2013/11/26
特定秘密保護法について
(2013.11.27. 加筆・修正)
今騒がれている、特定秘密保護法について少し触れておきたいと思います。
国家がその運営にあたり秘密・機密が必要なのは、ある程度理解できます。
しかし、それはあくまで一定期間のみの話で、ある期間が過ぎた秘密は、必ず公開されなければなりません。
「必ず公開」です。
この「後に必ず公開する」という確約がなければ、国家が秘密を作ってはいけません。
でなければ、政府・行政にとって都合の悪いことが、何でもかんでも秘密にされてしまう可能性があります。
その歯止めのために、期間を過ぎた秘密は必ず公開する、という条件が必要なのです。
それと、第三者がチェックすることなく行政だけの判断で秘密を作ったり、その秘密期間の延長を決めたりするのも問題があります。
秘密の範囲についてもあいまいです。
現在の法案は、その辺りが非常にあいまいで、強い危険性を感じます。
拡大解釈をすれば、行政だけの判断でどんなことでも秘密にできてしまい、またほぼ永遠に秘密しておくことも可能なニュアンスの文言もあります。
このまま法案が通れば、非常に危険な法律になるといえます。
戦前の治安維持法のような、取り返しのつかない危険性を感じるのです。
この法律について、私の勝手な修正案は以下の通り。
秘密の対象は外務・防衛・安全保障に関する情報のみで、期間は原則として15年とし、5年に一度行政から独立した第三者機関が秘密が適性か精査する。
その内、特に重要な秘密のみ、第三者機関での判断で秘密期間を25年まで延長することができる。
さらに秘密を延長するには行政の手から離れて、裁判所が判断をする。
行政からの延長要請を受けて、裁判所が秘密期間延長の判断する。
秘密期間は5年ごとに裁判所が情勢を鑑みて判断しながら、最大50年まで可能とする。
50年を超えた秘密は、必ず公開しなければならない。
ただし、防衛のための兵器・装備に関する技術的機密と、海外から得た外務・国防・安全保障の秘密情報についてのみ、50年を超えて秘密にすることが可能で、情勢を鑑みながら裁判所が秘密を続けるか5年に一度ごと判断していく。
また、25年を超えた秘密について、有権者は全ての秘密情報をいつでも情報公開請求できる。
行政と情報公開請求者の双方の意見を聴いて、情勢を鑑みて裁判所が判断する。
以上。
今の与党案に近い形で納得できるぎりぎりが、こんな感じです。
(本当は秘密期間を半分くらいにしたい所ですが…)
重要なのは、一定期間を過ぎた秘密情報は必ず公開すること。
そして、行政側の判断だけで秘密の長期延長ができないようにして、後は裁判所など行政から完全に独立した機関が秘密の判断をすること、の二点です。
これがあいまいな今の法案は、問題点が多く非常に危険な法律だといえます。
それから、秘密を漏らした者や不正目的で知ろうとしたり不正行為で知ろうとする者には、重い罰を科すようになっています。
しかし、本当に重要でないことを秘密にして情報を隠そうとすることについては、処罰の対象になってません。
これは、秘密を作ろうとする行政側に都合の良い処罰のしかたです。
行政の情報隠しにさらなる歯止めをかけるために、本来秘密にする必要のないことを恣意的に秘密にする行為について、罰を科すべきではないかと思います。
福島での公聴会で総じて反対意見・慎重意見が出たにも関わらず、法案はまもなく衆院を通りそうです。
(自民はともかく、公明とみんなには非常に幻滅しました。はっきりいって役立たずです)
しかし、まだ参院においての修正や廃案にも間に合うかと思います。
私たちはこの法案の行方をきちんと見ていく必要があります。
そして、本当に必要な法律か、危険性が本当にないのかを精査して、私たち国民の意見を発せねばなりません。
これは、日本国の主権者たる私たち国民の義務であり、重要な仕事であると考えます。
今のままの法案が通れば、初め5〜10年はおとなしく真面目に運用するかもしれませんが、次第に拡大解釈していって運用がエスカレートしていくでしょう。
つまり将来世代へ負担をかけるものであり、必ず私たちの子供や孫たちを苦しめていく法律になると、私は考えています。
今騒がれている、特定秘密保護法について少し触れておきたいと思います。
国家がその運営にあたり秘密・機密が必要なのは、ある程度理解できます。
しかし、それはあくまで一定期間のみの話で、ある期間が過ぎた秘密は、必ず公開されなければなりません。
「必ず公開」です。
この「後に必ず公開する」という確約がなければ、国家が秘密を作ってはいけません。
でなければ、政府・行政にとって都合の悪いことが、何でもかんでも秘密にされてしまう可能性があります。
その歯止めのために、期間を過ぎた秘密は必ず公開する、という条件が必要なのです。
それと、第三者がチェックすることなく行政だけの判断で秘密を作ったり、その秘密期間の延長を決めたりするのも問題があります。
秘密の範囲についてもあいまいです。
現在の法案は、その辺りが非常にあいまいで、強い危険性を感じます。
拡大解釈をすれば、行政だけの判断でどんなことでも秘密にできてしまい、またほぼ永遠に秘密しておくことも可能なニュアンスの文言もあります。
このまま法案が通れば、非常に危険な法律になるといえます。
戦前の治安維持法のような、取り返しのつかない危険性を感じるのです。
この法律について、私の勝手な修正案は以下の通り。
秘密の対象は外務・防衛・安全保障に関する情報のみで、期間は原則として15年とし、5年に一度行政から独立した第三者機関が秘密が適性か精査する。
その内、特に重要な秘密のみ、第三者機関での判断で秘密期間を25年まで延長することができる。
さらに秘密を延長するには行政の手から離れて、裁判所が判断をする。
行政からの延長要請を受けて、裁判所が秘密期間延長の判断する。
秘密期間は5年ごとに裁判所が情勢を鑑みて判断しながら、最大50年まで可能とする。
50年を超えた秘密は、必ず公開しなければならない。
ただし、防衛のための兵器・装備に関する技術的機密と、海外から得た外務・国防・安全保障の秘密情報についてのみ、50年を超えて秘密にすることが可能で、情勢を鑑みながら裁判所が秘密を続けるか5年に一度ごと判断していく。
また、25年を超えた秘密について、有権者は全ての秘密情報をいつでも情報公開請求できる。
行政と情報公開請求者の双方の意見を聴いて、情勢を鑑みて裁判所が判断する。
以上。
今の与党案に近い形で納得できるぎりぎりが、こんな感じです。
(本当は秘密期間を半分くらいにしたい所ですが…)
重要なのは、一定期間を過ぎた秘密情報は必ず公開すること。
そして、行政側の判断だけで秘密の長期延長ができないようにして、後は裁判所など行政から完全に独立した機関が秘密の判断をすること、の二点です。
これがあいまいな今の法案は、問題点が多く非常に危険な法律だといえます。
それから、秘密を漏らした者や不正目的で知ろうとしたり不正行為で知ろうとする者には、重い罰を科すようになっています。
しかし、本当に重要でないことを秘密にして情報を隠そうとすることについては、処罰の対象になってません。
これは、秘密を作ろうとする行政側に都合の良い処罰のしかたです。
行政の情報隠しにさらなる歯止めをかけるために、本来秘密にする必要のないことを恣意的に秘密にする行為について、罰を科すべきではないかと思います。
福島での公聴会で総じて反対意見・慎重意見が出たにも関わらず、法案はまもなく衆院を通りそうです。
(自民はともかく、公明とみんなには非常に幻滅しました。はっきりいって役立たずです)
しかし、まだ参院においての修正や廃案にも間に合うかと思います。
私たちはこの法案の行方をきちんと見ていく必要があります。
そして、本当に必要な法律か、危険性が本当にないのかを精査して、私たち国民の意見を発せねばなりません。
これは、日本国の主権者たる私たち国民の義務であり、重要な仕事であると考えます。
今のままの法案が通れば、初め5〜10年はおとなしく真面目に運用するかもしれませんが、次第に拡大解釈していって運用がエスカレートしていくでしょう。
つまり将来世代へ負担をかけるものであり、必ず私たちの子供や孫たちを苦しめていく法律になると、私は考えています。
この記事へのコメント
特定秘密保護法、山場を迎えています。
色々問題視されている法案ですが、安倍さんの動きや表情を見ると、この国会で無理矢理成立させようとしているのは明白です。
もともと目的に向かい突き進むタイプの人間ですから、本性を現したということでしょう。
今までの温厚で熟考するような仕草は、羊の皮を被ってたわけです。
加えて、たぶん今の自分を祖父の岸信介元首相になぞらえていると思われます。
安保闘争で国内が揺れるなか、岸元首相は国防のためとして安保条約を強引に締結しました。
今の秘密保護法も反対意見が多いなか、安倍さんは岸元首相と同じように強引に成立させようとしています。
国家、国防のためとして。
しかし当時の闘争と今回の件は、似ているようで明らかに違います。
安保闘争の時は学生運動と相まって、条約の中身をよく知らずに安保闘争に参加していた若者が大多数を占めていました。
条約の中身というより強引な国会運営に危機を感じて、学生・若者たちは反対運動をしていたのです。
冷静に条約の中身を知れば、安易な反対運動への参加はしなかった人も多いはずです。
一方、今回の秘密保護法はその中身自体が問題だから多くの方々が反対をし、デモをしているのです。
そして、デモは決して安保の時のような暴力的なものではなく、「反対」の声を上げているだけ。
皆さん法律の中身をよく知り、ある程度理解したうえ、あいまいで危険性が高い法律だから反対をしています。
そして、学者・著名人をはじめ多くの良識ある方々が反対を表明しています。
安保闘争の時と今回の件は、まったく性格が違うのです。
安倍さんは、自分を祖父と同じようになぞらえて、国家のために先見を持って反対を押して成立させた、と自負するに決まってます。
また強引に成立させて支持率が下がっても、景気さえ良くすれば支持率も持ちなおす、と安直に考えているはず。
要は自分に酔っているだけです。
でも、日本国民はそんなに簡単に騙せないと信じています。
今回の秘密保護法の強引な成立から安倍自民は低落していき、きっと第一次安倍政権と同じような結末を迎えるのではないか。
そして、それは結果的に再び日本の政治の停滞を招き、また日本の低落を招く。
安倍さんの言う、日本を取り戻すことはできなくなるのではないか、と考えます。
そこを鑑みれば、秘密保護法は一旦白紙に戻すのが英断でしょう。
それが岸元首相へ通ずる、大政治家への道と考えます。
この数日の安倍さんの動きが、政治家として大器か小器か判断の材料となるでしょう。
Posted by 松宮 湊人 at 2013年12月05日 11:16