2017/02/06
省エネ運転3 CVTは意外と曲者(Y!ブログ)
(この記事は私が過去 2011.3.19. に「湊戸ヒサシ」としてY!ブログにアップした記事です)
(2023.9.5. 加筆・修正)
では、最近日本で増えている、CVT(無段階変速機)での省エネ運転方法です。
結論から言ってしまうと、CVTはかなり難しい!です。
「CVT=燃費が良い」と認識されがちですが、それはカタログ燃費に表れる話であって現実の燃費ではそう簡単ではありません。
軽自動車など軽い車については確かに燃費は良くなりますが、普通車以上の車重では普通のトルコンATをうまく使ったほうが、燃費が良くなるのではないかと私は考えます。
と技術的な話は後回しにして、CVTでの省エネ運転です…。
一番のコツは「アクセルを踏み増ししてはいけない」ことでしょうか。
クリープ現象を使って発進した後は、別にふんわりアクセルではなく、最初からそれなりにグッとアクセルを踏んで大丈夫です。
トルコンATの時と同じように、加速するときはある程度アクセルを踏み込んでおいて、加速が来るのを待つイメージです。
しかし、CVTの場合強い加速を得ようとすると、俗にいう加速モード(?)に切り替わります。
そのモードはエンジン回転がグワ~と上がるくせに加速するまでに時間がかかるため、実際に加速力が出るにはたいてい2~4秒ほど時間ロスがかかってしまいます。(これがCVTの欠点でもあります)
その間アクセルを踏み増すのを我慢して、待っていないといけません。
人間の心理として、加速しようとアクセルを踏んだのに加速力がすぐ得られないと、無意識にさらに踏み込んでしまいがちです。
そしてついつい踏み込みすぎてしまうと、あとから踏んだ分の加速をしようと、強い加速がやってきて速度が出すぎてしまいます。
そうすると、本来加速に必要なだけの燃料以上を使ってしまうことになるので、当然燃料を無駄に使ってしまいます。
アクセルをある程度踏み込んだら、加速がすぐ来なくても踏み増すのを我慢して、じっと待つ…。
ここがCVTの一番のポイントです。
そのままアクセルを踏み増すのを我慢して待っていると、後から加速力が来る感じで加速し始めます。
そして目的の速度に達したら、アクセルをやや多めに戻して加速を止めます。
CVTの場合、トルコンATよりもはっきりと分かるようにアクセルを多めに戻して、加速終了の意思を示さないと、延々と加速し続ける傾向があります。
CVT車に乗っていて、気付いたら10km/hも20km/hも目的速度よりオーバーしていた、という経験ありませんか?
アクセルをある程度しっかり戻して、加速モードを終わりにする必要があるのです。
ただし、アクセルを戻しすぎると今度は俗にいう減速モード(?)になって、強いエンジンブレーキがかかって急に減速を始めてしまうこともあります。これは車種によって差がありますので、自分の車はどのくらいのアクセル操作すればちょうど良いのかは、皆さんそれぞれで確認してみてください。(安全第一でおねがいします)
ここまでが初級でしょうか。
ここから先の定速走行がまた難しいのですが…。
難しいし長くなるので、また別の記事にします。(^ ^;;
さて、ここからは技術的な解説です。
アクセルを少し多く踏み込むと、CVTの場合「グワ~」とエンジンの回転は上がりますが反応が鈍く、ちっとも加速しない!という経験ありませんか?
このエンジンは回っているのに加速しない(駆動力が増えない)という現象は、CVTが強い加速力を得ようと変速をするときの時間差ロスから起きています。
変速が始まると、その間駆動力(速度)が変わらないようにしながらギア比を変える動作を始めるので変速に時間がかかり、その間は力(トルク)はタイヤに伝わらず加速しません。
CVTの変速は具体的に言うと、加速のためにエンジン効率が良いエンジン回転数にしようとする→今の速度をキープしたまま変速するためにギア比を変えながらエンジン回転上げる→ギア比とエンジン回転数のすり合わせをする→加速開始、という動作をするため、強い加速力を得るのに2~4秒ほど時間がかかってしまうのです。
その間加速力は得られないので、エンジンは空吹かしのような状態となり、無駄に燃料を使っていることになります。
変速の回数(加速モードのオン・オフ)が多くなってしまうと、無駄な燃料を多く使ってしまうこととなるのです。
しかし、この加速モード(?)はしっかり加速したいときには、効率も良く有効なモードです。
前にも述べたとおり、内燃エンジンは回転が低いと力(トルク)が出ません。
CVTはエンジンの力が出る回転をキープしながら、加速をするために無段階に変速するものです。
(普通の有段変速機だと、2速なら2速でアクセルを踏んだ分だけエンジンの回転数が上がり、グワーンと回った分に応じで速度が出ます。これは2速のギア比が機械的に固定しているからです。
しかしCVTは変速機のギア比は自在であり固定されていません。CVTの場合はエンジン回転は3000なら3000rpmで固定したまま、速度だけが上がっていきます。つまりエンジン回転数が固定のままで変速機側のギア比の方が変化するので車が加速するのです)
加速モードになるとエンジン回転はおおよそ2500~3800rpm付近で固定されたままとなります。
つまりその回転がエンジンのおいしいところ(効率よく力が出る回転数)なんです。
なので、走り出しの加速時や高速で十分加速を得たいときなどには、加速モードをしっかり使って素早く加速を終えたほうが効率が良いと考えてます。
この加速モードを有効に使いつつ、CVTの変速の回数(加速モードへのオン・オフ)をなるべく減らして走るのが、CVTの理想的な省エネ運転方法、となると考えてます。
(CVTの定速走行(巡航走行)については→こちらを続けてみてください)
以上、続きはまた次回にします。
m(_ _)m
(2011.4.13. 追記)
すいません。m(_ _)m
後付けの補足・訂正です。
高速などでしっかり加速したいときは、上記の加速モードを使ってしっかり加速したほうが良いのですが、一般道40km/hくらいへの加速のときは、加速モードを使わないほうが燃費が良くなるようです。
やり方としては、加速モードにならないようにじわじわアクセルで加速していきます。
変速してグワ~とエンジン回転が上がらないよう、じんわり踏んでいきます。
しかしながら、実はこれ、かなり難しいです。(^ ^;;
最近の車はちょっと強めにアクセルを踏んだだけで過度に加速モードになり、変速を始めてしまうCVT車が多いのです。
もし加速モードになったとしても、あわてずに踏み込むのを止めて少しだけアクセルを戻し、そのまま待ちましょう。
待っているうちに目的速度になったら、アクセルをある程度戻して一定速度走行へと移ります。
まだ加速がいるときは、加速モードにならないよう、再びじわじわと踏み増していきます。
こうすると燃費が良くなるようですが、無理をすると足がつります。(汗)
無理のないようお願いします。
(2023.9.6. 追記2)
近年の燃料高騰のせいか、アクセス数が増えているようです。
ただ、ちょっと記事が古いので、補足の追記をしたいと思います。
(本文もところどころ間違いを修正しました)
まず、CVTの変速ですが、近年のコンピューター制御の向上のおかげで、変速時(加速モードへ切り替え時)の時間ロスはだいぶ短くなっていると感じます。
体感で1〜2秒くらいになってるので、運転しててさほど気になる感じではありません。
それでもそれは高級志向の車のみで、ミドルクラスから軽自動車あたりのスタンダードクラス以下ではまだまだと感じます。
そして残念ながら、変速した(加速モードがオンになった)あと、アクセル戻して加速終了の意思を見せないと、延々と加速し続ける車は相変わらず多いと思います。
車種ごとにCVTのくせ?は違うので、運転しながら最適解を求めていくよう、努力していくしかないかと思います。
(2023.9.5. 加筆・修正)
では、最近日本で増えている、CVT(無段階変速機)での省エネ運転方法です。
結論から言ってしまうと、CVTはかなり難しい!です。
「CVT=燃費が良い」と認識されがちですが、それはカタログ燃費に表れる話であって現実の燃費ではそう簡単ではありません。
軽自動車など軽い車については確かに燃費は良くなりますが、普通車以上の車重では普通のトルコンATをうまく使ったほうが、燃費が良くなるのではないかと私は考えます。
と技術的な話は後回しにして、CVTでの省エネ運転です…。
一番のコツは「アクセルを踏み増ししてはいけない」ことでしょうか。
クリープ現象を使って発進した後は、別にふんわりアクセルではなく、最初からそれなりにグッとアクセルを踏んで大丈夫です。
トルコンATの時と同じように、加速するときはある程度アクセルを踏み込んでおいて、加速が来るのを待つイメージです。
しかし、CVTの場合強い加速を得ようとすると、俗にいう加速モード(?)に切り替わります。
そのモードはエンジン回転がグワ~と上がるくせに加速するまでに時間がかかるため、実際に加速力が出るにはたいてい2~4秒ほど時間ロスがかかってしまいます。(これがCVTの欠点でもあります)
その間アクセルを踏み増すのを我慢して、待っていないといけません。
人間の心理として、加速しようとアクセルを踏んだのに加速力がすぐ得られないと、無意識にさらに踏み込んでしまいがちです。
そしてついつい踏み込みすぎてしまうと、あとから踏んだ分の加速をしようと、強い加速がやってきて速度が出すぎてしまいます。
そうすると、本来加速に必要なだけの燃料以上を使ってしまうことになるので、当然燃料を無駄に使ってしまいます。
アクセルをある程度踏み込んだら、加速がすぐ来なくても踏み増すのを我慢して、じっと待つ…。
ここがCVTの一番のポイントです。
そのままアクセルを踏み増すのを我慢して待っていると、後から加速力が来る感じで加速し始めます。
そして目的の速度に達したら、アクセルをやや多めに戻して加速を止めます。
CVTの場合、トルコンATよりもはっきりと分かるようにアクセルを多めに戻して、加速終了の意思を示さないと、延々と加速し続ける傾向があります。
CVT車に乗っていて、気付いたら10km/hも20km/hも目的速度よりオーバーしていた、という経験ありませんか?
アクセルをある程度しっかり戻して、加速モードを終わりにする必要があるのです。
ただし、アクセルを戻しすぎると今度は俗にいう減速モード(?)になって、強いエンジンブレーキがかかって急に減速を始めてしまうこともあります。これは車種によって差がありますので、自分の車はどのくらいのアクセル操作すればちょうど良いのかは、皆さんそれぞれで確認してみてください。(安全第一でおねがいします)
ここまでが初級でしょうか。
ここから先の定速走行がまた難しいのですが…。
難しいし長くなるので、また別の記事にします。(^ ^;;
さて、ここからは技術的な解説です。
アクセルを少し多く踏み込むと、CVTの場合「グワ~」とエンジンの回転は上がりますが反応が鈍く、ちっとも加速しない!という経験ありませんか?
このエンジンは回っているのに加速しない(駆動力が増えない)という現象は、CVTが強い加速力を得ようと変速をするときの時間差ロスから起きています。
変速が始まると、その間駆動力(速度)が変わらないようにしながらギア比を変える動作を始めるので変速に時間がかかり、その間は力(トルク)はタイヤに伝わらず加速しません。
CVTの変速は具体的に言うと、加速のためにエンジン効率が良いエンジン回転数にしようとする→今の速度をキープしたまま変速するためにギア比を変えながらエンジン回転上げる→ギア比とエンジン回転数のすり合わせをする→加速開始、という動作をするため、強い加速力を得るのに2~4秒ほど時間がかかってしまうのです。
その間加速力は得られないので、エンジンは空吹かしのような状態となり、無駄に燃料を使っていることになります。
変速の回数(加速モードのオン・オフ)が多くなってしまうと、無駄な燃料を多く使ってしまうこととなるのです。
しかし、この加速モード(?)はしっかり加速したいときには、効率も良く有効なモードです。
前にも述べたとおり、内燃エンジンは回転が低いと力(トルク)が出ません。
CVTはエンジンの力が出る回転をキープしながら、加速をするために無段階に変速するものです。
(普通の有段変速機だと、2速なら2速でアクセルを踏んだ分だけエンジンの回転数が上がり、グワーンと回った分に応じで速度が出ます。これは2速のギア比が機械的に固定しているからです。
しかしCVTは変速機のギア比は自在であり固定されていません。CVTの場合はエンジン回転は3000なら3000rpmで固定したまま、速度だけが上がっていきます。つまりエンジン回転数が固定のままで変速機側のギア比の方が変化するので車が加速するのです)
加速モードになるとエンジン回転はおおよそ2500~3800rpm付近で固定されたままとなります。
つまりその回転がエンジンのおいしいところ(効率よく力が出る回転数)なんです。
なので、走り出しの加速時や高速で十分加速を得たいときなどには、加速モードをしっかり使って素早く加速を終えたほうが効率が良いと考えてます。
この加速モードを有効に使いつつ、CVTの変速の回数(加速モードへのオン・オフ)をなるべく減らして走るのが、CVTの理想的な省エネ運転方法、となると考えてます。
(CVTの定速走行(巡航走行)については→こちらを続けてみてください)
以上、続きはまた次回にします。
m(_ _)m
(2011.4.13. 追記)
すいません。m(_ _)m
後付けの補足・訂正です。
高速などでしっかり加速したいときは、上記の加速モードを使ってしっかり加速したほうが良いのですが、一般道40km/hくらいへの加速のときは、加速モードを使わないほうが燃費が良くなるようです。
やり方としては、加速モードにならないようにじわじわアクセルで加速していきます。
変速してグワ~とエンジン回転が上がらないよう、じんわり踏んでいきます。
しかしながら、実はこれ、かなり難しいです。(^ ^;;
最近の車はちょっと強めにアクセルを踏んだだけで過度に加速モードになり、変速を始めてしまうCVT車が多いのです。
もし加速モードになったとしても、あわてずに踏み込むのを止めて少しだけアクセルを戻し、そのまま待ちましょう。
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