では熱が出たら新型コロナを疑う、というのは間違いではないと言えます。また、何より問題なのは感染者の約4割が無症状であるということでしょう。
またWHOの発表では、新型コロナは発熱・咳等の症状が出てからおよそ3日間が他者への感染事例が多いということです。感冒の症状が出ていない感染者の他者への感染事例は少ないそうで、軽い風邪の症状が出た人が少し無理していつも通りの生活をして感染を広げている可能性が高いようです。重くても軽くても風邪の症状(熱や咳、倦怠感、のどの痛みなど)が出たら、すぐに仕事・学校等の外出を止めて4日以上の自宅待機がしやすい環境を整えることが重要ではないかと考えます)
室内・屋内においては、マスクをすることは必須です。マスクは良く言われる高機能のマスクでなくてもガーゼ(布)タイプでも十分だろうと考えられます。布マスクをしていればつばや鼻水のしぶきは予防となりますし、ガーゼの中が湿気によって湿度が上がるので、ある程度のウイルス予防の効果があり、またもし感染をしていても周囲へ飛沫を飛ばすのを減らすことができます。ただし布マスクはガーゼ内で病原体が繁殖する可能性があるので、長時間の使用は避けて、できれば4~5時間ごとに交換し、洗濯した清潔なマスクを使うようにしましょう。
マスクがなくても、口と鼻をハンカチやタオルで押さえているだけでも効果はあります。しかし、適当に着けていては意味がありません。苦しいかもしれませんが、しっかり口と鼻をカバーするように装着しましょう。
(そもそもマスクは直接的な予防効果は低い、という専門家もいます。ウイルスや細かい飛沫は小さすぎて医療用等の本格的な高性能マスク以外の普通のマスクではマスク周りの隙間などから入り込んでしまうからです。しかし大きい飛沫ならば通常のマスクでも防ぐ効果があり、加えてマスクにより直接手で口・鼻を触りにくくなることと、マスク内の湿度が上がることにより、感染予防効果がある考えられます。ガーゼマスクでも飛沫は通りにくいので、やはり現状ではマスクをする価値はあると思います)
(最新の研究では、一般的な使い捨て不織布マスクのウイルスカット率は50%くらい、ウレタンなどの布マスクは30%以下くらいだそうです。やはり低めではありますが、それでも約半分のウイルスが防げるのは「効果ある」と考えるべきでしょう)
ちなみに屋外においては、人混みのように他人と手が届くような距離まで近づくような場面でなければ(2m以上離れていれば)、感染のリスクは高くありません。屋外では状況によってマスクも必要ないでしょう。(ウイルスは基本的に人対人でしか感染しませんので、人混みでなければマスクは必要ないです) 人が少ない屋外での散歩・ジョギング、公園などでは感染のリスクは低いと言えます。しかし、公園の遊具や公共トイレ、水道などでは手で触ることによる感染の可能性があります。
(ジョギングなどでは前の人の呼気を後ろの人が吸ってしまうリスクがあるそうです。なので集団で走る時はなるべく横に並んで走るとか、前後は4mほど間を空けた方が良いそうです)
他に、咳やくしゃみのエチケットは重要でしょう。テレビなどで言っているように咳やくしゃみは肘の内側に向かってしましょう。(できればマスクをしていても) 多くの人がしているであろう、手の平で受けてしまうのは、もし感染してたら手にウイルスを飛ばして塗りたくったような状態になります。その手で、ドアノブやスイッチ類を触れば、ウイルスを広めてしまう原因を作ることになります。あなたが感染していなくても、この時期の周囲への配慮として、咳エチケットは励行するべきです。
また、もし新型コロナに感染していても体力がある方は発熱などの症状が出ない場合もあり、そういった時に咳エチケットをしていなければ、知らない間に周囲へウイルスを広めてしまうことになります。現状では新型コロナがどの程度流行していて、誰が感染しているかは分かりにくい状況になってきています。「自分ももしかしたらすでに感染しているかもしれない…?」と思って他人へウイルスを飛ばさない、感染を広めない気持ちで生活・行動することは、重要な事だと考えられます。
あとアルコールなどの消毒もお店などの入口に置いてあるなら、積極的に使うようにしましょう。ベストなのは店内に入る前と、店から出る時の2回消毒すること。ウイルスを屋内へ入れないこととウイルスを付けて帰らないことは、流行をさせないためにとても重要といえます。せっかくお店の好意で置いてあるのですから、積極的に利用させてもらうべきです。
以上、流感、新型コロナ感染症等の飛沫感染症対策について具体的にいろいろ考えてみました。あくまで私が知っている範囲の情報ですが、参考にしてみてください。
今回の新型コロナで特に注意しなければならないのは、持病を持っている方、高齢者などの体力が十分ではない方でしょう。肺炎など重症・重篤化する可能性があります。それ以外の体力のある健康な方であれば、もし新型コロナに感染しても重症化することはあまりないと見られています。もし発症しても、現状の通常の医療環境が保たれていれば十分な治療が受けられますので、そんなに不安がる必要はないと考えられます。
しかしながら、30代以下の若い方の感染重症化・死亡の事例も見られますし、3歳以下の乳幼児の感染重症化の事例も見られています。「若いから大丈夫」とは考えずに若い世代の方も十分に気を付けてください。
また、新型コロナは流行状態になりつつあるので、これから数か月の間に急激に感染者が増える(爆発的流行、オーバーシュート)、といったことが起きるのが一番問題です。急激に感染者が増えると病院・医療機関がパンク状態になり、新型コロナにかかったとしても平常なら助かった命も、パンク状態で十分な治療が受けられず、死者が出てしまうことがあります。他の病気や怪我でも十分治療が受けられない…、ということも考えられます。中国やイタリア等で死者が多いのも一部地域で医療機関のパンクが起きたから、だと言えます。日本でもこの数か月が正念場でしょう。ですから、上記で私が挙げた感染症対策は是非とも励行していただきたいと思います。
と同時に私がもう一言いいたいのは、毎年流感(インフルエンザ)で500~2000人くらいの死者が出ているという事実です。
(流感の死亡原因には肺炎の他にインフルエンザ脳症などがあります。ウイルスが急激に増えるに従い免疫機能が異常反応し、体温をどんどん上げようとします。体温が39℃を越えてくると脳内の脳液が増えて脳内がむくみ、その圧力で脳が損傷を受けることがあります。その時に生命維持に関わる脳幹等が強く損傷を受けると重大な後遺症がのこり、最悪の場合は死亡に至ります。流感脳症は体が小さい子供に多く、中学生以下の子供は特に注意が必要です。高熱時の幻覚や異常行動はこの脳症による可能性が指摘され、子どもが38℃以上の熱が出た時はとにかく早く医者へ行った方が良いと考えます)
今回の新型コロナの死者が感染者約800人中、10人超(R2.2.28.時)と考えれば、新型コロナよりも流感の方が流行による死亡の危険性が高いと考えるべきです。(大流行が起きてない現段階での話ですが…)
流感の方が危険性が高いことを考えると、毎年の流行時期には、インフルエンザワクチン接種や手洗いなどの日常の上記感染症対策はしっかり励行するべきだと思います。今回の新型コロナの時だけ大騒ぎして、その感染が落ち着いたら誰も感染症対策をしていない…ということにはならないように、政府もメディアもしっかりと発信を続けていって欲しいと思います。
最後に、現在新型コロナウイルス感染症が世界的流行し始めている中で、上記の飛沫感染症予防対策を意識して励行することは、結果的に爆発的感染を防ぎ多くの方の生命を救うことになります。その中にはきっとあなたの大切な人や愛する人、身近な人や家族も多く含まれるはずです。身近な人々から日本の人々、世界の人々、多くの人々を救う行為だと思って、感染症予防を励行していってください。決して甘く見たり楽観視したりしないでください。どうか、よろしくお願いします。
いつも雑な長文で、すみません。どなたかの参考になれば幸いです。m(_ _)m
今冬は全国的にとても暖かく、山が雪不足なのが目に見えて分かります。雪不足が水不足となって影響出ないことを祈りつつ…。
さて、周りでは新型コロナウイルス感染症(COVID19、コビッド19)の話題で持ちきりです。毎日そのニュースばかりで、特にネット上ではどこの誰が罹患しただのと晒しが横行し、紙が不足するなどあることないこと噂が飛び交っています。個人的には過剰反応しすぎな気がします。福島原発事故の放射能の時と同じような展開で、とても既視感を覚えます。結局あの時の反省がなされていない事に残念に思います。皆さんにはもっと冷静に科学的・合理的な判断をもって、行動をしてほしいと願うばかりです…。
じゃ私も科学的・合理的で具体的なお話をしないと…と自ら首を絞めつつ(苦笑)、感染症予防の話を少ししようかな、と思います。普段私が流行性感冒(インフルエンザ感冒症)の流行期に警報が出るとしている対策です。
といっても今まで同様、あくまで素人が調べられる範囲の知識ですから、いつも通り参考程度に見てください。
ではまず、ウイルス性飛沫感染症の基本的な感染と症状の流れを確認してみましょう。
流行性感冒(インフルエンザ。以下、流感とします)も新型コロナウイルス感染症(COVID19。以下、新型コロナとします)も、どちらも基本的には飛沫で感染します。飛沫(ひまつ)は和読みで「しぶき」と読み、くしゃみや咳などで飛び散るつばや鼻水等の水分に感染ウイルスが含まれたものを、口・鼻で吸い込んだり、その飛沫水分を触った手で目・口・鼻を触ったりして感染する、という意味です。
(飛沫した水分を手で触って感染することを正確には飛沫接触感染と言います。また当然ながら接触感染もします。キスなどで感染者の口腔内粘液等を直接接触することによる感染です)
目・口・鼻より入ったウイルスは鼻腔内や口腔内咽頭部(喉や鼻の奥)などの細胞に取り付いて細胞内部へ侵入して寄生し、その細胞を乗っ取ります。乗っ取った細胞の生命維持機能を利用してウイルスを増殖させ、最終的に細胞が死んで細胞膜が破裂するときに中の増殖したウイルスがばらまかれ、他の細胞へ取り付いてさらに侵入、増殖…といった感じで増えていきます。結果、咽頭部が炎症(炎症は細胞が何らかの理由で壊死することを言います)を起こします。最悪のケースは肺や肺に近い呼吸器系で炎症、すなわち肺炎を起こし、呼吸が正常にできなくなると死に至る…というのが一般的な流感の感染の流れになります。
(新型コロナでは乾燥などで飛沫が微粒子となり、喉や鼻を通りすぎて直接的に肺や肺に近い呼吸器へウイルスが取り付くという事例があることが分かっています。主に鼻・喉の粘膜機能が弱っている高齢者等に多いらしいのですが、この場合肺などの呼吸器系から炎症し始めるため、発熱などの風邪の症状が出てから急に息苦しさを生じて症状が悪化する、という危険な症例が多いそうです)
咽頭などで炎症が起こると人間は自己防衛のため、免疫機能(白血球、NK細胞、B細胞、T細胞、食中細胞、抗体などの免疫系細胞活動。ウイルス等の病原体を捕えて取り込む、ウイルス感染した細胞の機能を止めたり壊す、ウイルスが細胞に取り付くのを阻害する、といった免疫機能がある)が活動しやすい体温へと体温を上昇(38℃前後が良いらしい)させると同時に、原因であるウイルスを物理的に外へ追い出そうとつばや鼻水を多く出して水分で流し落とそうとし、また咳やくしゃみを出させて体外へ押し出そうとします。熱が出て鼻水や咳やくしゃみが出る、という症状は自己免疫機能の一環で、人間が自分の体を守るため自ら起こす、感冒(風邪)の二次的症状です。
(なので大人であれば発熱時はよほどの熱(おおよそ38.5℃以上)でなければ解熱剤を飲んではいけません。人間の正常な免疫機能を邪魔してしまうからです。健康な大人であれば、発熱後、普通の感冒や流感でも3日ほどで免疫機能は病原体をやっつけ?て熱は治まります。ですから熱が出たら消化の良い食事と栄養剤などを飲んでとにかく体を休めるのが最も正しい治療法と言えます。
普通の風邪で熱が出て医者に行っても、感冒を直接的に治す治療法や薬はありません(流感についてはウイルス増殖を防ぐ有効的な薬(タミフル・リレンザ等)がありますので、急な高熱の場合は早めに医者へ行く方が良いでしょう。特に流感脳症の出やすい15歳以下の子供はなるべく早く行くべきです)。抗生物質も感冒そのものに効果がある訳ではありません。あくまで解熱、咳止め、胃腸薬といった対処療法の薬を処方されるだけですので、高熱が出た場合(おおよそ38.5℃以上。15歳以下の子供の時は38℃以上の熱があるとき)や咳・のどの痛みがひどくて眠れない等といった自宅で療養するのに支障がある事態でなければ、感冒(風邪)で医者に行くのはよろしくないと言えます。)
さらに4日経っても熱が下がらなかった場合は感冒ではなく肺炎の疑いが出てきます。これは「肺炎の4日ルール」といって4日以上熱が続いた場合は肺炎を疑うという、医療現場では常識なんだそうです。ゆえに新型コロナの政府情報でも、熱が出たら3日間は自宅で休み(待機し)、4日間37.5℃以上の熱が続いた場合は相談センターや保健所、かかりつけの病院等へ連絡するように、と要請している訳です。また高齢者の方、持病がある方、妊婦の方は2日間37.5℃以上の発熱が続いた場合、電話相談するように、とされています。<-5月14日より、保健所のガイドラインが見直され、4日間以上風邪の症状が続いた場合と、4日以内でも風邪の諸症状に加えて少しでも息苦しさを感じるような場合は、熱が高くなくてもすぐ保健所等へ電話で問合わせするように変わりました。
なお、60歳以上の高齢者の方、持病(呼吸器疾患、肺疾患、糖尿病、腎臓疾患、循環器疾患、高血圧、心臓疾患、その他)がある方、妊婦の方は、発熱等風邪の症状が出た段階で早めに相談センターや保健所、かかりつけ医院等へ一度電話問い合わせをした方が良いと考えています。また発熱等の風邪の症状の他に息苦しさ、倦怠感、味覚・嗅覚異常、下痢などが見られることもあるそうですので、それらの症状があるときも早めに電話相談した方が良いです。
あと、現状では新型コロナに一番感染しやすい場所の一つに病院・医療機関があります。多くの人が風邪の症状が出た時にただの風邪だと思って電話相談などせず直接病院へ行ったりするからです。現在の状況で風邪の症状で直接病院へ行くのは、新型コロナ感染拡大を防ぐという点から絶対にしてはいけない行為です。そして残念ながら、現状では病院の待合室等での院内感染が感染拡大の要因となってしまっています。どうしても行く場合は必ず病院へ電話をしてから行くのが良いです。現在は薬の処方箋をもらうだけならば電話だけで済むような対策が取られているはずですので、緊急でない場合は病院・医療機関へは極力行かないようにしてください)
それでは、飛沫感染症にうつらないためには何をするべきでしょうか。
飛沫に接触しない、吸わない、というのが大事になります。ウイルス感染者の免疫機能の一環で体外へ押し出されるウイルスを含んだ水分やウイルスの飛沫を介して感染するからです。
さらにこういった飛沫感染症の感染経緯を調べた研究結果をみると、実のところ7割以上の確率で人間の手を介した感染が多いことが分かってきています。つまり、感染者が咳・くしゃみを手のひらで受けて、その手で人間生活に欠かせないあらゆる物を触ります。それを他の人が触り、その手で鼻や目を触ったり食べ物などを素手で食べたりして感染するのです。人間がその生活をする上で手は必ず使うもので、手で触れなければ使えない物は山ほどあります。
具体的には、扉・戸の取手(ノブ)、照明のスイッチ、エレベーターのスイッチ、階段・エスカレーターの手すり、水道の蛇口、水洗トイレのレバー(カラン?)、鍵、機械・電化製品のスイッチ類などなど、挙げればキリがありません。そういった物の中で特に不特定多数の人が触るであろう公共の物は、感染の原因となる可能性は非常に高いと言えるでしょう。
(新型コロナウイルスは、物に付着したウイルスの残存時間はおよそ半日~2日と言われています。特にプラスチックや金属などのつるつる・すべすべしたような面に付いたウイルスはおよそ2日間と長く残存するようです。ドアノブや手すり、機械のスイッチ類等には十分注意した方が良いかもしれません。特にスマホは主に手を使うしつるつるしてるし、危険な物と言えます。時々消毒・殺菌した方が良いかもしれません)
で、人間は何気ない動作の中で無意識に顔の周りを手で触ってしまう生き物です。私もきっとあなたも、頬杖をついたり鼻をすするときについつい鼻や口の周りを手で触ってしまっているはずです。
(頬・鼻を触ったり頭を掻いたりすると心理的に気持ちが落ち着く効果があるからです)
そうやって口や鼻などの周りに着いたウイルスなどが口腔内に入り感染する、というケースが非常に多いと考えられます。
(なお、この記事は私が面倒くさがりなのもあって汗、基本文章のみです。視覚的に分かりやすいものとしては→こちら の九州大 矢原教授がまとめたものを見ていただくと良いかと思います)
主な感染経路は「手」を介す、と分かればとるべき有効な対応は見えてくると思います。まずは手洗いの徹底です。特に外出後の帰宅時には(できれば家の中に入る前に家の外で)しっかりと手洗いをしましょう。
効果的な手洗いは、流水で流しながら20秒間手をしっかり洗うことです。重要なので具体的にもう一回言います(笑)。水道の蛇口からジャーっと流れ出る流水の中に手を入れ水で流し濡らせ続けながら、20秒間かけて手をこすり洗います。これが最も効果的な手洗い方法です。
これ、ちゃんとやってる人はほとんどいないかと思います。多くの皆さんは、石けん等をつけたあと、泡立たせながら泡でしっかり手を洗いますが、流水で泡を流す時は結構適当に流しているであろうと思います。しかしそれでは不十分なんです。大事なのはその流水で流すとき。ジャーっと流水の中に手を入れ続けながら、手をこすり、手の指先・指の腹をこすり、親指周りを握るようにこすり、手の平を猫の手にした爪でこすり、手の甲をこすり、手首を握るようにこすり…と流水で洗い流し続けます。当然左右両方の手をよく洗い流しましょう。特にあちこちよく触る指先(爪先)と指の腹はしっかりよく洗ってください。よく石けんの泡で丁寧に洗う(泡立てる?)時の動作を、流水で流しながらやるような感じです。なお、普通の固形石けんの泡で手をしっかり洗う(こすって泡立てる)ことも、ウイルスを洗い流すのにとても効果があります。なので、手を石けんの泡で20秒以上かけてしっかりと洗った後に、同じように流水でもしっかり20秒以上かけて洗い流し続ける、というのが最も効果的な手洗い方法だと思います。
これを外出から帰った後にしっかり行うことが、大切だろうと考えます。
冬の時期の水は冷たいし、手が荒れるからと流水で手を洗い続けるのは大変かもしれませんが、この方法がウイルスを落とすのに一番効果的です。水はあらゆる物質を取り込もうとする性質があり、その性質は非常に強力で、流水で流し続けながら手を洗うことはウイルスを流し落とすのに効果的なんです。特に石けんが無いような所で手を洗う時は、流水で流しながらしっかりと手を洗うことは重要です。
手洗いの具体的方法は以上の通りですが、手洗いの後にさらに顔をしっかり洗うことも大事です。上でも述べましたが人間は無意識に顔周辺を触ってしまう生き物です。外出から帰った後はすぐにしっかり顔を洗いましょう。
さらに口をすすいでうがいをし(歯磨きも効果的です)、鼻の周りや中を洗い、耳をぬぐうように洗い(水で濡らした手でぬぐうように)、髪の毛もぬぐうように洗い、と一通り顔・頭をきれいにしましょう。その後、もう一度流水で20秒かけて手を洗いましょう。
できれば帰宅後すぐにシャワー・入浴し、着替えをするのがベストです。(これらは花粉症対策にも有効です)
また外出時では、手で顔を触れないように努力することも大切でしょう。人は無意識で顔を触ってしまうので、外出時は特に意識して顔・頭、首から上の部分は手で触らないようにします。
次の対策としては不特定多数の人間が手で触る物・部分を、直接手で触らないように心がけることです。
ドアはノブを肘などで回し肩や足などを使って開けます。ただ押せば開けられる扉なら手は使わず肘や肩や体で押して開ける。ふすまとか引き戸なら引手(取手?)部分を触らないように、また他の人が触らなさそうな高い位置のへり(ふち?さん?わく?)などをなるべく指を使わないよう手のひらや手首辺り、足(行儀悪いけど汗)などを使って開けます。 閉めるときも肘や体や足で閉めます。イメージとしては両手が塞がった状態で戸を開け閉めする…ような感じです。一方古い?丸いタイプのドアノブはしっかり握らないと開けづらいのですが、指先がなるべく触れないにように手の平で握るようにして開けると良いと思います。
どうしても手で触れなければならないときは、なるべく指先・指の腹で触らないようにするのがベターです。指先、指の腹は現代の人間が一番よく使う部分です。家電のスイッチやスマホなど、指先・指の腹を使うものは非常に多いです。また顔や鼻を触ったり掻いたりするときも指先や指の腹を使うはずなので指・指先はなるべく使わないようにする方が良いのです。
階段やエスカレーターの手すりもなるべく使わない、触らない方が良いです。肘や腕などをうまく使うようにすると良いでしょう。しかし、足や膝が悪い方は手すりはしっかり使ってください。転倒・転落のが危険ですから。手すりを使ったならば、そのあとはなるべくその手で顔などを触らないようにして、早めに手洗いやアルコール消毒をしましょう。
エレベーターなどのスイッチ類は手の甲の外側、手を軽く握った薬指や小指の第二間接・第三関節の山?を使うと良いです。指・指の腹はなるべく使わない方が良いです。
照明等のスイッチもなるべく指・指の腹は使わずに、手の甲や手の外側(手刀・チョップみたいに)とか肘などを使いましょう。紐を引っ張るタイプは多くの人が触るであろう紐の下の方ではなく、紐の真ん中あたりか上の方をつかんで使います。
スイッチ類など、どうしても触らなくてはならないものはなるべく指先・指の腹を避けて使用すると、感染のリスクを減らすことができます。しかしながら、手にウイルス等が付いている可能性は高いので、なるべく早く手洗いや消毒をするべきでしょう。
トイレは現在感染リスクが高いところ、と言えるかと思います。しかしながら、ある程度手で直接的に触るのは仕方がないと思われます。そのため、使用後には必ずしっかりと手洗いをすると良いです。便座やフタなどを触る時・座る時は、トイレットペーパーを使って直接触らないようにしたり、除菌液などが備え付けてあればそれを使って良く拭き取ります。用を足した後で手洗いをするまではウイルスが他へ付着しないように、なるべく手で顔の周りや服など自分の体をなるべく触らないようにします。また用を足してに水を流すときは、便器にフタがあるなら必ずフタを閉じてから流しましょう。(トイレを流すときは水流によって水が飛び跳ね、多くのしぶきが発生します。それによりウイルスが周囲に飛び散る可能性があります) 次にトイレ使用後の手洗いの時、水道がセンサーで自動で出るタイプは手が触れないので良いですが、蛇口をひねるタイプは手で触る部分をよく水で洗い、それから手洗いをしっかりして水を止めるようにします。または、紙のお手拭きの備え付けがあればそれを使って直接蛇口を触らないようにして締めると良いです。
トイレが個室のタイプ(小さい居酒屋などの、一つの空間にトイレ、手洗い等一式備えてあるトイレ)だと手を洗った後に鍵を開けたり戸を開けたりしなくてはならないので、非常に難しいです。戸の開ける時にトイレットペーパーや紙のお手拭きを使うのが良いでしょう。手洗い後、紙を使って直接手で触れないように鍵とノブを開け、肩や肘で戸を開けつつ紙はゴミ箱へ捨てて外に出る、というのが良いかと思います。
ひと通り、公共の施設で手で触れそうなものを、どうやってうまく直接手で触れないように使うか、挙げてみました。参考にしてみてください。手洗いの徹底と、公共の物を直接手で触れない努力をすれば、かなりの確率で飛沫接触感染を防ぐことができます。
(新型コロナウイルスでは、特に大便(トイレ)と靴(床)に注意が必要だと言われています。
大便(トイレ)は、感染者のつばや鼻水などの飛沫よりも、大便に含まれるコロナウイルスの方が長期間検出されることが指摘されています。長い人でおよそ1ヶ月間ほど大便からウイルスが検出され続けるようです。また感染者の一部に下痢の症状が出ることも分かっており、症状が出ていない感染者でも大便からウイルスが検出されることも分かっているので、不特定多数が使用する公共のトイレは実のところかなり感染の可能性が高い場所だと考えられます。なので上で述べたように、便座等の殺菌とトイレで水が飛び散らないように配慮する必要があると考えます。便器のフタがあればトイレを流すときは必ずフタを閉じてから水を流しましょう。また大便をする前にあらかじめ溜まっている水の水面にトイレットペーパーを浮かべておくと用を足すときの跳ね返りが少なくなります。流す前にも大便と水面全体にフタをするようにトイレットペーパーを載せて?おくと、流すときの飛び散りを少し減らすことができます。ただしあまり紙を使いすぎるとトイレのつまりの原因となるので、ほどほどにして便器のフタを使う方が賢いと思います。また大便器に小便をするときは必ず座って(又はしゃがんで)用を足すべきだと思います。男性の方は特にお願いしたいです。なお、フタがほぼない和式(トルコ式)の場合は流すときにどうしても水の飛び散りが発生してしまいますので、流す前に身支度を全て整えて立ちあがってから流すようにしましょう。また流したらすぐ外へでるとか、すぐ便器から離れるとか、背を向けて息をなるべく止めるとか?、何かしらの対策がいるかもしれません。
トイレでは、流すときに水が飛び散り、トイレの床にウイルスが付着するケースが多いことが分かっています。その後、床に付着したウイルスを靴などで踏んで底にウイルスが付き、その靴であちこち歩いてウイルスを床に付けつつ広めて歩き、それをまた別の人が踏んで広めていく…といったケースがあるようです。トイレでなくても、くしゃみや咳などで床に飛沫が飛び、それを靴で踏んで靴を介してウイルスを広めていくこともあります。特に公共施設や商業施設などの床はビニル製などでつるつるしてますので、ウイルスの残存期間は長いと考えます。そのウイルスが付着した床に物を落として拾ったり、誤って靴を手で触ったり、子供が転んで手を付いたり、また靴についたウイルスを自宅まで運んだり…、と考えれば靴(床)を介する感染も十分考えられます。ゆえに帰宅時に靴(靴底)の消毒も必要となってくるでしょう。消石灰や1cm位に張った消毒液に靴を入れて消毒という本格的な消毒も必要かもしれませんが、台所用塩素系漂白剤を水で薄めた液で湿らせた雑巾やマットなどを踏んで消毒するという手が考えられます。床の消毒には、除菌効果のあるウェットワイパーや台所用塩素系漂白剤を薄めた水で雑巾がけをすると良いです。特に感染者または感染が疑わしい人が自宅待機するときなどは、トイレの便器周り(特にフタの裏や便座等)やトイレの床、廊下・フローリング、スリッパなどの掃除も重要となってきます。
以上を総合的に考えると、現状では外出時の公共トイレはなるべく使わないようにするのがベターなのかもしれません。長時間外出する時などは致し方ないと思いますが、近所への買い物などの短い外出ではなるべく外でトイレは避けるようにすべきかと思います)
ではその他に、感染のリスクがありそうな場面・場所を具体的に考えてみましょう。
まず、風通りの少ない室内空間に、不特定多数の人が、手が届くくらいの範囲に密集して長時間一緒にいるような場所。具体的には、学校の教室、病院、オフィス、会議室、室内の催し物会場、電車、バスなどでしょうか。人混みの室内でも、プールや温泉・銭湯などでは湿度が高いので意外と感染リスクは低い(ウイルスは湿気に弱い)のですが、プール・浴室以外の脱衣所、扉等では飛沫接触感染等の可能性はあります。
もう一つ感染リスクが高いのは、飲み会・食事会など同じ室内空間で同居人以外の多人数で会話をしながら飲食をすることです。飲食をするときはどうしてもマスクを外さざるを得ないし、飲み会だと酔って盛り上がったりしてはしゃいだり大きな声を出したときに飛沫が周囲の人へ飛んだり、その飛んだつばが付いた食器・食べ物等を皆で触ったり食べたりすることになり、感染のリスクが非常に高くなると考えられます。こういった飲み会・食事会は、今の市中感染が広まりつつある中では行うべきではなく、できれば止めるべきだと思います。
政府有識者対策会議の3月2日発表の中で、今回の新型コロナウイルス感染症の感染拡大(集団感染、クラスター感染)の一番多いケースが、この飲み会・パーティ等での手が届くくらいの近い距離(唾が飛んで届くくらいの距離)で大勢で飲食をする、という状況だそうです。他に、ライブ会場やスポーツジム、カラオケ(完全な個室のカラオケボックスは除く)などが感染しやすい環境と指摘されていました。(激しく動いたりするのでマスクをしない、してられないから感染拡大するのではないかと考えられます)
特に、感染していても体力が十分で症状が出にくい10代後半~30代くらいの若い世代の方が多く集まりそうな場所なので、気付かないうちに感染を拡大させているのではないか?とみられています。飲み会・パーティ・ライブ等ができないのはつまらないかもしれませんが、感染拡大が懸念される間は自粛をした方が良いです。自分が感染を広めるきっかけとならないよう、若い方には特に気を付けていただきたいと思います。
(新型コロナ感染症の感染時の発症初期の症状としては、一般的な感冒(風邪)の症状(発熱、咳、鼻水等)が現れ、特に発熱(微熱、発熱の兆候含め)と咳の症状が多いと報告されています。熱や咳が出たら、すぐに新型コロナを疑い、保健所や医療機関等へ電話で連絡をしましょう。その他の症状に、息苦しさ、強い倦怠感(だるさ)が伴い、また嗅覚・味覚異常、下痢の症状が出るそうです。これらの息苦しさ、だるさ、嗅覚・味覚異常、下痢の症状がでた場合でも、できれば早く保健所や医療機関等へ電話問合せをした方が良いです。
さらに感染者の発症症状の割合を多い順に見ると、約6割が発熱、約4割が咳、約3割が息苦しさと倦怠感といった順に多く、あと1割前後の割合で嗅覚・味覚異常と下痢、といった感じになっています。現状では熱が出たら新型コロナを疑う、というのは間違いではないと言えます。また、何より問題なのは感染者の約4割が無症状であるということでしょう。
またWHOの発表では、新型コロナは発熱・咳等の症状が出てからおよそ3日間が他者への感染事例が多いということです。感冒の症状が出ていない感染者の他者への感染事例は少ないそうで、軽い風邪の症状が出た人が少し無理していつも通りの生活をして感染を広げている可能性が高いようです。重くても軽くても風邪の症状(熱や咳、倦怠感、のどの痛みなど)が出たら、すぐに仕事・学校等の外出を止めて4日以上の自宅待機がしやすい環境を整えることが重要ではないかと考えます)
室内・屋内においては、マスクをすることは必須です。マスクは良く言われる高機能のマスクでなくてもガーゼ(布)タイプでも十分だろうと考えられます。布マスクをしていればつばや鼻水のしぶきは予防となりますし、ガーゼの中が湿気によって湿度が上がるので、ある程度のウイルス予防の効果があり、またもし感染をしていても周囲へ飛沫を飛ばすのを減らすことができます。ただし布マスクはガーゼ内で病原体が繁殖する可能性があるので、長時間の使用は避けて、できれば4~5時間ごとに交換し、洗濯した清潔なマスクを使うようにしましょう。
マスクがなくても、口と鼻をハンカチやタオルで押さえているだけでも効果はあります。しかし、適当に着けていては意味がありません。苦しいかもしれませんが、しっかり口と鼻をカバーするように装着しましょう。
(そもそもマスクは直接的な予防効果は低い、という専門家もいます。ウイルスや細かい飛沫は小さすぎて医療用等の本格的な高性能マスク以外の普通のマスクではマスク周りの隙間などから入り込んでしまうからです。しかし大きい飛沫ならば通常のマスクでも防ぐ効果があり、加えてマスクにより直接手で口・鼻を触りにくくなることと、マスク内の湿度が上がることにより、感染予防効果がある考えられます。ガーゼマスクでも飛沫は通りにくいので、やはり現状ではマスクをする価値はあると思います)
(最新の研究では、一般的な使い捨て不織布マスクのウイルスカット率は50%くらい、ウレタンなどの布マスクは30%以下くらいだそうです。やはり低めではありますが、それでも約半分のウイルスが防げるのは「効果ある」と考えるべきでしょう)
ちなみに屋外においては、人混みのように他人と手が届くような距離まで近づくような場面でなければ(2m以上離れていれば)、感染のリスクは高くありません。屋外では状況によってマスクも必要ないでしょう。(ウイルスは基本的に人対人でしか感染しませんので、人混みでなければマスクは必要ないです) 人が少ない屋外での散歩・ジョギング、公園などでは感染のリスクは低いと言えます。しかし、公園の遊具や公共トイレ、水道などでは手で触ることによる感染の可能性があります。
(ジョギングなどでは前の人の呼気を後ろの人が吸ってしまうリスクがあるそうです。なので集団で走る時はなるべく横に並んで走るとか、前後は4mほど間を空けた方が良いそうです)
他に、咳やくしゃみのエチケットは重要でしょう。テレビなどで言っているように咳やくしゃみは肘の内側に向かってしましょう。(できればマスクをしていても) 多くの人がしているであろう、手の平で受けてしまうのは、もし感染してたら手にウイルスを飛ばして塗りたくったような状態になります。その手で、ドアノブやスイッチ類を触れば、ウイルスを広めてしまう原因を作ることになります。あなたが感染していなくても、この時期の周囲への配慮として、咳エチケットは励行するべきです。
また、もし新型コロナに感染していても体力がある方は発熱などの症状が出ない場合もあり、そういった時に咳エチケットをしていなければ、知らない間に周囲へウイルスを広めてしまうことになります。現状では新型コロナがどの程度流行していて、誰が感染しているかは分かりにくい状況になってきています。「自分ももしかしたらすでに感染しているかもしれない…?」と思って他人へウイルスを飛ばさない、感染を広めない気持ちで生活・行動することは、重要な事だと考えられます。
あとアルコールなどの消毒もお店などの入口に置いてあるなら、積極的に使うようにしましょう。ベストなのは店内に入る前と、店から出る時の2回消毒すること。ウイルスを屋内へ入れないこととウイルスを付けて帰らないことは、流行をさせないためにとても重要といえます。せっかくお店の好意で置いてあるのですから、積極的に利用させてもらうべきです。
以上、流感、新型コロナ感染症等の飛沫感染症対策について具体的にいろいろ考えてみました。あくまで私が知っている範囲の情報ですが、参考にしてみてください。
今回の新型コロナで特に注意しなければならないのは、持病を持っている方、高齢者などの体力が十分ではない方でしょう。肺炎など重症・重篤化する可能性があります。それ以外の体力のある健康な方であれば、もし新型コロナに感染しても重症化することはあまりないと見られています。もし発症しても、現状の通常の医療環境が保たれていれば十分な治療が受けられますので、そんなに不安がる必要はないと考えられます。
しかしながら、30代以下の若い方の感染重症化・死亡の事例も見られますし、3歳以下の乳幼児の感染重症化の事例も見られています。「若いから大丈夫」とは考えずに若い世代の方も十分に気を付けてください。
また、新型コロナは流行状態になりつつあるので、これから数か月の間に急激に感染者が増える(爆発的流行、オーバーシュート)、といったことが起きるのが一番問題です。急激に感染者が増えると病院・医療機関がパンク状態になり、新型コロナにかかったとしても平常なら助かった命も、パンク状態で十分な治療が受けられず、死者が出てしまうことがあります。他の病気や怪我でも十分治療が受けられない…、ということも考えられます。中国やイタリア等で死者が多いのも一部地域で医療機関のパンクが起きたから、だと言えます。日本でもこの数か月が正念場でしょう。ですから、上記で私が挙げた感染症対策は是非とも励行していただきたいと思います。
と同時に私がもう一言いいたいのは、毎年流感(インフルエンザ)で500~2000人くらいの死者が出ているという事実です。
(流感の死亡原因には肺炎の他にインフルエンザ脳症などがあります。ウイルスが急激に増えるに従い免疫機能が異常反応し、体温をどんどん上げようとします。体温が39℃を越えてくると脳内の脳液が増えて脳内がむくみ、その圧力で脳が損傷を受けることがあります。その時に生命維持に関わる脳幹等が強く損傷を受けると重大な後遺症がのこり、最悪の場合は死亡に至ります。流感脳症は体が小さい子供に多く、中学生以下の子供は特に注意が必要です。高熱時の幻覚や異常行動はこの脳症による可能性が指摘され、子どもが38℃以上の熱が出た時はとにかく早く医者へ行った方が良いと考えます)
今回の新型コロナの死者が感染者約800人中、10人超(R2.2.28.時)と考えれば、新型コロナよりも流感の方が流行による死亡の危険性が高いと考えるべきです。(大流行が起きてない現段階での話ですが…)
流感の方が危険性が高いことを考えると、毎年の流行時期には、インフルエンザワクチン接種や手洗いなどの日常の上記感染症対策はしっかり励行するべきだと思います。今回の新型コロナの時だけ大騒ぎして、その感染が落ち着いたら誰も感染症対策をしていない…ということにはならないように、政府もメディアもしっかりと発信を続けていって欲しいと思います。
最後に、現在新型コロナウイルス感染症が世界的流行し始めている中で、上記の飛沫感染症予防対策を意識して励行することは、結果的に爆発的感染を防ぎ多くの方の生命を救うことになります。その中にはきっとあなたの大切な人や愛する人、身近な人や家族も多く含まれるはずです。身近な人々から日本の人々、世界の人々、多くの人々を救う行為だと思って、感染症予防を励行していってください。決して甘く見たり楽観視したりしないでください。どうか、よろしくお願いします。
いつも雑な長文で、すみません。どなたかの参考になれば幸いです。m(_ _)m
2019/09/16
(2020.7.5. 加筆・修正)
だいぶ前の話ですが、青森県のとある市議会議員に若くして当選した方の、公式ツイッターとは別の裏アカウントでの書き込みが、公人らしからぬ中傷発言だったということで、あちこちから叩かれて謝罪会見をしてました。報道ではその発言内容自体への突っ込みや、裏アカウントの愚痴のような発言にまで責任を追求されるのはどうなのか、といった色々な意見が出ていましたが、その辺りは専門の方や各人のご判断にお任せしたいと思います。
その話題に絡んで私が注視したのは、日本のSNS利用者のおよそ半分くらいの方がメインとは別のアカウントを持っていて、そのうち一部の人は裏アカウント・セカンドアカウント・匿名アカウントとして、愚痴や誹謗中傷やヘイトまがいの過激な発言をしたりしているんだそうで、そっちのが気になりました。
また、最近バイトテロだかバカッターだか詳しくは知りませんが、ただカウントを増やそうとするためだけの、考えなしの残念な動画がネットにアップされたりして、被害を受けた企業等から裁判や損害賠償請求をされたりという事件も起きてきています。
これらの事象はネットワーク利用が十代以下の若年層まで広がってきて日常生活の身近なものとなっていると同時に、日本ではネットが偽名・匿名を使った世界がメインであり、匿名性を帯びて周囲にばれなさそうだから無責任な発言や発信を安易にしてしまいがち、ということなんだと思います。そして意外と30代〜50代位の働き盛りの世代の方が、日ごろのストレスからなのか、結構過激でヘイトな誹謗中傷発言をしている、というデータも在ります。
加えて、そういうことをしている人がそれなりに多いらしいという前の調査結果などを見ると、ネットの仕組みと恐ろしさを十分理解していない方が多いという証左でもあるのでしょう。だから皆さんに、特に日ごろから何気なくコメントを発信してる方に向けて、ネットの恐ろしさ?を改めて警告しておこうと思いました。
さて、前々からインターネットのことについて皆さんに強く言っておきたかったことがあります。それは、「ネットワークの世界はこれっぽっちも匿名(架空)の世界ではない」ということです。匿名や偽名を使ってネットに繋げば自分の正体はわからないだろう、と思っている方も多いかもしれませんが、それは違います。
確かに自分の正体を隠してネットワークに繋ぐことは可能ではあります。しかしながら、それは犯罪の域に入るような手法でネットに繋がなければ、本当の意味で自分の姿を隠すことはできません。
(具体的には、海外経由をしつつ違法ななりすましを二重三重で行う…、くらいのことをしなければ自分の姿を隠した、とは言えません)
一般的な携帯やスマホなどから、または自宅の光通信やフリーWi-Fi等を使って普通にネットに繋ぐような方法では、自分の姿は完全には隠れてはいない…(どっちかというとバレバレ)、ということに気づいてほしいのです。ネット上で発言するときは偽名や匿名が使われていて自分の正体がばれていないように見えていますが、プロバイダやSNS運営会社、データを経由したサーバには、どこの誰がどこからネットに接続してどんな発言をしたか?という記録、ログはばっちり残っています。
(正しくは、どういうIPアドレスを持つネット機器(スマホやPC等)がどこのアクセスポイントからどこのサーバに接続し、どういうネット経路を使ってどういうデータを通信したか?という記録です。ネットを繋ぐ先(プロバイダ、NT○とかド○モとかa○とかソフ○バンク等々)とは接続契約を結んでるのでその繋いだIPアドレスのネット機器の契約者が誰かなのかなどは、通信会社で調べればすぐ分かります)
フリーWi-Fiのルーターにも同じように接続ログが残ります。つまり、匿名や偽名を使ってウェブ上では自分の正体はばれていないように見えていても、実際は調べようと思えば誰がどんな発言をしたかということは、意外と簡単に分かってしまいます。
ゆえに、ネットはこれっぽっちも匿名(架空)の世界ではなくて、あなたが何を調べて、何を見て、何を発言・発信したのか?、といったことは調べようと思えば基本的にすぐ分かってしまう、すぐばれてしまう、と理解しておかなくてはならないのです。
(これはそもそも、インターネットというものがオープンでフリーなネットワークシステムだからです)
ですから、ネット上で匿名性があるように見えるのは、あくまで各々の通信会社が契約者の内心の自由やプライバシー・個人情報を保護する立場にいるときまでです。つまり、事件・犯罪に抵触せず普通にネットを使っている分には、契約者の匿名性は保護され、その個人情報等は守られてはいます。しかし事件・犯罪性が生じるようなネットの使い方をすれば、通信会社はあっさりと?個人情報を公権力に渡します。
例えば、安易な軽い気持ちで誹謗中傷やヘイトスピーチ(あるいはバイトテロや脅しや犯行予告)などをして、それがもし事件・犯罪性があると公権力が判断して警察などが動けば、どこの誰がそれを発信したのかなんてのは、すぐに調べられてしまいます。警察・検察の捜査に、通信会社などは全面協力するのが日本社会の常識・通例ですから、はっきりいって速効でばれます。
(それ以前の疑わしい・怪しいという段階から警察等の要請に通信会社が何でもかんでも個人情報を渡していた、という事例が過去にあります)
言い変えてしまえば、ネットとは匿名の世界に見えていても本当の匿名性ははっきりいって「無い」と考えるべきです。あなたが発信する情報は基本的にあなた自身が責任をとらなければなりません。ゆえに、ネット上へは無責任な発言・発信をしてはいけないし、不確かな情報を安易に拡散したり、誹謗中傷等を安易に発言してはいけないのです。
具体的な事件・犯罪性のある例を挙げるなら、名誉毀損に当たる誹謗中傷(バカ、アホ等)。個人情報の無断公開(他人の本名、住所、携帯番号、メアド等の公開)。相手に危害を与えるような発言(死ね、殺す等)。危害・犯罪をほのめかす脅迫(夜道に気を付けろ、自宅に火をつける等)。器物破損・不法侵入・名誉棄損などの犯罪性が見て分かる動画。などなど…。
(こんな言葉を挙げてるこの記事もやばいと見られるんだろうな…汗)
こういう言葉などを特定の個人や法人等に向けて発信すれば、何らかの問題が発生した時に目を付けられて、捜査・逮捕の対象となり得ます。
例え遊びのつもり、軽い便乗のつもり、軽い正義感のつもりであったとしても、問題のその発言・発信はログに残り、その発言者・発信者はその結果の責任を負わなくてはなりません。
(このインターネット接続ログなんですが、通信会社大手のドコモによると、その接続ログのデータ量が多すぎるため、おおよそ70日(1か月半)しか記録を保持・保存できない、ということです。現在法律上では接続ログを企業に開示してもらうには裁判所の許可が必要です。殺人や爆破予告等の刑事事件に関わる重大事案については警察権力からの要請で裁判所は数日~1週間程度で許可・令状を出せますが、誹謗中傷といったような民事レベルの事案での個人からの情報開示要請では手続きに時間がかかるため、1か月以上時間がかかってしまうそうです。もし、あなたがネット上の誹謗中傷やSNS炎上等で不利益・問題が起きた時は、なるべく早く警察や弁護士等に相談をするべきです。でないと相手を特定するための接続ログの多くが70日を過ぎて通信会社の都合で破棄されてしまって、相手の特定ができなくなってしまう可能性があります。
現在、そういった理由で相手の特定ができなくならないよう、法律や制度を見直して裁判所の許可が早く出せるようにするための議論・対策が進んでいますが、新型コロナウイルスの関係でちゃんと話が進んでいるのかよくわかりません。とにかく現状では、ネット上で不利益・問題が起きた時はとにかく早く警察や弁護士等に相談をするのがベターだということを頭に入れておいてください)
学校裏サイトだかで好き放題に特定の生徒を罵詈雑言をしまくり、それが原因である生徒が自殺した…、なんてことになったとしたら、当然誰が何て発言をしたということは調べられ、すぐにばれます。
Lineでも何でも、誰がどう発言したかなんてのは、調べれば丸わかりです。
(未成年であればいちおう少年法で身元は守られますが、近年では遺族の方が具体的に誰が何と言っていたのか遺族へは公表するよう裁判を起こしたりしているそうです)
他にも、最近の悪質あおり運転事件で犯人と同乗していた女性と容姿が似ていたために、別人なのにも関わらずネット上でさらしの扱いを受け苦情や脅迫紛いのデマを受けたという件や、神奈川の養護施設連続殺傷事件でも犯人の親族・関係者と間違われた方への非難やクレームが殺到した件など、その誤った情報を信じて軽い気持ちや変な正義感で拡散したり、クレームや糾弾、脅迫紛いのメールや電話をしたりすれば、そのデマに荷担したということで犯罪(名誉棄損、威力業務妨害等)や民事上の賠償請求を受けることになり得ます。
結局のところ、どこのどんな世界であろうとも自分の行動は最終的に自分で責任を負うものだ、という当たり前で当然の理を忘れてはいけないということです。
匿名・偽名のつもりのネット上の安易で軽い気持ちで行った行動により、あなたの人生が大きく変わるかもしれない。SNS裏アカウントでの軽いノリでの誹謗中傷だったりが、人生を変える原因となるかもしれないことは、頭のどこかへ入れておいてください。それが例え間違った情報だと知らずにやった事だとしても、あなたが行動したことには変わりがないのです。その結果の責任はあなたがとらなければなりません。
また以前私の記事で述べた通り、共謀罪の適用に絡んで公権力がネット上の監視を強化していくのは自明の理でしょう。法律や政令が整えばオリンピック前にも本格的なネット監視が始まると思います。そんな中で事件性・犯罪性のありそうな発言・発信を繰り返すネットユーザーは目を付けられて集中的な監視の対象となったり、最悪は共謀罪を適用され逮捕・拘束されてしまう可能性も誰にも否定できません。
ネット上での匿名・偽名のつもりの無責任で安易・安直な過激発言・発信には、今後十分に気を付けた方が良いと、私は強く警告しておきたいと思います。
雑文失礼いたしました。m(_ _)m
だいぶ前の話ですが、青森県のとある市議会議員に若くして当選した方の、公式ツイッターとは別の裏アカウントでの書き込みが、公人らしからぬ中傷発言だったということで、あちこちから叩かれて謝罪会見をしてました。報道ではその発言内容自体への突っ込みや、裏アカウントの愚痴のような発言にまで責任を追求されるのはどうなのか、といった色々な意見が出ていましたが、その辺りは専門の方や各人のご判断にお任せしたいと思います。
その話題に絡んで私が注視したのは、日本のSNS利用者のおよそ半分くらいの方がメインとは別のアカウントを持っていて、そのうち一部の人は裏アカウント・セカンドアカウント・匿名アカウントとして、愚痴や誹謗中傷やヘイトまがいの過激な発言をしたりしているんだそうで、そっちのが気になりました。
また、最近バイトテロだかバカッターだか詳しくは知りませんが、ただカウントを増やそうとするためだけの、考えなしの残念な動画がネットにアップされたりして、被害を受けた企業等から裁判や損害賠償請求をされたりという事件も起きてきています。
これらの事象はネットワーク利用が十代以下の若年層まで広がってきて日常生活の身近なものとなっていると同時に、日本ではネットが偽名・匿名を使った世界がメインであり、匿名性を帯びて周囲にばれなさそうだから無責任な発言や発信を安易にしてしまいがち、ということなんだと思います。そして意外と30代〜50代位の働き盛りの世代の方が、日ごろのストレスからなのか、結構過激でヘイトな誹謗中傷発言をしている、というデータも在ります。
加えて、そういうことをしている人がそれなりに多いらしいという前の調査結果などを見ると、ネットの仕組みと恐ろしさを十分理解していない方が多いという証左でもあるのでしょう。だから皆さんに、特に日ごろから何気なくコメントを発信してる方に向けて、ネットの恐ろしさ?を改めて警告しておこうと思いました。
さて、前々からインターネットのことについて皆さんに強く言っておきたかったことがあります。それは、「ネットワークの世界はこれっぽっちも匿名(架空)の世界ではない」ということです。匿名や偽名を使ってネットに繋げば自分の正体はわからないだろう、と思っている方も多いかもしれませんが、それは違います。
確かに自分の正体を隠してネットワークに繋ぐことは可能ではあります。しかしながら、それは犯罪の域に入るような手法でネットに繋がなければ、本当の意味で自分の姿を隠すことはできません。
(具体的には、海外経由をしつつ違法ななりすましを二重三重で行う…、くらいのことをしなければ自分の姿を隠した、とは言えません)
一般的な携帯やスマホなどから、または自宅の光通信やフリーWi-Fi等を使って普通にネットに繋ぐような方法では、自分の姿は完全には隠れてはいない…(どっちかというとバレバレ)、ということに気づいてほしいのです。ネット上で発言するときは偽名や匿名が使われていて自分の正体がばれていないように見えていますが、プロバイダやSNS運営会社、データを経由したサーバには、どこの誰がどこからネットに接続してどんな発言をしたか?という記録、ログはばっちり残っています。
(正しくは、どういうIPアドレスを持つネット機器(スマホやPC等)がどこのアクセスポイントからどこのサーバに接続し、どういうネット経路を使ってどういうデータを通信したか?という記録です。ネットを繋ぐ先(プロバイダ、NT○とかド○モとかa○とかソフ○バンク等々)とは接続契約を結んでるのでその繋いだIPアドレスのネット機器の契約者が誰かなのかなどは、通信会社で調べればすぐ分かります)
フリーWi-Fiのルーターにも同じように接続ログが残ります。つまり、匿名や偽名を使ってウェブ上では自分の正体はばれていないように見えていても、実際は調べようと思えば誰がどんな発言をしたかということは、意外と簡単に分かってしまいます。
ゆえに、ネットはこれっぽっちも匿名(架空)の世界ではなくて、あなたが何を調べて、何を見て、何を発言・発信したのか?、といったことは調べようと思えば基本的にすぐ分かってしまう、すぐばれてしまう、と理解しておかなくてはならないのです。
(これはそもそも、インターネットというものがオープンでフリーなネットワークシステムだからです)
ですから、ネット上で匿名性があるように見えるのは、あくまで各々の通信会社が契約者の内心の自由やプライバシー・個人情報を保護する立場にいるときまでです。つまり、事件・犯罪に抵触せず普通にネットを使っている分には、契約者の匿名性は保護され、その個人情報等は守られてはいます。しかし事件・犯罪性が生じるようなネットの使い方をすれば、通信会社はあっさりと?個人情報を公権力に渡します。
例えば、安易な軽い気持ちで誹謗中傷やヘイトスピーチ(あるいはバイトテロや脅しや犯行予告)などをして、それがもし事件・犯罪性があると公権力が判断して警察などが動けば、どこの誰がそれを発信したのかなんてのは、すぐに調べられてしまいます。警察・検察の捜査に、通信会社などは全面協力するのが日本社会の常識・通例ですから、はっきりいって速効でばれます。
(それ以前の疑わしい・怪しいという段階から警察等の要請に通信会社が何でもかんでも個人情報を渡していた、という事例が過去にあります)
言い変えてしまえば、ネットとは匿名の世界に見えていても本当の匿名性ははっきりいって「無い」と考えるべきです。あなたが発信する情報は基本的にあなた自身が責任をとらなければなりません。ゆえに、ネット上へは無責任な発言・発信をしてはいけないし、不確かな情報を安易に拡散したり、誹謗中傷等を安易に発言してはいけないのです。
具体的な事件・犯罪性のある例を挙げるなら、名誉毀損に当たる誹謗中傷(バカ、アホ等)。個人情報の無断公開(他人の本名、住所、携帯番号、メアド等の公開)。相手に危害を与えるような発言(死ね、殺す等)。危害・犯罪をほのめかす脅迫(夜道に気を付けろ、自宅に火をつける等)。器物破損・不法侵入・名誉棄損などの犯罪性が見て分かる動画。などなど…。
(こんな言葉を挙げてるこの記事もやばいと見られるんだろうな…汗)
こういう言葉などを特定の個人や法人等に向けて発信すれば、何らかの問題が発生した時に目を付けられて、捜査・逮捕の対象となり得ます。
例え遊びのつもり、軽い便乗のつもり、軽い正義感のつもりであったとしても、問題のその発言・発信はログに残り、その発言者・発信者はその結果の責任を負わなくてはなりません。
(このインターネット接続ログなんですが、通信会社大手のドコモによると、その接続ログのデータ量が多すぎるため、おおよそ70日(1か月半)しか記録を保持・保存できない、ということです。現在法律上では接続ログを企業に開示してもらうには裁判所の許可が必要です。殺人や爆破予告等の刑事事件に関わる重大事案については警察権力からの要請で裁判所は数日~1週間程度で許可・令状を出せますが、誹謗中傷といったような民事レベルの事案での個人からの情報開示要請では手続きに時間がかかるため、1か月以上時間がかかってしまうそうです。もし、あなたがネット上の誹謗中傷やSNS炎上等で不利益・問題が起きた時は、なるべく早く警察や弁護士等に相談をするべきです。でないと相手を特定するための接続ログの多くが70日を過ぎて通信会社の都合で破棄されてしまって、相手の特定ができなくなってしまう可能性があります。
現在、そういった理由で相手の特定ができなくならないよう、法律や制度を見直して裁判所の許可が早く出せるようにするための議論・対策が進んでいますが、新型コロナウイルスの関係でちゃんと話が進んでいるのかよくわかりません。とにかく現状では、ネット上で不利益・問題が起きた時はとにかく早く警察や弁護士等に相談をするのがベターだということを頭に入れておいてください)
学校裏サイトだかで好き放題に特定の生徒を罵詈雑言をしまくり、それが原因である生徒が自殺した…、なんてことになったとしたら、当然誰が何て発言をしたということは調べられ、すぐにばれます。
Lineでも何でも、誰がどう発言したかなんてのは、調べれば丸わかりです。
(未成年であればいちおう少年法で身元は守られますが、近年では遺族の方が具体的に誰が何と言っていたのか遺族へは公表するよう裁判を起こしたりしているそうです)
他にも、最近の悪質あおり運転事件で犯人と同乗していた女性と容姿が似ていたために、別人なのにも関わらずネット上でさらしの扱いを受け苦情や脅迫紛いのデマを受けたという件や、神奈川の養護施設連続殺傷事件でも犯人の親族・関係者と間違われた方への非難やクレームが殺到した件など、その誤った情報を信じて軽い気持ちや変な正義感で拡散したり、クレームや糾弾、脅迫紛いのメールや電話をしたりすれば、そのデマに荷担したということで犯罪(名誉棄損、威力業務妨害等)や民事上の賠償請求を受けることになり得ます。
結局のところ、どこのどんな世界であろうとも自分の行動は最終的に自分で責任を負うものだ、という当たり前で当然の理を忘れてはいけないということです。
匿名・偽名のつもりのネット上の安易で軽い気持ちで行った行動により、あなたの人生が大きく変わるかもしれない。SNS裏アカウントでの軽いノリでの誹謗中傷だったりが、人生を変える原因となるかもしれないことは、頭のどこかへ入れておいてください。それが例え間違った情報だと知らずにやった事だとしても、あなたが行動したことには変わりがないのです。その結果の責任はあなたがとらなければなりません。
また以前私の記事で述べた通り、共謀罪の適用に絡んで公権力がネット上の監視を強化していくのは自明の理でしょう。法律や政令が整えばオリンピック前にも本格的なネット監視が始まると思います。そんな中で事件性・犯罪性のありそうな発言・発信を繰り返すネットユーザーは目を付けられて集中的な監視の対象となったり、最悪は共謀罪を適用され逮捕・拘束されてしまう可能性も誰にも否定できません。
ネット上での匿名・偽名のつもりの無責任で安易・安直な過激発言・発信には、今後十分に気を付けた方が良いと、私は強く警告しておきたいと思います。
雑文失礼いたしました。m(_ _)m
2019/03/03
どうも、お久しぶりです。
最近、色々と周りが忙しくてなかなかブログがアップできない日々が続いております。(;^ ^)A 書いてみたいと思う記事内容もいくつか候補があるんですが、「もう少し時間が出来たら…」と思っているうちに2018年は終わり、今年も2月が終わりました。申し訳ないと思うばかりです。
と思っていたら、Yahoo!よりメールが届きまして、Y!ブログの閉鎖が伝えられました。どっちかというと近年はほったらかし感のあった私のY!ブログですが、いざ改めて見てみると車の話題を中心に41件の記事がアップされておりました。一部は消してもいいかなと思った記事もありましたが、大部分はただ消すのはもったいないと(個人的に)思う記事ばかりでした。なので、こちらのナガブロにY!ブログの記事を一部引っ越すことにしました。
10年くらい前の記事などを見ると、結構自身の若さも見られて恥ずかしい次第ですが、それも良いかなと思いなるべくそのままアップします。一部に間違いや失礼なところもあるかと思いますが、大目に見てやってください。また、新規の記事という訳でもないので数年前の記事という形にして、時間がある時に少しずつアップしていこうかと考えてます。
さて、これからも自分自身の修行?も兼ねてブログを続けていきたいと考えております。例によって筆は遅く、また雑文と眉唾もの?ばかりで申し訳ないと思いますが、長い目で見守っていただけたらありがたく存じます。
今後ともよろしくお願いいたします。m(_ _)m
松宮 湊人
最近、色々と周りが忙しくてなかなかブログがアップできない日々が続いております。(;^ ^)A 書いてみたいと思う記事内容もいくつか候補があるんですが、「もう少し時間が出来たら…」と思っているうちに2018年は終わり、今年も2月が終わりました。申し訳ないと思うばかりです。
と思っていたら、Yahoo!よりメールが届きまして、Y!ブログの閉鎖が伝えられました。どっちかというと近年はほったらかし感のあった私のY!ブログですが、いざ改めて見てみると車の話題を中心に41件の記事がアップされておりました。一部は消してもいいかなと思った記事もありましたが、大部分はただ消すのはもったいないと(個人的に)思う記事ばかりでした。なので、こちらのナガブロにY!ブログの記事を一部引っ越すことにしました。
10年くらい前の記事などを見ると、結構自身の若さも見られて恥ずかしい次第ですが、それも良いかなと思いなるべくそのままアップします。一部に間違いや失礼なところもあるかと思いますが、大目に見てやってください。また、新規の記事という訳でもないので数年前の記事という形にして、時間がある時に少しずつアップしていこうかと考えてます。
さて、これからも自分自身の修行?も兼ねてブログを続けていきたいと考えております。例によって筆は遅く、また雑文と眉唾もの?ばかりで申し訳ないと思いますが、長い目で見守っていただけたらありがたく存じます。
今後ともよろしくお願いいたします。m(_ _)m
松宮 湊人
2018/06/25
せっかくなので、もう一つ決断科学に関する記事を。
今回はリーダー論について考えてみたいと思います。
よく、優れたリーダーやリーダーシップについて書かれた自己啓発本が、書店の実用書やビジネス書コーナーに多く並んでいます。
私はそういった本はあまり読まないのですが、あれだけ多くの種類があるということは、優れたリーダーが求められているとともに、リーダーとは何をするべきなのか?ということに悩んでいる方が多いということでしょう。
(そもそも日本は文化的に一人が先頭に立ってぐいぐい引っ張っていくようなリーダーは必要とされず、またリーダー個人が責任をすべて負うような考えそのものが希薄です。合議の中で決まる方針の責任は個人ではなくその合議や組織全体の責任になるため、個人個人の責任感が希薄になります。逆に明確に誰も責任をとらない、ことなかれ文化が育っていきました。その中で日本人はリーダーには向かない人種になっていったと言えると思います。今の政治も政治家は責任をとらないのが当たり前になりつつあります。ひとつだけ言えるのはそれはただの厚顔無恥だということです)
良いリーダーを求める方々の参考になるかはわかりませんが、矢原氏が考える決断科学的なリーダー論を、また勝手に(汗)まとめてみたいと思います。
まず、リーダーに求められる人となり、すなわち性格面から考えてみます。
人間の人となり・人格を決定するのは、それぞれの性格因子の組み合わせから決められると考えられています。
ダーウィンの時代からこの性格因子の集約と要約は研究が進められていて、150年以上に渡る長年の哲学・心理学研究の結果、1990年代に性格因子は五つの要素に集約される、ということが多くの科学者が認めるに至りました。
その五つの性格因子はビッグ5と呼ばれ、哲学・心理学では重要なファクターです。
ビッグ5は、外向性、開放性、共感性、良心性、情緒安定性、の五つのことです。
1.外向性とは、行動的な積極性を示し、様々なことに挑戦しようとする精力的で冒険的な行動力につながります。また報酬感受性も強く、成果や自分の長所に対しての評価・報酬を強く求める傾向があります。
2.開放性とは、認知的な積極性のことで、知識欲や真理の探求心の強さを表します。これが高い人は好奇心が高く、思慮深くて創造的です。しかし、あまり報酬には囚われないという傾向があります。
3.協調性とは、他人に協力的で世話好きな性格因子です。他者の気持ちを汲んで共感しやすく、人を信じやすい性格となります。
4.良心性とは、決められた規則や計画をしっかり守り、与えられた任務を全うしようとする性格です。この良心性は、責任感や勤勉性、実行力などに関係してくる性格です。
5.情緒安定性とは、感情の抑制に関係します。これが高いと抑情的で常に冷静であろうとします。逆に情緒安定性が低いと感情的となり、神経質で落ち着きなく緊張しやすくなります。
優れたリーダーには、このビッグ5すべてが高いことが求められます。
しかしながら、あまりに突出して高いと、リーダーには不向きな人材ということになってしまうので、要注意です。
外向性や開放性が高すぎる人は、あまりに冒険的で創造的な方針を出して組織を危機に陥れます。
協調性が高すぎる人は、周りの意見に流されやすくなり、優柔不断で思いきった決断ができなくなります。
良心性が高すぎるとルールに縛られすぎてしまい、柔軟な対応ができず応用が効きません。
情緒安定性が高すぎるとリスクを軽視しやすくなり、大きな失敗を犯す可能性が高くなってしまいます。
優れたリーダーの性格面の条件とは、行き過ぎのない程度に外向性・開放性・協調性・良心性・情緒安定性のすべてがバランス良く高いことです。
しかしそんなビッグ5がバランス良く高い、性格面でリーダーに適した人材は簡単に見つかるものではありません。
およそ数十万人に一人くらいの割合ではないかと考えられます。
さらに、ビッグ5がバランス良く高い上に、能力・知能に秀でた優れたリーダーの存在はさらに低く、100万人に一人か、もっと稀少な人材でしょう。
ゆえに優れたリーダーを求めることは至難なことであり、はっきり言って見つからない可能性の方が高いのです。
仮に100万人に一人の優れたリーダーが見つかったとして、そのリーダーの活躍により組織は飛躍的に発展すると思われます。
しかしながら、そのリーダーが定年などでいなくなったとたん、その組織は一気に危機に陥るでしょう。
知らず知らず、リーダーに頼りきった組織になってしまっており、すべてにおいてうまく取り仕切っていたリーダーひとりがいなくなっただけで、組織は大きな危機を迎えてしまうのです。
優れたリーダーがいなくなった後に、組織が大きな問題・課題に立ちはだかったとき、大混乱に陥る可能性が高い。
優れたリーダーはそうそう見つからないあげく、見つかったら見つかったで組織の長期的な成功には結び付かない…。
一体どうすれば良いのでしょうか?
その答えは、チームワーク型リーダーシップと奉仕型リーダーにある、と矢原氏は著書で述べています。
チームワーク型リーダーシップとは、一人の優れたリーダーを求めようとせず、複数人によりリーダーシップを発揮させるものです。
三人よれば文殊の知恵と言いますが、リーダー及び副リーダーとして3~5人ほどを選出し、複数人のチームでリーダーシップをとってもらうのです。
(日本的にいうと、役員、幹部、スタッフといったところでしょうか)
さらに、複数人のリーダーにはそれぞれの欠点を補うような人材を配置し、チーム全体でビッグ5がバランス良く高いチームを作るようにします。
ビッグ5全てが高い人材はそうはいませんが、1~3つが高い人材ならば、それなりに多く見つけることができます。
見合った人材を見つけ出してうまく配置して、ビッグ5がチームでバランス良く高くするのです。
この方法ならば、一人の優れたリーダーを探すより効率的であり、また複数人のチームであるため仮に一人が抜けても、大きな危機とはなりにくくなります。
さらに矢原氏は、優れたリーダーシップには、「ビジョン」「実行力」「共感力」の三つが重要だと述べています。
組織の人間みんなが共通目標として追求できる魅力的で明確な「ビジョン」、目標を実現しようとして皆を引っ張っていく「実行力」、さらに各メンバーの個性を活かしてチームをコーディネートできる「共感力」、です。
ビッグ5でいうと、ビジョンは開放性、実行力は良心性、共感力は協調性に関係しています。
チームによって組織をリードするとき、情熱をもって魅力的なビジョンを語れる人材、そのビジョンを実現しようとする実行力に秀でた人材、個性を活かして組織を活かすことができる共感力の高い人材が揃っていることが必要なのです。
(加えて私が考えるリーダーのポイントは、人材の性格や能力を的確に見抜く目と、適所に人材を配置できる人事権の確保です。人材の性格と能力を見抜けなければ適所に配置できないばかりか個性を活かすことは難しくなります。これには協調性・共感力・コミュニケーション力が高いことが必要です(特に人の話を聞く力)。また人材の性格・能力を見抜いても、その人材を適所に配置できる人事権がなければ意味がありません。ある程度の人材配置の権限がリーダーに与えられてなければ、優れたリーダーシップを発揮することはできないでしょう)
もし現在、あなたが何らかの組織のリーダーであるならば、まずは自分に何が足りないか見極めることが大切です。
特に、ビジョン、実行力、共感力の三つのうち何が自分に不足する能力か見極めること。
足りない能力はそれを有する人材を探し出してチームの副リーダーとして迎え入れ、チームワーク型リーダーシップで組織を導いていく体制を整えることが大事なのです。
また、組織をまとめあげて強固な信頼関係を構築するためには、強力なリーダーシップを発揮してぐいぐい引っ張っていくリーダーよりも、まるで裏方のように組織全体のサポートに徹するような奉仕型リーダーが求められます。
奉仕型リーダーに必要なのは、まさに協調性と共感力です。
まずは組織全体の目標・ビジョンを明確に打ち出しつつ、組織内の人間とうまくコミュニケーションを取りながら、個人の個性と性格を把握し、さらに彼らの考えを組織の目標と結びつけて取り上げ、目標達成のための改善に取り組む。
そのために、リーダーは組織内の人間すべてに奉仕するように、仕事を含めて仕事以外の考えや悩みに細かく相談にのってコミュニケーションを密にすることが肝要です。
メンバーをひたすらに支えて後押しし、裏方に回ったつもりで組織全体がうまく機能するように立ち回ります。
そうすれば、組織全体の人材の個性と能力が大きく活かされ、組織の飛躍を導き出すことができる…、と矢原氏はいいます。
優れたリーダーシップには、ビジョン、実行力、共感力、の3つに加えて、「科学的思考力」も必要です。
科学的思考力とは前回の決断科学の記事でとりあげた、理性ともいえる「システム2」のことです。
論理的で科学的な思考の能力は、組織やリーダーには必要不可欠なものです。
組織に対し様々に起きてくる事象の中で何に素早く対応しどれから取り組むべきか順序だてるのも、組織内や部下から上がってくる提案やアイデアのどれをとって採用するかも、リーダーシップの重要な部分でありキモであると考えます。
その選択には、システム2、つまり科学的思考力が必要になるのです。
リーダーはこの科学的思考力を鍛えなければならないと言え、前回の記事を参考にしてぜひ鍛えていって欲しいと思っています。
以上で決断科学に関する私の記事は、これでおしまいにしたいと思います。
もし決断科学に興味が湧きましたら、是非とも矢原徹一氏の本「決断科学のすすめ」を一読していただきたいと思います。
色々と面白ことがたくさん載っていますので、きっと皆さんの役に立つはずです。
毎度ながら、雑文で失礼しました。
m(_ _)m
今回はリーダー論について考えてみたいと思います。
よく、優れたリーダーやリーダーシップについて書かれた自己啓発本が、書店の実用書やビジネス書コーナーに多く並んでいます。
私はそういった本はあまり読まないのですが、あれだけ多くの種類があるということは、優れたリーダーが求められているとともに、リーダーとは何をするべきなのか?ということに悩んでいる方が多いということでしょう。
(そもそも日本は文化的に一人が先頭に立ってぐいぐい引っ張っていくようなリーダーは必要とされず、またリーダー個人が責任をすべて負うような考えそのものが希薄です。合議の中で決まる方針の責任は個人ではなくその合議や組織全体の責任になるため、個人個人の責任感が希薄になります。逆に明確に誰も責任をとらない、ことなかれ文化が育っていきました。その中で日本人はリーダーには向かない人種になっていったと言えると思います。今の政治も政治家は責任をとらないのが当たり前になりつつあります。ひとつだけ言えるのはそれはただの厚顔無恥だということです)
良いリーダーを求める方々の参考になるかはわかりませんが、矢原氏が考える決断科学的なリーダー論を、また勝手に(汗)まとめてみたいと思います。
まず、リーダーに求められる人となり、すなわち性格面から考えてみます。
人間の人となり・人格を決定するのは、それぞれの性格因子の組み合わせから決められると考えられています。
ダーウィンの時代からこの性格因子の集約と要約は研究が進められていて、150年以上に渡る長年の哲学・心理学研究の結果、1990年代に性格因子は五つの要素に集約される、ということが多くの科学者が認めるに至りました。
その五つの性格因子はビッグ5と呼ばれ、哲学・心理学では重要なファクターです。
ビッグ5は、外向性、開放性、共感性、良心性、情緒安定性、の五つのことです。
1.外向性とは、行動的な積極性を示し、様々なことに挑戦しようとする精力的で冒険的な行動力につながります。また報酬感受性も強く、成果や自分の長所に対しての評価・報酬を強く求める傾向があります。
2.開放性とは、認知的な積極性のことで、知識欲や真理の探求心の強さを表します。これが高い人は好奇心が高く、思慮深くて創造的です。しかし、あまり報酬には囚われないという傾向があります。
3.協調性とは、他人に協力的で世話好きな性格因子です。他者の気持ちを汲んで共感しやすく、人を信じやすい性格となります。
4.良心性とは、決められた規則や計画をしっかり守り、与えられた任務を全うしようとする性格です。この良心性は、責任感や勤勉性、実行力などに関係してくる性格です。
5.情緒安定性とは、感情の抑制に関係します。これが高いと抑情的で常に冷静であろうとします。逆に情緒安定性が低いと感情的となり、神経質で落ち着きなく緊張しやすくなります。
優れたリーダーには、このビッグ5すべてが高いことが求められます。
しかしながら、あまりに突出して高いと、リーダーには不向きな人材ということになってしまうので、要注意です。
外向性や開放性が高すぎる人は、あまりに冒険的で創造的な方針を出して組織を危機に陥れます。
協調性が高すぎる人は、周りの意見に流されやすくなり、優柔不断で思いきった決断ができなくなります。
良心性が高すぎるとルールに縛られすぎてしまい、柔軟な対応ができず応用が効きません。
情緒安定性が高すぎるとリスクを軽視しやすくなり、大きな失敗を犯す可能性が高くなってしまいます。
優れたリーダーの性格面の条件とは、行き過ぎのない程度に外向性・開放性・協調性・良心性・情緒安定性のすべてがバランス良く高いことです。
しかしそんなビッグ5がバランス良く高い、性格面でリーダーに適した人材は簡単に見つかるものではありません。
およそ数十万人に一人くらいの割合ではないかと考えられます。
さらに、ビッグ5がバランス良く高い上に、能力・知能に秀でた優れたリーダーの存在はさらに低く、100万人に一人か、もっと稀少な人材でしょう。
ゆえに優れたリーダーを求めることは至難なことであり、はっきり言って見つからない可能性の方が高いのです。
仮に100万人に一人の優れたリーダーが見つかったとして、そのリーダーの活躍により組織は飛躍的に発展すると思われます。
しかしながら、そのリーダーが定年などでいなくなったとたん、その組織は一気に危機に陥るでしょう。
知らず知らず、リーダーに頼りきった組織になってしまっており、すべてにおいてうまく取り仕切っていたリーダーひとりがいなくなっただけで、組織は大きな危機を迎えてしまうのです。
優れたリーダーがいなくなった後に、組織が大きな問題・課題に立ちはだかったとき、大混乱に陥る可能性が高い。
優れたリーダーはそうそう見つからないあげく、見つかったら見つかったで組織の長期的な成功には結び付かない…。
一体どうすれば良いのでしょうか?
その答えは、チームワーク型リーダーシップと奉仕型リーダーにある、と矢原氏は著書で述べています。
チームワーク型リーダーシップとは、一人の優れたリーダーを求めようとせず、複数人によりリーダーシップを発揮させるものです。
三人よれば文殊の知恵と言いますが、リーダー及び副リーダーとして3~5人ほどを選出し、複数人のチームでリーダーシップをとってもらうのです。
(日本的にいうと、役員、幹部、スタッフといったところでしょうか)
さらに、複数人のリーダーにはそれぞれの欠点を補うような人材を配置し、チーム全体でビッグ5がバランス良く高いチームを作るようにします。
ビッグ5全てが高い人材はそうはいませんが、1~3つが高い人材ならば、それなりに多く見つけることができます。
見合った人材を見つけ出してうまく配置して、ビッグ5がチームでバランス良く高くするのです。
この方法ならば、一人の優れたリーダーを探すより効率的であり、また複数人のチームであるため仮に一人が抜けても、大きな危機とはなりにくくなります。
さらに矢原氏は、優れたリーダーシップには、「ビジョン」「実行力」「共感力」の三つが重要だと述べています。
組織の人間みんなが共通目標として追求できる魅力的で明確な「ビジョン」、目標を実現しようとして皆を引っ張っていく「実行力」、さらに各メンバーの個性を活かしてチームをコーディネートできる「共感力」、です。
ビッグ5でいうと、ビジョンは開放性、実行力は良心性、共感力は協調性に関係しています。
チームによって組織をリードするとき、情熱をもって魅力的なビジョンを語れる人材、そのビジョンを実現しようとする実行力に秀でた人材、個性を活かして組織を活かすことができる共感力の高い人材が揃っていることが必要なのです。
(加えて私が考えるリーダーのポイントは、人材の性格や能力を的確に見抜く目と、適所に人材を配置できる人事権の確保です。人材の性格と能力を見抜けなければ適所に配置できないばかりか個性を活かすことは難しくなります。これには協調性・共感力・コミュニケーション力が高いことが必要です(特に人の話を聞く力)。また人材の性格・能力を見抜いても、その人材を適所に配置できる人事権がなければ意味がありません。ある程度の人材配置の権限がリーダーに与えられてなければ、優れたリーダーシップを発揮することはできないでしょう)
もし現在、あなたが何らかの組織のリーダーであるならば、まずは自分に何が足りないか見極めることが大切です。
特に、ビジョン、実行力、共感力の三つのうち何が自分に不足する能力か見極めること。
足りない能力はそれを有する人材を探し出してチームの副リーダーとして迎え入れ、チームワーク型リーダーシップで組織を導いていく体制を整えることが大事なのです。
また、組織をまとめあげて強固な信頼関係を構築するためには、強力なリーダーシップを発揮してぐいぐい引っ張っていくリーダーよりも、まるで裏方のように組織全体のサポートに徹するような奉仕型リーダーが求められます。
奉仕型リーダーに必要なのは、まさに協調性と共感力です。
まずは組織全体の目標・ビジョンを明確に打ち出しつつ、組織内の人間とうまくコミュニケーションを取りながら、個人の個性と性格を把握し、さらに彼らの考えを組織の目標と結びつけて取り上げ、目標達成のための改善に取り組む。
そのために、リーダーは組織内の人間すべてに奉仕するように、仕事を含めて仕事以外の考えや悩みに細かく相談にのってコミュニケーションを密にすることが肝要です。
メンバーをひたすらに支えて後押しし、裏方に回ったつもりで組織全体がうまく機能するように立ち回ります。
そうすれば、組織全体の人材の個性と能力が大きく活かされ、組織の飛躍を導き出すことができる…、と矢原氏はいいます。
優れたリーダーシップには、ビジョン、実行力、共感力、の3つに加えて、「科学的思考力」も必要です。
科学的思考力とは前回の決断科学の記事でとりあげた、理性ともいえる「システム2」のことです。
論理的で科学的な思考の能力は、組織やリーダーには必要不可欠なものです。
組織に対し様々に起きてくる事象の中で何に素早く対応しどれから取り組むべきか順序だてるのも、組織内や部下から上がってくる提案やアイデアのどれをとって採用するかも、リーダーシップの重要な部分でありキモであると考えます。
その選択には、システム2、つまり科学的思考力が必要になるのです。
リーダーはこの科学的思考力を鍛えなければならないと言え、前回の記事を参考にしてぜひ鍛えていって欲しいと思っています。
以上で決断科学に関する私の記事は、これでおしまいにしたいと思います。
もし決断科学に興味が湧きましたら、是非とも矢原徹一氏の本「決断科学のすすめ」を一読していただきたいと思います。
色々と面白ことがたくさん載っていますので、きっと皆さんの役に立つはずです。
毎度ながら、雑文で失礼しました。
m(_ _)m
2018/03/07
うーむ、題って難しいですね。いつも悩みます…。苦笑
それはさておき、この記事を書こうと思ったきっかけは、一冊の本との出会いです。
矢原徹一 著
「決断科学のすすめ ~持続可能な未来に向けてどうすれば社会を変えられるか?」
という本です。
矢原氏は九州大学の教授で、植物学、進化生態学が専門ですが、国の次代リーダー教育プロジェクト(?正確な名称は忘れました)の責任者の一人となり、主に進化学の視点から将来に起こる困難な課題に立ち向かうためのリーダーを育てるにはどうすれば良いか、という研究をここ数年間続けてきました。その第一段階の答えとしてまとめたものが、この本だそうです。
元々この本に出会ったきっかけは、矢原氏がネットに上げていた記事を読んだことでした。私は生物学や考古学も好きなので(あくまで浅くですが)、興味ある内容だったので読みました。
(確か「ヒトが6万年前に手に入れた驚異の進化とは」「美女からの甘い誘惑に即OKするのは良い判断か」というような記事でした)
とてもおもしろい内容で、何度も「へぇ、なるほど」と頷いていたと記憶しています。その記事自体も先のプロジェクトの一環で書いたもので、それらをまとめたものを本にして出す、とネットで知って興味が湧き、手にとり読みました。
予想通りの素晴らしい本でした。(こういう良い本が世間にあまり知られないのはとっても残念…)
多くの文献・論文と事象・根拠を示しながら科学的な論考を進めており、なおかつ分かりやすいようにまとめてあります。同時に、さらに理解を深めるために読むべき文献を挙げているので、興味が湧いたことをさらに深めていける、という本です。著者が、初心者の入門的な本にしたい、と云う通りの本になっていると思います。その本の中から「これは」と思ったところを、自分なり解釈も入れて勝手に(汗)記事にしてみようと思います。
もし興味があれば原本の方が素晴らしいので、原本を読んでいただければ、決断科学というものについてより深く理解することができると思います。是非とも一読していただきたい本です。
では、題にしたより良い決断をするための方法を、科学的に考えてみましょう。
まず、人間が物事を選択・決断するときの思考の仕方について考えてみます。アメリカの経済学者ダニエル・カーネマンらによると、人間の意思決定には、二つの方法・やり方があるそうです。
ひとつは、本能・直感ともいうべき意思決定方法で、カーネマンによると「システム1」と言います。
システム1は、人間の経験や遺伝、感情等によって無意識下で瞬時に物事を判断するという、とても効率的な意思決定システムです。
このシステム1によって、人間が判断・決断すべき物事の大部分が、決められているといわれます。
システム1はもともと、動物が狩りをするとき、または天敵から逃げるときに、どうすれば成功するのかを、経験・知恵・遺伝などを基に瞬時に判断する意思決定方法だと考えられています。狩りの成否、危機からの逃亡の成否は生物にとって生死を分ける重大な問題です。それを瞬間的にかつ高い確率で成功できるように、経験・知恵・遺伝などを基に瞬時に判断できる能力は、生物にとって非常に重要で有用です。
ゆえにシステム1は本能・直感・勘に近い意思決定システムなんですが、経験や知恵・遺伝などに裏付けされた選択肢を無意識に一瞬で選択するため、それなりの高い成功率を誇ります。またシステム1は、無意識で瞬時に判断を下すため(一瞬で判断しなければ生死を左右します)、脳で思考を廻らすことがなく、このため脳内で消費するエネルギー(糖)が少なくて済む、効率的な意思決定をします。
システム1はとても効率的な意思決定システムです。人が意思決定するにあたって、大抵のことはこのシステム1で済んでしまいます。消費するエネルギーも少ないために、脳は省エネのために無意識にシステム1を多用しようとします。
しかしながら、優秀に見えるシステム1にも欠点があります。習慣や勘・本能・直感によるところが多いため、いつもと違う場面などではしばしば誤判断、ミスをします。
また、例えば「猫に○○」と目にすると無意識に経験則や記憶に当てはめようとします。この例で言うと、実は「猫に魚」や「猫にご飯」かも知れないけれど、多くの日本人は「猫に小判」を思い浮かべるはずです。
それから、システム1は本能に近いので、感情・好悪に強く左右されやすいという欠点もあります。自分の感情や主義・主張に沿った判断はすんなりと選択できますが、それらに反する選択はなかなか選ぶことができません。感情・主義・主張で頭に入ってくる情報も変わりますので、家族、友人、恋人など自分が好きな人からの情報はすんなり受け入れ、逆に嫌いな人からの情報はどんなに正しくてもなかなか受け入れることはできません。(これを心理学用語で「確証バイアス」といいます)
システム1による決断の成功率は、およそ6割くらいと言われています。
そして人間の人生のなかで決断すべき選択の大多数は、実のところそれほど重要な選択・決断ではありません。もし選択でミスをしたとしても、多くの事柄ではそんなに大きな事態にはならず、大抵の事柄は後に挽回ができることが多いからです。
ゆえに、普段の生活ではシステム1で決断をしていても、さほど問題はありません。
しかしながら、明らかに人生を左右するような重大な決断をしなければならない場面も、人生においては必ず存在します。その時、直感・勘に近くて成功率が6割くらいのシステム1を使って、人生の重大な決断を判断すべきでしょうか?
私だったらそういう場面で、正直システム1で判断したくないですかね。多くの方もそう思うのではないでしょうか。もっと論理的で合理的な決断を下したい…、と思うはずです。
その理性的・論理的な意思決定方法をカーネマンは「システム2」といい、これがより良い決断をするための鍵となります。
システム2とは「理性」ともいえる意思決定方法で、論理的思考にて意思判断しようとする方法です。
これは例えるなら、思考をシステム2という舞台に上げる、または切り替えるイメージです。普段はシステム1にて直感・本能的に意思決定をしていますが、もし重大な事案があればシステム2という舞台に上げて思考を使って論理的・理性的に意思判断しようとするものです。
(ちなみにシステム2のような理性的思考の舞台は一つしかないので、スポットライトを浴びるのはひとつの事案しかなく、二つ以上の事案を同時進行で考えることはできないとされます。並列思考法というのもありますが、それは正確にはタイムシェアリング(AとBの事案を交互に舞台上に入れ替えながら考える)であると思います)
このシステム2を使ってじっくり時間をかければ、論理的・理性的な意思決定ができるのです。
しかしながら、脳は常に効率を求めるようにできています。
つまり、脳はシステム2を使うと思考によりエネルギー(糖)をたくさん使うし疲れるので、楽をしようと無意識にシステム1を使おうとするのです。システム2(理性)を使って意思決定しようと考え始めても、いつの間にかシステム1(本能)で判断してしまう…、ということが多々あることがわかっています。
論理的にシステム2(理性)を使って意思決定するためには、脳が怠けようとするのを意識的に阻止しなければなりません。
また、先ほど挙げた確証バイアスは、システム2でも効果が出てきます。
自分の主義・主張に近い情報は(間違っていても)すんなり受け入れられますが、主義・主張に反する情報はどんなに正しくともなかなか認めることがません。そして、自分が好意を抱く人物からの情報は(間違っていても)受け入れてしまいますが、嫌悪する人物からの情報はどんなに正論でもすんなり受け入れることができません。
脳が怠けようとすることと、確証バイアスによる情報認識への妨げを回避するには、自ら意図的に考え方を論理的思考へ導くことが大切だといいます。
矢原氏によると、その思考方法は以下の通りとなります。
1.その問題・課題の原因(または解決策)について、具体的に3つ以上考える。
2.1で考えた原因(または解決策)について、優先度・重要度を的確に評価するための指標(比べるための指標)をいくつか考えてみる。
3.2の指標をデータ化し、場所(または組織)による違いや経年変化を調べて比較し、仮説の重要度(優先度)と仮説どうしの関係性をとらえる。
何かを決めるとき、選択するときに、上のように意識的に具体的な目的をもって考えを巡らすことによって、システム2へと意思決定をもっていくことができるそうです。
これにより、楽をしようとする脳を理性的思考へと導くとともに、確証バイアスで情報が偏ろうとするのを、的確な指標をもって比較し合うことで、正しく情報を捉えることがしやすくなるのです。この方法を意識的に繰り返すことによって、システム2(論理的思考)への切り替えが容易かつ上手になっていくそうです。
そして可能であれば、ゆっくりじっくり考える、システム2で熟考することが大切です。
何事も即断は危険でミスが大きい。「決断」というと早く決めなければならないような気がしますが、実のところそんな必要はありません。逆に慌てて判断しようとして、結果的にミスに繋がることが多いのです。確かに即断が求められる場面もありますが、多くの場合は判断する時間にある程度余裕があることが多いものです。
時間があるなら、システム2(理性)を使って慌てずじっくり熟考することが、良い判断をするための大事なポイントとなります。
世間ではスピード命とばかりに即断・即決がもてはやされることも多いのですが、時間をかけてゆっくりじっくりと熟考した方がより良い決断ができる、ということが多くの研究結果から解ってきています。
しかしながら、システム2を使ってしっかり熟考したとしても、難題であれば簡単に解決に結びつくことは、なかなかありません。それでもシステム2で考えを続けることには、大きな意味があります。
これが難題の解決に繋がるかもしれない、「閃き(ひらめき)」となる可能性があるからです。
難しい問題を長くシステム2で考えていくと、脳は疲れます。その問題を考え続けているため、脳のそこかしこにその問題の情報が居座り、脳内がその問題の情報でいっぱいいっぱいになります。
言わば思考の飽和状態となりますが、そこまで行っても煮詰まって解決が見い出せなくなった時は、今度は逆に何も考えない時間を作るようにしましょう。
散歩や入浴、ドライブなど、ぼーっとする時間を過ごします。家でただごろごろ過ごしたり、公園や喫茶店などでぼけーっとするのも良いです。
この時、ふとした瞬間に閃きが起こります。
(脳科学的には、過度な情報が脳内でごちゃごちゃしてる状況で、ぼけっと思考を緩めた間に脳が情報を整理しようとしますが、その時に神経細胞間の意図しない新たなリンクが生まれ、それによって閃き・新発想・アイデアが生まれる、とされます)
この閃きによって、ブレイクスルーが起き、一気に難題解決に繋がる…、かもしれません。閃き・新発想を引き出すためにも、システム2でゆっくりじっくり考えることは、とても大事なんです。
以上、より良い決断をするための方法について、科学的な視点から、ざっと書いてみました。(自信はないけど汗)
より良い決断をするには、システム2の論理的思考を用いて、ゆっくりじっくり熟考することが、最も肝要です。
私はやっぱりこの「ゆっくり・じっくり」というフレーズがミソなんだと感じています。これは個人的な決断だけではなく、集団や議会などでの意思決定においても、とても大切なことです。
賛成意見も反対意見もその他の意見も、しっかりじっくりとよく聞いてお互いによく理解し合い、その中からより良い判断をまとめていく。この時、確証バイアスが起きないように十分留意し、相手が何を言わんとしているかなるべく理解して、お互いに真摯に受け止める。
都合の悪いデータは認めなかったり、反対意見の情報をただ否定するだけではなく、反対意見の情報と自分の情報を的確に捉えて比較し、さらにそれらの情報からその奥にあるはずの真実を見い出す努力が必要です。
こうやってお互い意見を出し合いながら、より良い決断、最適解を導き出す。その為には、ゆっくりじっくりと議論を重ねていくことが、とても大事なのです。
大与党で数の力があろうとも、身のある議論をすることなく審議時間が十分だからと数の力でごり押しするだけでなく、多様な意見を聞いて理解しようと咀嚼し、自分達の法案を反対の立場の人を含め多くの人が納得してくれるよう、さらに良い法律を作ろうとする努力。
野党の立場であろうとも、重箱の隅をつつくようなミスのあら探しに終始するのではなく、与党の意見を理解しつつ自分達の主張を相手にも理解してもらい、どこをどうすれば良いか妥協点を探りながらじっくりと考え続けて、より良い法律を一緒に作っていこうとする努力。
こういった時間をかけた議論を経て、意思決定を進めていくことが、最終的に最も良い決断をする方法なのです。(これを「スローポリティクス」といいます)
議論にあたって初めから期限を決めて、時間が来たらとにかく議決をしてしまう、というのは悪手といえます。賛成と反対で真っ向に意見が別れる問題こそ、時間がかかっても最適解を模索していくんだ、という肚の据わった気概が、人類を取り巻く難題を乗り越えていくために重要なポイントなのだと、私は強く主張したいと思います。
いつもながら、長文・雑文で申し訳ありません。m(_ _)m
それはさておき、この記事を書こうと思ったきっかけは、一冊の本との出会いです。
矢原徹一 著
「決断科学のすすめ ~持続可能な未来に向けてどうすれば社会を変えられるか?」
という本です。
矢原氏は九州大学の教授で、植物学、進化生態学が専門ですが、国の次代リーダー教育プロジェクト(?正確な名称は忘れました)の責任者の一人となり、主に進化学の視点から将来に起こる困難な課題に立ち向かうためのリーダーを育てるにはどうすれば良いか、という研究をここ数年間続けてきました。その第一段階の答えとしてまとめたものが、この本だそうです。
元々この本に出会ったきっかけは、矢原氏がネットに上げていた記事を読んだことでした。私は生物学や考古学も好きなので(あくまで浅くですが)、興味ある内容だったので読みました。
(確か「ヒトが6万年前に手に入れた驚異の進化とは」「美女からの甘い誘惑に即OKするのは良い判断か」というような記事でした)
とてもおもしろい内容で、何度も「へぇ、なるほど」と頷いていたと記憶しています。その記事自体も先のプロジェクトの一環で書いたもので、それらをまとめたものを本にして出す、とネットで知って興味が湧き、手にとり読みました。
予想通りの素晴らしい本でした。(こういう良い本が世間にあまり知られないのはとっても残念…)
多くの文献・論文と事象・根拠を示しながら科学的な論考を進めており、なおかつ分かりやすいようにまとめてあります。同時に、さらに理解を深めるために読むべき文献を挙げているので、興味が湧いたことをさらに深めていける、という本です。著者が、初心者の入門的な本にしたい、と云う通りの本になっていると思います。その本の中から「これは」と思ったところを、自分なり解釈も入れて勝手に(汗)記事にしてみようと思います。
もし興味があれば原本の方が素晴らしいので、原本を読んでいただければ、決断科学というものについてより深く理解することができると思います。是非とも一読していただきたい本です。
では、題にしたより良い決断をするための方法を、科学的に考えてみましょう。
まず、人間が物事を選択・決断するときの思考の仕方について考えてみます。アメリカの経済学者ダニエル・カーネマンらによると、人間の意思決定には、二つの方法・やり方があるそうです。
ひとつは、本能・直感ともいうべき意思決定方法で、カーネマンによると「システム1」と言います。
システム1は、人間の経験や遺伝、感情等によって無意識下で瞬時に物事を判断するという、とても効率的な意思決定システムです。
このシステム1によって、人間が判断・決断すべき物事の大部分が、決められているといわれます。
システム1はもともと、動物が狩りをするとき、または天敵から逃げるときに、どうすれば成功するのかを、経験・知恵・遺伝などを基に瞬時に判断する意思決定方法だと考えられています。狩りの成否、危機からの逃亡の成否は生物にとって生死を分ける重大な問題です。それを瞬間的にかつ高い確率で成功できるように、経験・知恵・遺伝などを基に瞬時に判断できる能力は、生物にとって非常に重要で有用です。
ゆえにシステム1は本能・直感・勘に近い意思決定システムなんですが、経験や知恵・遺伝などに裏付けされた選択肢を無意識に一瞬で選択するため、それなりの高い成功率を誇ります。またシステム1は、無意識で瞬時に判断を下すため(一瞬で判断しなければ生死を左右します)、脳で思考を廻らすことがなく、このため脳内で消費するエネルギー(糖)が少なくて済む、効率的な意思決定をします。
システム1はとても効率的な意思決定システムです。人が意思決定するにあたって、大抵のことはこのシステム1で済んでしまいます。消費するエネルギーも少ないために、脳は省エネのために無意識にシステム1を多用しようとします。
しかしながら、優秀に見えるシステム1にも欠点があります。習慣や勘・本能・直感によるところが多いため、いつもと違う場面などではしばしば誤判断、ミスをします。
また、例えば「猫に○○」と目にすると無意識に経験則や記憶に当てはめようとします。この例で言うと、実は「猫に魚」や「猫にご飯」かも知れないけれど、多くの日本人は「猫に小判」を思い浮かべるはずです。
それから、システム1は本能に近いので、感情・好悪に強く左右されやすいという欠点もあります。自分の感情や主義・主張に沿った判断はすんなりと選択できますが、それらに反する選択はなかなか選ぶことができません。感情・主義・主張で頭に入ってくる情報も変わりますので、家族、友人、恋人など自分が好きな人からの情報はすんなり受け入れ、逆に嫌いな人からの情報はどんなに正しくてもなかなか受け入れることはできません。(これを心理学用語で「確証バイアス」といいます)
システム1による決断の成功率は、およそ6割くらいと言われています。
そして人間の人生のなかで決断すべき選択の大多数は、実のところそれほど重要な選択・決断ではありません。もし選択でミスをしたとしても、多くの事柄ではそんなに大きな事態にはならず、大抵の事柄は後に挽回ができることが多いからです。
ゆえに、普段の生活ではシステム1で決断をしていても、さほど問題はありません。
しかしながら、明らかに人生を左右するような重大な決断をしなければならない場面も、人生においては必ず存在します。その時、直感・勘に近くて成功率が6割くらいのシステム1を使って、人生の重大な決断を判断すべきでしょうか?
私だったらそういう場面で、正直システム1で判断したくないですかね。多くの方もそう思うのではないでしょうか。もっと論理的で合理的な決断を下したい…、と思うはずです。
その理性的・論理的な意思決定方法をカーネマンは「システム2」といい、これがより良い決断をするための鍵となります。
システム2とは「理性」ともいえる意思決定方法で、論理的思考にて意思判断しようとする方法です。
これは例えるなら、思考をシステム2という舞台に上げる、または切り替えるイメージです。普段はシステム1にて直感・本能的に意思決定をしていますが、もし重大な事案があればシステム2という舞台に上げて思考を使って論理的・理性的に意思判断しようとするものです。
(ちなみにシステム2のような理性的思考の舞台は一つしかないので、スポットライトを浴びるのはひとつの事案しかなく、二つ以上の事案を同時進行で考えることはできないとされます。並列思考法というのもありますが、それは正確にはタイムシェアリング(AとBの事案を交互に舞台上に入れ替えながら考える)であると思います)
このシステム2を使ってじっくり時間をかければ、論理的・理性的な意思決定ができるのです。
しかしながら、脳は常に効率を求めるようにできています。
つまり、脳はシステム2を使うと思考によりエネルギー(糖)をたくさん使うし疲れるので、楽をしようと無意識にシステム1を使おうとするのです。システム2(理性)を使って意思決定しようと考え始めても、いつの間にかシステム1(本能)で判断してしまう…、ということが多々あることがわかっています。
論理的にシステム2(理性)を使って意思決定するためには、脳が怠けようとするのを意識的に阻止しなければなりません。
また、先ほど挙げた確証バイアスは、システム2でも効果が出てきます。
自分の主義・主張に近い情報は(間違っていても)すんなり受け入れられますが、主義・主張に反する情報はどんなに正しくともなかなか認めることがません。そして、自分が好意を抱く人物からの情報は(間違っていても)受け入れてしまいますが、嫌悪する人物からの情報はどんなに正論でもすんなり受け入れることができません。
脳が怠けようとすることと、確証バイアスによる情報認識への妨げを回避するには、自ら意図的に考え方を論理的思考へ導くことが大切だといいます。
矢原氏によると、その思考方法は以下の通りとなります。
1.その問題・課題の原因(または解決策)について、具体的に3つ以上考える。
2.1で考えた原因(または解決策)について、優先度・重要度を的確に評価するための指標(比べるための指標)をいくつか考えてみる。
3.2の指標をデータ化し、場所(または組織)による違いや経年変化を調べて比較し、仮説の重要度(優先度)と仮説どうしの関係性をとらえる。
何かを決めるとき、選択するときに、上のように意識的に具体的な目的をもって考えを巡らすことによって、システム2へと意思決定をもっていくことができるそうです。
これにより、楽をしようとする脳を理性的思考へと導くとともに、確証バイアスで情報が偏ろうとするのを、的確な指標をもって比較し合うことで、正しく情報を捉えることがしやすくなるのです。この方法を意識的に繰り返すことによって、システム2(論理的思考)への切り替えが容易かつ上手になっていくそうです。
そして可能であれば、ゆっくりじっくり考える、システム2で熟考することが大切です。
何事も即断は危険でミスが大きい。「決断」というと早く決めなければならないような気がしますが、実のところそんな必要はありません。逆に慌てて判断しようとして、結果的にミスに繋がることが多いのです。確かに即断が求められる場面もありますが、多くの場合は判断する時間にある程度余裕があることが多いものです。
時間があるなら、システム2(理性)を使って慌てずじっくり熟考することが、良い判断をするための大事なポイントとなります。
世間ではスピード命とばかりに即断・即決がもてはやされることも多いのですが、時間をかけてゆっくりじっくりと熟考した方がより良い決断ができる、ということが多くの研究結果から解ってきています。
しかしながら、システム2を使ってしっかり熟考したとしても、難題であれば簡単に解決に結びつくことは、なかなかありません。それでもシステム2で考えを続けることには、大きな意味があります。
これが難題の解決に繋がるかもしれない、「閃き(ひらめき)」となる可能性があるからです。
難しい問題を長くシステム2で考えていくと、脳は疲れます。その問題を考え続けているため、脳のそこかしこにその問題の情報が居座り、脳内がその問題の情報でいっぱいいっぱいになります。
言わば思考の飽和状態となりますが、そこまで行っても煮詰まって解決が見い出せなくなった時は、今度は逆に何も考えない時間を作るようにしましょう。
散歩や入浴、ドライブなど、ぼーっとする時間を過ごします。家でただごろごろ過ごしたり、公園や喫茶店などでぼけーっとするのも良いです。
この時、ふとした瞬間に閃きが起こります。
(脳科学的には、過度な情報が脳内でごちゃごちゃしてる状況で、ぼけっと思考を緩めた間に脳が情報を整理しようとしますが、その時に神経細胞間の意図しない新たなリンクが生まれ、それによって閃き・新発想・アイデアが生まれる、とされます)
この閃きによって、ブレイクスルーが起き、一気に難題解決に繋がる…、かもしれません。閃き・新発想を引き出すためにも、システム2でゆっくりじっくり考えることは、とても大事なんです。
以上、より良い決断をするための方法について、科学的な視点から、ざっと書いてみました。(自信はないけど汗)
より良い決断をするには、システム2の論理的思考を用いて、ゆっくりじっくり熟考することが、最も肝要です。
私はやっぱりこの「ゆっくり・じっくり」というフレーズがミソなんだと感じています。これは個人的な決断だけではなく、集団や議会などでの意思決定においても、とても大切なことです。
賛成意見も反対意見もその他の意見も、しっかりじっくりとよく聞いてお互いによく理解し合い、その中からより良い判断をまとめていく。この時、確証バイアスが起きないように十分留意し、相手が何を言わんとしているかなるべく理解して、お互いに真摯に受け止める。
都合の悪いデータは認めなかったり、反対意見の情報をただ否定するだけではなく、反対意見の情報と自分の情報を的確に捉えて比較し、さらにそれらの情報からその奥にあるはずの真実を見い出す努力が必要です。
こうやってお互い意見を出し合いながら、より良い決断、最適解を導き出す。その為には、ゆっくりじっくりと議論を重ねていくことが、とても大事なのです。
大与党で数の力があろうとも、身のある議論をすることなく審議時間が十分だからと数の力でごり押しするだけでなく、多様な意見を聞いて理解しようと咀嚼し、自分達の法案を反対の立場の人を含め多くの人が納得してくれるよう、さらに良い法律を作ろうとする努力。
野党の立場であろうとも、重箱の隅をつつくようなミスのあら探しに終始するのではなく、与党の意見を理解しつつ自分達の主張を相手にも理解してもらい、どこをどうすれば良いか妥協点を探りながらじっくりと考え続けて、より良い法律を一緒に作っていこうとする努力。
こういった時間をかけた議論を経て、意思決定を進めていくことが、最終的に最も良い決断をする方法なのです。(これを「スローポリティクス」といいます)
議論にあたって初めから期限を決めて、時間が来たらとにかく議決をしてしまう、というのは悪手といえます。賛成と反対で真っ向に意見が別れる問題こそ、時間がかかっても最適解を模索していくんだ、という肚の据わった気概が、人類を取り巻く難題を乗り越えていくために重要なポイントなのだと、私は強く主張したいと思います。
いつもながら、長文・雑文で申し訳ありません。m(_ _)m
2017/10/16
(2019.3.28. 加筆・修正)
平成29年8月と9月、北朝鮮が弾道ミサイルを発射し、2回とも似たようなコースで日本の北海道南部を越えて太平洋に着水しました。
その際、北日本では二度の全国瞬時警報システム(Jアラート)が作動し、飛行ルートに関わる地域、北海道から関東、中部地方にわたる地域にて防災無線からの警報が、朝から各地で鳴り響きました。
それを受け、各メディアはミサイル関連で大騒ぎ。
政府も強い口調で北朝鮮への非難を繰り返していました。
ざっと一連のメディア情報を見てみましたが、何だか危機を煽るだけで具体性を欠く情報ばかりが流れていました。
政府からも北朝鮮をただ非難するばかりで、どうにも具体的でない話ばっかり。
この件によって現政権が真面目に政治やってますよ、という宣伝になってしまっている観もあります。
「もうちょっとましな情報はないのかね…」とげんなりします。
このげんなり具合のせいで、多くの人々に過去の津波警報などと同じような、狼少年効果が出なければ良いのですが…。
さてせっかくなので、北朝鮮の情勢とミサイルに絡んだ話を、勝手ながら素人なりで具体的に考えてみようかな、と思います。
あくまで素人の意見ですので、いつも通り参考程度にお願いします…。
まず北朝鮮のミサイルと核兵器などの問題ですが、そもそも向こうから見ると基本的に日本は関係ない話だ、ということはきちんと頭に入れておいてください。
北朝鮮の仮想敵国は、アメリカと隣国の韓国です。
核兵器もミサイルも、基本的にはアメリカと韓国、特に核はアメリカ本土を攻撃するためのものです。
ですから、北朝鮮の立場からするとミサイル発射について日本がぎゃーぎゃー騒ぎ立てるのは、どうでも良いと思っています。
日本が非難したり激しく文句を言っても、基本的に効果はありません。
やらないよりはやった方が良いかもしれないけれど、無視されて焼け石に水だということは、初めから理解しておかないといけないでしょう。
しかしながら、北朝鮮が本気でアメリカをミサイル攻撃…、となると日本は無関係ではいられません。
なぜなら、アメリカ本土をミサイル攻撃すると共に、米本土への攻撃を成功させるための撹乱を起こすため、日本や韓国へ向けて短・中・長距離を含めたミサイルを、あるだけ一斉に発射させるからです。(韓国へは砲撃も加わります)
その数はたぶん百発は下らないでしょう。(一説には200発以上あるらしい)
そのうちの半分(50~100発?)くらいが、日本を標的に飛んでくると思われます。
米軍の撹乱が目的ですので、狙いは主に在日米軍基地になるでしょう。
他に東京や大阪などの大都市、自衛隊の駐屯地や基地、原発施設などが狙われる可能性があります。
自分が住んでいる地域の近くに基地など狙われそうな施設がある方は、それなりの覚悟と対応が必要になるかもしれません。
また北朝鮮からその地域への射線上にある地域も、注意が必要です。
もしミサイル迎撃が成功したとしても、多くの部品などが地上にばらまかれる可能性があるからです。
その中に弾頭(殺傷破壊を目的とした爆発する部分、爆弾の大元)そのものが破壊されずに落ちてくる可能性もありますので、基地や都会から離れているから、と安心しないでください。
そもそも、北朝鮮のミサイル自体の命中精度がどの程度か分からない部分も多いので、あらぬ方向へ飛んでく可能性もあると思います。
と考えると、もし北朝鮮のミサイルが本格的に飛んできたら、狭い日本ではほぼ全国に被害が及ぶ可能性があり、全国的な警戒が必要になるといえます。
(ここ信州では首都圏や横須賀の米海軍第七艦隊司令部あたりを狙ったミサイルが迎撃されたり失敗などで落ちてくる可能性がある、と見るべきです)
ですからJアラートが鳴ったときは、それなりの対応と対処をする必要がある、と私は考えます。
頑丈な建物や地下室、シェルターがあればそこへ逃げ込むのがベストですが、近くにそういうものがない場合の方が多いと思います。
警報が鳴ってから着弾まではほんの数分しか時間はないので、離れた頑丈な建物へ慌てて移動するよりは、まずはその場その周辺で対応するのがベターと言えます。
ミサイルや爆撃で人を殺傷する能力が高いのは、爆風、すなわち衝撃波です。
まずはそれを避ける、または防ぐように対処しなくてはなりません。
警報が鳴ったときはできれば建物の中へ逃げ込むこと。
建物内ではなるべく窓から離れて、低い姿勢をとること。
爆風によりガラスが割れて中へ飛び込んでくることがあるからです。
よく言われるお風呂の湯船の中は、爆風を避けるためには確かに安全な場所だと思います。
他に、窓がない物置部屋や押し入れなどは、良い避難場所と言えます。
布団などに潜り込むのも良いので、就寝中に警報が鳴ったら取り合えず布団の中へ潜り込むというのは良い手でしょう。
街中などにいるとき屋外で警報が鳴ったときは、近くの建物などの屋内へ入るのが良いですが、田んぼや畑など何もない屋外で鳴ったときはその場かその近くで身を伏せる、姿勢を低くするのがベターでしょう。
その際、爆風を避けるために窪んだところを選ぶとさらに良いと思います。
また、衝撃波で耳の鼓膜がやられたり目玉が飛び出して視力障害になったりするので、親指で耳の穴を塞ぎつつ他の指で目を軽く押さえるようにすると良いそうです。
その時強く目を押さえつけないよう気をつけてください。
とにかく、Jアラートが鳴った時は、その場その周辺で爆風を避ける対処をしましょう。
ただし、ミサイル以外の緊急事態でも警報は鳴りますので、防災無線やメディアの情報をよく聞いた方が良いです。
また、上で述べましたが、北朝鮮が本気でミサイルを撃つときは、百発以上の数が上がります。
撃たれたミサイルが1発~数発の時は、ただの挑発・脅しの可能性がかなり高いので、正直そんなに危機的状況ではないと見るべき、と個人的には思います。
とは言ってもミサイルが向かった地域、警報が鳴った地域は、ミサイルの部品が落ちたり最悪失敗してミサイル自体が落ちてくる可能性は否定できません。
警報が鳴ったなら、やっぱりそれなりの警戒をするべきでしょう。
ミサイルが1発~数発のときの警報では、とりあえずなるべく屋内に入ってメディア等で情報収集しつつ、様子を見るのがベターな対応だと考えます。
(北朝鮮のミサイルが1発~数発の時に自衛隊がミサイル迎撃をすると、その破片や部品が地上にばらまかれる可能性があります。日本に届かないミサイルや日本を飛び越えていくものならばそのルートによっては、迎撃するよりやり過ごした方が被害が少ない可能性が高いので、自衛隊は迎撃をしないのだと思います)
さて、ここからは残念な情報を…。(;^_^A
まず、日本のミサイルの迎撃能力について。
現在(2017年時点)自衛隊のミサイル迎撃には海自のイージス艦搭載の迎撃ミサイル(SM2、SM3)と、空自の地上配備型防空迎撃ミサイルシステムPAC3(ペイトリオット)の二段構えになっています。
しかしながら、平時から超高高度弾道ミサイル(ICBM、宇宙空間まで飛ぶミサイル)を迎撃する任務についている海自イージス艦は2隻のみ(他のイージス艦は防空(対航空機)任務がある)で、PAC3は34機(2017年6月時)しかないので、突然北朝鮮がミサイルを発射したら、本当に全て迎撃できるかどうかは正直不透明です。
また、確実にミサイルを迎撃するには、発射される前からイージス艦、PAC3ともにすでに展開して迎撃体制に入っていないと迎撃することはできません。
日本全土を確実に守るとなると海自のイージス艦がほぼ全艦日本海へ展開してなくてはなりませんが、太平洋側などを空けるわけにもいかないので、現実的にはイージス艦2~4隻と他護衛艦2~4隻くらいが迎撃にあたることになるでしょう。
しかも打たれたときには海の上にいないといけないので、タイミングが悪いと迎撃に間に合わない可能性もあります。
PAC3は射程はそんなに長くない(約40km)うえ数自体が少なく、そもそも全国をカバーするのは無理で、一部の重要な地域・施設しか防備できないと思われます。
主に首都圏や大阪などの大都市圏や自衛隊基地、米軍基地などを防備することになるでしょう。
しかも事前に展開、または発射態勢に入ってないといけないので、タイミングによっては迎撃に間に合わない可能性もあります。
(ゆえに、地上配備型ミサイル迎撃システム、イージス・アショアはあっても良いと思います。2基でほぼ日本全土をとりあえずカバーできますから。ただ、中国ミサイル軍の攻撃能力を念頭に置くと、2基では足りないかもしれません。またイージス・アショアを設置した地域が、真っ先に攻撃対象となり得るということを考慮し、配備する地域の選定は周辺住民とよく話し合いながら慎重に決めないといけないでしょう)
また在日米軍は、基本的にまずは米本土へのミサイル対処と在日米軍基地を防備するように動くと思われますので、日本をミサイルから守ってくれるかどうかは正直わかりません。
たぶん在日米軍基地を守るついでみたいな感じで、基地周辺は防備してくれると予想はしてます。
と様々な事を考慮して、実際に北朝鮮がミサイルを撃ってきたときの迎撃確率を私の独断と偏見で勝手に予想すると、50~80%くらいだと思います。
ちょっと幅がありすぎかもしれませんが、結局のところ撃ってきたその時に、イージス艦とPAC3がきちんと良い位置に展開できているか?、が問題となると考えます。
絶妙の位置に配備できていればほぼ100%迎撃は可能だろうと思いますが、最悪の位置ならば50%くらいで半分は打ち漏らすでしょう。
ただ、北朝鮮側は当然「これから撃ちます」なんてことは言わないので、日本側の迎撃準備は十分整ってない可能性は高いと思われます。
ということで、現状では間を取って、65%あたりでしょうか?
また、上でも述べた通り、ミサイルの迎撃に成功したとしても、空中で破壊されたミサイルの部品が、空から地上へ多数降ってくることになります。
弾頭が破壊されずに落ちてくることも考えられますので、迎撃に成功したからと言って安心できるわけではありません。
以上のことから、北朝鮮が本気で攻撃してきたら日本には少なからずミサイルが着弾し、また迎撃できても部品等が地上へばらまかれるので、それなりに被害が出る可能性は高い、と私は考えます。
ですので、Jアラートが鳴ったときには、いつでもある程度きちんとした避難と対処をするようにした方が良いと考えられます。(撃った瞬間は何発上がったか詳細な情報はないと思うので)
先に挙げた、建物に入るとか爆風を避けるように姿勢を低くするとかの対応の最低限は、しておくのがベターだと思います。
(するしないは個人の自由ではありますが、私はやはり最低限のことはするべきだと思います)
特に原発を狙われた場合は、どう対応すべきか正直難しいところです。
だいぶ以前の原発事故の記事でも言いましたが、原発近辺の方で緊急事態だと思えば、ミサイル攻撃が終わった後で、子供と妊婦はとにかく原発から30km以上離れるのがベターでしょう。
情報がかなり錯綜するし、そもそも原発が攻撃されたの自体が情報発信されるか不明だと思いますので、情報収集はうまくいかない可能性があります。
その中でどう判断しどう対応するか、どこへどう逃げるべきか、かなり難しいです。
自分なりに色々と起こる事態を想定してみて、家族内でどうするべきかよく話し合っておくことをお薦めします。
(ちなみに現状では日本へ核兵器が飛んでくる可能性は低いのではないか?と私は思ってます。核はそんなに数があるとは思われず、ほぼすべてをアメリカ本土を攻撃するのに使うはずだからです。ただ、もし核の数にかなり余裕があるとしたら1~2発くらいは撹乱のために日本へ打ってくる可能性があります。そもそもアメリカ東海岸へ届くミサイルがない可能性もあるので、そうなるとアラスカ・西海岸・グアムあたりへ核を飛ばしますが、さらに余っているなら日本にも飛ばしてくるかもしれません…。その場合は核爆発による電磁パルスを利用して電子機器を全て停止・故障させるようにかなり高い高度で爆発させるのではないか?と予想します。直接的より間接的に核を使うので放射能被害はそれほどないのではないかとは思われますが、広範囲で電子機器が一気に止まるので事故等の二次的被害で死者が多数出る可能性があります。その際は原発などの重要な施設にも大きな被害が出る可能性があるでしょう)
と、ここまで北朝鮮のミサイルの脅威?を色々と挙げてきましたが、現状で実際にミサイル攻撃をしたとしたら、十中八九でその後北朝鮮という国が無くなる可能性が高いでしょう。
現状の北朝鮮のミサイルと核兵器では、アメリカを壊滅させるのは難しいと考えるからです。
アメリカの軍事力ならば、100%迎撃は難しくても、70%以上は迎撃できるはず。
核兵器が米本土へ到達する可能性もそんなに高くないのではないか?と考えてます。
(そもそもまだ米本土を攻撃できるICBMがない可能性があります)
北朝鮮の決死の攻撃でも、一部へのダメージはあってもアメリカとアメリカ軍の指揮系統を完全に断つことは難しいでしょう。
その後はアメリカ軍による圧倒的な反撃・報復の軍事攻撃により、北朝鮮という国そのものが壊滅するとしか考えられません。
ですから普通に考えれば、いま北朝鮮がアメリカを攻撃するということはあり得ないのです。
結果的に、自ら自分たちの国家を終わらせることになるのですから。
しかしながら、金正恩氏が自暴自棄になってゴーサインを出してしまう、という可能性もないでもない…。
この辺りは何とも言えません。
それでも普通に考えれば、やっぱり今の状況では北朝鮮が本気でミサイル攻撃することはないだろうと考えるのが、妥当だと思います。
逆にアメリカも先手で北朝鮮を攻撃することも、現状ではほぼないと予想します。
仕掛けたら「核」という仕返しがある可能性が高いからです。
また仕掛ければ、トランプさんにとって一番大事な「経済」も大混乱するでしょう。
もし仕掛けるとしても、色々と影響か少ないよう一瞬で北朝鮮首脳部を叩くような攻撃が必要ですので、結構難しいはず。
たぶん斬首作戦と併せた電撃的な攻撃になるので、準備とタイミングが必須でしょう。
となると、アメリカが近々に攻撃開始というのは、私は考えにくいと思います。
(しかし、アメリカが北朝鮮首脳を一瞬で叩いたとしても、残存部隊が報復攻撃を無差別にしてくる可能性は十分にあります。その際は韓国だけでなく日本を標的にミサイルが多数飛んでくるでしょう。アメリカの北朝鮮攻撃がきっかけで日本が被害に遭う可能性があるということは理解しておくべきです。そこを踏まえて、このままアメリカ追従で北朝鮮へ圧力をかけつづけるのが正しいのか、国民も良く考えなければならないのでしょう)
なんのかんの北朝鮮の行動や挑発は、気になるところではあります。
しかしながら、現状では彼らの相手は韓国とアメリカで、日本を相手にする気はない(余裕がない?)ようです。
今のこの状態で日本が色々と圧力を掛けたとしても、正直あまり効果はないでしょう。
結局のところ、日本には切れるカードがないのです。
だから「待つ」しかないのです。
ミサイル発射や核実験に対する抗議は必要でしょう。
拉致問題も抗議を言い続けていくことは大事だと思います。
(拉致問題は北へ直接言い続けることに加え、世界各国へさらに訴えを続けることが重要だと思います。北朝鮮に民間人が拉致されてその家族の幸せな時間を奪い、40年以上経っているという事実と現実を、国を挙げてひたすらに世界へ訴えていく。これを地道に続けていって、世界的なうねりとならなければこの問題は解決しないのではないか?と私は考えます。被害家族の皆さんにはさらに時間がかかるので酷なことかもしれませんが、何とか訴えを続けていただき、私たちもそれを応援・後押しし続けなければならないでしょう。
そのためにはこの問題の発信を続けて国際世論をさらに動かすことが必要であり、同時に日本という国が人権を大切にする国家であるということも世界へ発信し続けることも重要と思います。実は日本は世界から見ると人権をないがしろにしている国なのでは?と見られている可能性はあります。難民受入れの問題や外国人実習生や入国ビザ等の管理では日本は外国人に対してお世辞にも人道的な施策をしているとは言えない状況です。そういった所の態度が国際世論を大きく動かすに至らない原因の根っこにあるのではないか?と私は考えています。国際人権理事会から日本の人権侵害の懸念について指摘を受けるなど、日本は人権を大切にしているとは言い切れません。そういった所で真摯に対応・対策を講じていくことも拉致問題解決の大事なことだと思います)
しかし抗議や圧力をかけてもそれほど効果がないなら、状況・流れが変わるのを待つしかないのではないでしょうか。
その時期はすぐ来るかもしれないし、1年、5年、いや10年先かもしれない。
事が動くその時を待つのです。
その時そのタイミングに、日本が的確にうまく立ち回れるか?、も重要です。
対話が良いのか、圧力が良いのか、それとも別な方法か?
それも併せて、時期を待ちながらいろいろと探り続けていく必要があると思います。
(この国の首相は「北朝鮮から日本を守り抜く」とか熱く言ってますが、選挙の前にやるべきことを本当にやってるんでしょうか…)
さて、私なりに一通り北朝鮮とミサイルについて述べてみました。
記事がまとまってるのかよくわからないですが、今回はここまでにします…。(^ ^;;
あくまで素人意見で間違ってることもあると思いますので、そこはご了承ください。
相も変わらずの下手な文で、すみません。
m(_ _)m
平成29年8月と9月、北朝鮮が弾道ミサイルを発射し、2回とも似たようなコースで日本の北海道南部を越えて太平洋に着水しました。
その際、北日本では二度の全国瞬時警報システム(Jアラート)が作動し、飛行ルートに関わる地域、北海道から関東、中部地方にわたる地域にて防災無線からの警報が、朝から各地で鳴り響きました。
それを受け、各メディアはミサイル関連で大騒ぎ。
政府も強い口調で北朝鮮への非難を繰り返していました。
ざっと一連のメディア情報を見てみましたが、何だか危機を煽るだけで具体性を欠く情報ばかりが流れていました。
政府からも北朝鮮をただ非難するばかりで、どうにも具体的でない話ばっかり。
この件によって現政権が真面目に政治やってますよ、という宣伝になってしまっている観もあります。
「もうちょっとましな情報はないのかね…」とげんなりします。
このげんなり具合のせいで、多くの人々に過去の津波警報などと同じような、狼少年効果が出なければ良いのですが…。
さてせっかくなので、北朝鮮の情勢とミサイルに絡んだ話を、勝手ながら素人なりで具体的に考えてみようかな、と思います。
あくまで素人の意見ですので、いつも通り参考程度にお願いします…。
まず北朝鮮のミサイルと核兵器などの問題ですが、そもそも向こうから見ると基本的に日本は関係ない話だ、ということはきちんと頭に入れておいてください。
北朝鮮の仮想敵国は、アメリカと隣国の韓国です。
核兵器もミサイルも、基本的にはアメリカと韓国、特に核はアメリカ本土を攻撃するためのものです。
ですから、北朝鮮の立場からするとミサイル発射について日本がぎゃーぎゃー騒ぎ立てるのは、どうでも良いと思っています。
日本が非難したり激しく文句を言っても、基本的に効果はありません。
やらないよりはやった方が良いかもしれないけれど、無視されて焼け石に水だということは、初めから理解しておかないといけないでしょう。
しかしながら、北朝鮮が本気でアメリカをミサイル攻撃…、となると日本は無関係ではいられません。
なぜなら、アメリカ本土をミサイル攻撃すると共に、米本土への攻撃を成功させるための撹乱を起こすため、日本や韓国へ向けて短・中・長距離を含めたミサイルを、あるだけ一斉に発射させるからです。(韓国へは砲撃も加わります)
その数はたぶん百発は下らないでしょう。(一説には200発以上あるらしい)
そのうちの半分(50~100発?)くらいが、日本を標的に飛んでくると思われます。
米軍の撹乱が目的ですので、狙いは主に在日米軍基地になるでしょう。
他に東京や大阪などの大都市、自衛隊の駐屯地や基地、原発施設などが狙われる可能性があります。
自分が住んでいる地域の近くに基地など狙われそうな施設がある方は、それなりの覚悟と対応が必要になるかもしれません。
また北朝鮮からその地域への射線上にある地域も、注意が必要です。
もしミサイル迎撃が成功したとしても、多くの部品などが地上にばらまかれる可能性があるからです。
その中に弾頭(殺傷破壊を目的とした爆発する部分、爆弾の大元)そのものが破壊されずに落ちてくる可能性もありますので、基地や都会から離れているから、と安心しないでください。
そもそも、北朝鮮のミサイル自体の命中精度がどの程度か分からない部分も多いので、あらぬ方向へ飛んでく可能性もあると思います。
と考えると、もし北朝鮮のミサイルが本格的に飛んできたら、狭い日本ではほぼ全国に被害が及ぶ可能性があり、全国的な警戒が必要になるといえます。
(ここ信州では首都圏や横須賀の米海軍第七艦隊司令部あたりを狙ったミサイルが迎撃されたり失敗などで落ちてくる可能性がある、と見るべきです)
ですからJアラートが鳴ったときは、それなりの対応と対処をする必要がある、と私は考えます。
頑丈な建物や地下室、シェルターがあればそこへ逃げ込むのがベストですが、近くにそういうものがない場合の方が多いと思います。
警報が鳴ってから着弾まではほんの数分しか時間はないので、離れた頑丈な建物へ慌てて移動するよりは、まずはその場その周辺で対応するのがベターと言えます。
ミサイルや爆撃で人を殺傷する能力が高いのは、爆風、すなわち衝撃波です。
まずはそれを避ける、または防ぐように対処しなくてはなりません。
警報が鳴ったときはできれば建物の中へ逃げ込むこと。
建物内ではなるべく窓から離れて、低い姿勢をとること。
爆風によりガラスが割れて中へ飛び込んでくることがあるからです。
よく言われるお風呂の湯船の中は、爆風を避けるためには確かに安全な場所だと思います。
他に、窓がない物置部屋や押し入れなどは、良い避難場所と言えます。
布団などに潜り込むのも良いので、就寝中に警報が鳴ったら取り合えず布団の中へ潜り込むというのは良い手でしょう。
街中などにいるとき屋外で警報が鳴ったときは、近くの建物などの屋内へ入るのが良いですが、田んぼや畑など何もない屋外で鳴ったときはその場かその近くで身を伏せる、姿勢を低くするのがベターでしょう。
その際、爆風を避けるために窪んだところを選ぶとさらに良いと思います。
また、衝撃波で耳の鼓膜がやられたり目玉が飛び出して視力障害になったりするので、親指で耳の穴を塞ぎつつ他の指で目を軽く押さえるようにすると良いそうです。
その時強く目を押さえつけないよう気をつけてください。
とにかく、Jアラートが鳴った時は、その場その周辺で爆風を避ける対処をしましょう。
ただし、ミサイル以外の緊急事態でも警報は鳴りますので、防災無線やメディアの情報をよく聞いた方が良いです。
また、上で述べましたが、北朝鮮が本気でミサイルを撃つときは、百発以上の数が上がります。
撃たれたミサイルが1発~数発の時は、ただの挑発・脅しの可能性がかなり高いので、正直そんなに危機的状況ではないと見るべき、と個人的には思います。
とは言ってもミサイルが向かった地域、警報が鳴った地域は、ミサイルの部品が落ちたり最悪失敗してミサイル自体が落ちてくる可能性は否定できません。
警報が鳴ったなら、やっぱりそれなりの警戒をするべきでしょう。
ミサイルが1発~数発のときの警報では、とりあえずなるべく屋内に入ってメディア等で情報収集しつつ、様子を見るのがベターな対応だと考えます。
(北朝鮮のミサイルが1発~数発の時に自衛隊がミサイル迎撃をすると、その破片や部品が地上にばらまかれる可能性があります。日本に届かないミサイルや日本を飛び越えていくものならばそのルートによっては、迎撃するよりやり過ごした方が被害が少ない可能性が高いので、自衛隊は迎撃をしないのだと思います)
さて、ここからは残念な情報を…。(;^_^A
まず、日本のミサイルの迎撃能力について。
現在(2017年時点)自衛隊のミサイル迎撃には海自のイージス艦搭載の迎撃ミサイル(SM2、SM3)と、空自の地上配備型防空迎撃ミサイルシステムPAC3(ペイトリオット)の二段構えになっています。
しかしながら、平時から超高高度弾道ミサイル(ICBM、宇宙空間まで飛ぶミサイル)を迎撃する任務についている海自イージス艦は2隻のみ(他のイージス艦は防空(対航空機)任務がある)で、PAC3は34機(2017年6月時)しかないので、突然北朝鮮がミサイルを発射したら、本当に全て迎撃できるかどうかは正直不透明です。
また、確実にミサイルを迎撃するには、発射される前からイージス艦、PAC3ともにすでに展開して迎撃体制に入っていないと迎撃することはできません。
日本全土を確実に守るとなると海自のイージス艦がほぼ全艦日本海へ展開してなくてはなりませんが、太平洋側などを空けるわけにもいかないので、現実的にはイージス艦2~4隻と他護衛艦2~4隻くらいが迎撃にあたることになるでしょう。
しかも打たれたときには海の上にいないといけないので、タイミングが悪いと迎撃に間に合わない可能性もあります。
PAC3は射程はそんなに長くない(約40km)うえ数自体が少なく、そもそも全国をカバーするのは無理で、一部の重要な地域・施設しか防備できないと思われます。
主に首都圏や大阪などの大都市圏や自衛隊基地、米軍基地などを防備することになるでしょう。
しかも事前に展開、または発射態勢に入ってないといけないので、タイミングによっては迎撃に間に合わない可能性もあります。
(ゆえに、地上配備型ミサイル迎撃システム、イージス・アショアはあっても良いと思います。2基でほぼ日本全土をとりあえずカバーできますから。ただ、中国ミサイル軍の攻撃能力を念頭に置くと、2基では足りないかもしれません。またイージス・アショアを設置した地域が、真っ先に攻撃対象となり得るということを考慮し、配備する地域の選定は周辺住民とよく話し合いながら慎重に決めないといけないでしょう)
また在日米軍は、基本的にまずは米本土へのミサイル対処と在日米軍基地を防備するように動くと思われますので、日本をミサイルから守ってくれるかどうかは正直わかりません。
たぶん在日米軍基地を守るついでみたいな感じで、基地周辺は防備してくれると予想はしてます。
と様々な事を考慮して、実際に北朝鮮がミサイルを撃ってきたときの迎撃確率を私の独断と偏見で勝手に予想すると、50~80%くらいだと思います。
ちょっと幅がありすぎかもしれませんが、結局のところ撃ってきたその時に、イージス艦とPAC3がきちんと良い位置に展開できているか?、が問題となると考えます。
絶妙の位置に配備できていればほぼ100%迎撃は可能だろうと思いますが、最悪の位置ならば50%くらいで半分は打ち漏らすでしょう。
ただ、北朝鮮側は当然「これから撃ちます」なんてことは言わないので、日本側の迎撃準備は十分整ってない可能性は高いと思われます。
ということで、現状では間を取って、65%あたりでしょうか?
また、上でも述べた通り、ミサイルの迎撃に成功したとしても、空中で破壊されたミサイルの部品が、空から地上へ多数降ってくることになります。
弾頭が破壊されずに落ちてくることも考えられますので、迎撃に成功したからと言って安心できるわけではありません。
以上のことから、北朝鮮が本気で攻撃してきたら日本には少なからずミサイルが着弾し、また迎撃できても部品等が地上へばらまかれるので、それなりに被害が出る可能性は高い、と私は考えます。
ですので、Jアラートが鳴ったときには、いつでもある程度きちんとした避難と対処をするようにした方が良いと考えられます。(撃った瞬間は何発上がったか詳細な情報はないと思うので)
先に挙げた、建物に入るとか爆風を避けるように姿勢を低くするとかの対応の最低限は、しておくのがベターだと思います。
(するしないは個人の自由ではありますが、私はやはり最低限のことはするべきだと思います)
特に原発を狙われた場合は、どう対応すべきか正直難しいところです。
だいぶ以前の原発事故の記事でも言いましたが、原発近辺の方で緊急事態だと思えば、ミサイル攻撃が終わった後で、子供と妊婦はとにかく原発から30km以上離れるのがベターでしょう。
情報がかなり錯綜するし、そもそも原発が攻撃されたの自体が情報発信されるか不明だと思いますので、情報収集はうまくいかない可能性があります。
その中でどう判断しどう対応するか、どこへどう逃げるべきか、かなり難しいです。
自分なりに色々と起こる事態を想定してみて、家族内でどうするべきかよく話し合っておくことをお薦めします。
(ちなみに現状では日本へ核兵器が飛んでくる可能性は低いのではないか?と私は思ってます。核はそんなに数があるとは思われず、ほぼすべてをアメリカ本土を攻撃するのに使うはずだからです。ただ、もし核の数にかなり余裕があるとしたら1~2発くらいは撹乱のために日本へ打ってくる可能性があります。そもそもアメリカ東海岸へ届くミサイルがない可能性もあるので、そうなるとアラスカ・西海岸・グアムあたりへ核を飛ばしますが、さらに余っているなら日本にも飛ばしてくるかもしれません…。その場合は核爆発による電磁パルスを利用して電子機器を全て停止・故障させるようにかなり高い高度で爆発させるのではないか?と予想します。直接的より間接的に核を使うので放射能被害はそれほどないのではないかとは思われますが、広範囲で電子機器が一気に止まるので事故等の二次的被害で死者が多数出る可能性があります。その際は原発などの重要な施設にも大きな被害が出る可能性があるでしょう)
と、ここまで北朝鮮のミサイルの脅威?を色々と挙げてきましたが、現状で実際にミサイル攻撃をしたとしたら、十中八九でその後北朝鮮という国が無くなる可能性が高いでしょう。
現状の北朝鮮のミサイルと核兵器では、アメリカを壊滅させるのは難しいと考えるからです。
アメリカの軍事力ならば、100%迎撃は難しくても、70%以上は迎撃できるはず。
核兵器が米本土へ到達する可能性もそんなに高くないのではないか?と考えてます。
(そもそもまだ米本土を攻撃できるICBMがない可能性があります)
北朝鮮の決死の攻撃でも、一部へのダメージはあってもアメリカとアメリカ軍の指揮系統を完全に断つことは難しいでしょう。
その後はアメリカ軍による圧倒的な反撃・報復の軍事攻撃により、北朝鮮という国そのものが壊滅するとしか考えられません。
ですから普通に考えれば、いま北朝鮮がアメリカを攻撃するということはあり得ないのです。
結果的に、自ら自分たちの国家を終わらせることになるのですから。
しかしながら、金正恩氏が自暴自棄になってゴーサインを出してしまう、という可能性もないでもない…。
この辺りは何とも言えません。
それでも普通に考えれば、やっぱり今の状況では北朝鮮が本気でミサイル攻撃することはないだろうと考えるのが、妥当だと思います。
逆にアメリカも先手で北朝鮮を攻撃することも、現状ではほぼないと予想します。
仕掛けたら「核」という仕返しがある可能性が高いからです。
また仕掛ければ、トランプさんにとって一番大事な「経済」も大混乱するでしょう。
もし仕掛けるとしても、色々と影響か少ないよう一瞬で北朝鮮首脳部を叩くような攻撃が必要ですので、結構難しいはず。
たぶん斬首作戦と併せた電撃的な攻撃になるので、準備とタイミングが必須でしょう。
となると、アメリカが近々に攻撃開始というのは、私は考えにくいと思います。
(しかし、アメリカが北朝鮮首脳を一瞬で叩いたとしても、残存部隊が報復攻撃を無差別にしてくる可能性は十分にあります。その際は韓国だけでなく日本を標的にミサイルが多数飛んでくるでしょう。アメリカの北朝鮮攻撃がきっかけで日本が被害に遭う可能性があるということは理解しておくべきです。そこを踏まえて、このままアメリカ追従で北朝鮮へ圧力をかけつづけるのが正しいのか、国民も良く考えなければならないのでしょう)
なんのかんの北朝鮮の行動や挑発は、気になるところではあります。
しかしながら、現状では彼らの相手は韓国とアメリカで、日本を相手にする気はない(余裕がない?)ようです。
今のこの状態で日本が色々と圧力を掛けたとしても、正直あまり効果はないでしょう。
結局のところ、日本には切れるカードがないのです。
だから「待つ」しかないのです。
ミサイル発射や核実験に対する抗議は必要でしょう。
拉致問題も抗議を言い続けていくことは大事だと思います。
(拉致問題は北へ直接言い続けることに加え、世界各国へさらに訴えを続けることが重要だと思います。北朝鮮に民間人が拉致されてその家族の幸せな時間を奪い、40年以上経っているという事実と現実を、国を挙げてひたすらに世界へ訴えていく。これを地道に続けていって、世界的なうねりとならなければこの問題は解決しないのではないか?と私は考えます。被害家族の皆さんにはさらに時間がかかるので酷なことかもしれませんが、何とか訴えを続けていただき、私たちもそれを応援・後押しし続けなければならないでしょう。
そのためにはこの問題の発信を続けて国際世論をさらに動かすことが必要であり、同時に日本という国が人権を大切にする国家であるということも世界へ発信し続けることも重要と思います。実は日本は世界から見ると人権をないがしろにしている国なのでは?と見られている可能性はあります。難民受入れの問題や外国人実習生や入国ビザ等の管理では日本は外国人に対してお世辞にも人道的な施策をしているとは言えない状況です。そういった所の態度が国際世論を大きく動かすに至らない原因の根っこにあるのではないか?と私は考えています。国際人権理事会から日本の人権侵害の懸念について指摘を受けるなど、日本は人権を大切にしているとは言い切れません。そういった所で真摯に対応・対策を講じていくことも拉致問題解決の大事なことだと思います)
しかし抗議や圧力をかけてもそれほど効果がないなら、状況・流れが変わるのを待つしかないのではないでしょうか。
その時期はすぐ来るかもしれないし、1年、5年、いや10年先かもしれない。
事が動くその時を待つのです。
その時そのタイミングに、日本が的確にうまく立ち回れるか?、も重要です。
対話が良いのか、圧力が良いのか、それとも別な方法か?
それも併せて、時期を待ちながらいろいろと探り続けていく必要があると思います。
(この国の首相は「北朝鮮から日本を守り抜く」とか熱く言ってますが、選挙の前にやるべきことを本当にやってるんでしょうか…)
さて、私なりに一通り北朝鮮とミサイルについて述べてみました。
記事がまとまってるのかよくわからないですが、今回はここまでにします…。(^ ^;;
あくまで素人意見で間違ってることもあると思いますので、そこはご了承ください。
相も変わらずの下手な文で、すみません。
m(_ _)m